ノックしてもーしもしです
神殿は村長さんの家と大きさはそれほど変わらない感じでした。
入口に輪っかが重なったみたいな形の印があって、これがライフォス様の聖印のようです。
ルーフェ君がドアを叩くと、小さな女の子が出て来ました。
>「申し遅れました。私がこのテセル村の神殿を取り仕切っております、
> 神官のアンナと申します」
「わたしはパスカです!
今日一日お世話になります!」
アンナさんは小さい女の子かと思ったのですが、喋り方や佇まいは大人っぽいです。
もしかするとパスカよりずっと年上なのかもしれません。
この世界にはそういう種族がいっぱいいるって聞きました。
そういえばシモーヌちゃんも見た目がずっと子供のままの種族です。
二人ともいったいいくつなんでしょうか?
>「ああっ! こんな時に右腕がっ! 静まれ......静まれわたくしの右腕!」
はっ、昨日と同じような状況になってる!?
シモーヌちゃんは雷神があれこれでどうこうって言ってたから、
力が暴走するとビリビリーってなるのでしょうか。
シモーヌちゃんの右腕を止めなければ!
「パ、パスカも鎮めるお手伝いをしますっ!
シモーヌちゃんも負けないで下さい!
パスカはシモーヌちゃんがそんな力に負けない子だって信じてますっ!」
シモーヌちゃんの手を握ります。
しばらくして、シモーヌちゃんの右腕は静まったのでした。たぶん。
「シモーヌちゃんは雷神ホネホネロックっていう神様を信仰していて、
そのせいで時々右手が疼いたり、力が暴走しそうになったりするみたいです。
でも大丈夫です、シモーヌちゃんはいい子だから雷神さんもいい人です!」
今までの旅で得た知識を総動員してアンナさんにそう説明します。
多分これで合ってるはず!
>「では踊りましょう......
> 我が神と汝の神に捧げる舞いを!
> いざ!
>†邪神屠る雷神の煌びやかなる稲妻、その稲妻のなんと美しき事かの舞い†」
す、すごい・・・
たとえ目が見えなくてもその激しさが伝わりそうな凄い踊りです。
って魅入ってる場合じゃありませんでした!
「ダメです、シモーヌちゃん!
今は夜だからあんまりうるさくしちゃダメです!
同居人の方も目を覚ましてしまいます!」
シモーヌちゃんの小さな体をぎゅっと抑えます。
シモーヌちゃんも言ってた通り、ほかの神様の神殿だから
きっと雷神ホネカワデスさんも落ち着かないんだと思います。
「そういえば、もう一人の同居人の方はどんな人なんですか?
もう寝てるってことは、小さな子なのでしょうか?」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
○PL
ボケにボケを重ねるのって楽しい・・・楽しい・・・(
ライフォス神官アンナさんが登場したことにより、
パスカはシモーヌを「雷神の神官」だと曲解したようです。
パスカはボアネルゲスという名を覚えられるのか、多分最後の最後にならないと無理でしょう!
部屋は同じ部屋で大丈夫です!
パスカは異性の事を気にするだろうか、いやしない(反語)