Sword World Web 5 セッションサイト

竜は目覚める

GM [2013/12/23 21:15]

妖魔達との戦いを終え、エリオールへと4人は帰還する。
其処で遭遇したのは、市民の対立であった。

件の竜は、眠ったまま目覚めない。
だが、不躾な鼾は市民の安眠を妨げ、精神的に追い詰める。

寝ているのだから人的被害は気をつけていれば起こらない。
だが、彼の巨体が寝返りをする度、少しずつ、確実に街は破壊されていく。
寝相がお世辞にもよくない為、広場からすっかり移動してしまったのだ。
当然、幾つもの家屋が下敷きになり、尾に薙ぎ払われた。

ダンマルク伯爵は物資の補給の算段をつけ、警備を強化した。
オランへ早馬を飛ばしはしたが、到着まではいま少し時間がかかる。
竜が堕ちてきて、早5日が経過していた。
市民の中に燻る不満が、形を成し噴出するのも無理は無い。

「伯爵は何をなさっているのか!街はこのままでは滅びてしまう」

「一族で守ってきた家が竜のお陰で滅茶苦茶になってしまった...」

「何故、眠っているだけの竜を討ち果たしてくださらないのか!」

富裕層を中心に、過激論が勢いを強めていった。
伯爵とカーリーは慎重論を説き、手は打っている、もう少しの辛抱だ、
と説得を試みるが、精神的にも追い詰められた市民は最早暴発寸前だった。

***********************************

「待ちわびていたぞ!上手くいったか」

ダンマルク伯爵は、カーリー共々疲労を深湛えた表情で4人を出迎えた。
伯爵に経緯を説明したのは、誰であっただろうか。

「では、もうじきジュリア導師達が針を届けてくれるのですね。
 それにしても妖精界とは...羨ましいですわ」

カーリーは賢者らしい感想を述べる。
こんな状況でも好奇心は旺盛なようだ。

「...なるほど。分かった。3人と妖精の帰りを待とう。
 この事が何処まで過激派への説得材料になるかは分からんが...」

事態はよい方向に進んでいる。
ではあるが、針が届く明確な時間が分からない。
これでは、市民の不安を完全に解消する事は出来ない。

「ワシも、新しい映像がさっぱり見えて来ないからのう...」

ブロード老人の溜め息は深い。

「さて、針を待つ間、我々はやらねばならん事がある。
 退屈な仕事だが、手伝って頂けると有難いな」

伯爵は乾いた笑いを浮かべながら頭を下げた。

***********************************

4人はそれぞれの能力に応じた支援を行う。

マークはカーリーに付き、賢者の学院の業務を。
ミルは市民への炊き出しと精神的なフォローを。
ライスは官吏としての能力を活かし、物資補給や人員の配置の補助を。
ナリスは騎士と衛視に協力を。

あっと言う間に2日が過ぎる。
その間、ちょっとした事件が起きた。
どさくさに紛れて竜の鱗や牙を採集しようとする輩まで現れたのだ。

盗賊ギルドは精悍を決め込んでいる。この手の禿鷹は余所者だ。
外部の者は街に入れない。竜が鎮座ましましている事は秘密とされた。
しかし、何処からか情報は漏れるものだ。

偶然ミルが侵入の痕跡を発見する。
即座に報告が為され、ナリスにマークらが追跡に合流する。
結果、広場近くの裏路地で不届き者達は捕縛される事となった。

***********************************

そんな事がありながらも、市民の不満はいよいよ頂点に達する。
伯爵へ竜への攻撃を求める富裕層の一団が詰め掛けてきたのだ。

捕縛するのは簡単だ。
だが、それをやってしまうと伯爵への市民の信頼が急速に低下する。
下手をすると、市民が暴走して反乱へと発展してしまいかねない。

カーリーとウィッケンの説得も、最早効かなかった。

「この馬鹿者共が!竜を自分で倒せるとでも思っているのか!」

ウィッケンは机を叩いて怒りを露わにする。

「今もう少しの辛抱だ。頼む、今少し待ってくれ!
 間もなく、賢者の学院の者たちが森の妖精の力を借りて
 竜を街から去らせてくれる筈だ」

伯爵は名誉をかなぐり捨て、地面に頭を擦り付ける。

「そのもう少しとは何時ですか!?」

「伯爵、貴方はもう信用出来ない!」

市民は伯爵に襲い掛からんとする勢いだ。
傍らに控えた騎士達が、堪らず抜剣しようとしたその時。

「これは...来る!妖精を連れて、
 3人が帰ってきおった!
 目覚める!竜が目覚めるぞ」

ブロード老が叫ぶ。

「ブロード老...それは真か!?」

伯爵もつい叫び返した。

「まさか...嘘では無いのか?」

市民達は訝しむ。

「嘘も真も無い、視えたんじゃ!
 嘘だったらこの爺の汚い首をくれてやるわい!
 あいつら、あいつら本当にやりおったわ!!」

咄嗟の演技の可能性もあったが、歓喜する様は真実のように思われた。

***********************************

その同時刻。
【目覚めの針】を身に付けたミナを伴い、
アイナティート、ジュリア、ストレイはエリオールの城門に到着した。

===================================

【GMより】

竜が目覚める直前までです!また長くてすみません...

ゴブ組の1ゾロとモンスター経験点は報酬に加算しますね。
しかしここぞとばかりに稼いでいますね...3人とも1ゾロ追加かあ(笑)

[各種判定結果]

今回は無し!

[備忘録]

○1ゾロ
 アイナティート:2回
 マーク    :3回
 ナリス    :4回
 ジュリア   :1回
 ミル     :1回
○撃破
 ナリス    :オーガー1体50点、ゴブリンロード1体40点
 マーク    :ゴブリン4体80点
○支払い
 アイナティート:60+60ガメル
 ストレイ   :100+60+50ガメル
 ミル     :50ガメル
○収入
 ミル     :120ガメル
 追加報酬   :総額3900ガメル
○消費
 ミル     :羊皮紙2枚
 ストレイ   :「仕事」用の地図、被害状況の地図
 ライス    :ダンマルク伯爵宛の紹介状
○入手
 ストレイ   :『星』の欠片、森の地図、竜の鱗
 ジュリア   :竜の鱗
 アイナティート:竜の鱗
 ミル     :竜の鱗

この記事への返信は「竜は目覚める」にチェックを入れて投稿してください。
上位カテゴリ「4.大団円」へのチェックは不要です。

GM [2013/12/23 21:57]

ダンマルク伯爵の元へ伝令が前後して掛け付け、
ブロード老の予言が現実のものとなる確率は俄かに跳ね上がった。
暴発寸前の市民達も、これには沈黙せざるを得ない。

「待ちわびておったぞ!」

「ジュリア導師、アイナティートさん、ストレイさん!」

「よく間に合ってくれた!」

歓迎の声が木霊する。
ジュリア、アイナティート、ストレイは緊迫したやり取りが、
自分達が到着する直前まで繰り広げられていたのを雰囲気から
察する事が出来たであろう。

「エリオールの皆様、初めまして」

ミナがふわりと伯爵の前に現れ、挨拶する。
言葉は精霊語では無い、フェアリー語だ。
カーリーが会話出来るし、ジュリアも《言語》の魔法で通訳が可能だ。

「...私は、彼の竜を目覚めさせる手段を携えてきました。
 私には、貴方の危難を取り除き、安寧をもたらす用意があります。
 同じこの森に生きる者同士、力を貸そうと思っています...
 その代わりと言っては何ですが、人間の皆さんにお願いしたい事があります」

ミナは通訳を介しながら、自らの考えを伝える。
その言葉は、一族の頭目らしく威厳と礼節に満ちたものであった。

「森の一定の領域の不可侵と安全の担保か。了承した。
 正式な宣言は竜が目覚めて後に行うが、ミナ殿の厚意に対し、
 この地に住まう人間を代表して謝意を申し上げる」

マークの進言の効果もあり、是非も無しといった風情で伯爵は回答した。

「では、早速だが案内仕ろう。行くぞ!」

伯爵は意気高い。
カーリー、ブロード老、ウィッケン、騎士、急進派の市民代表。
各神殿の司祭が追随する。冒険者達も全員が同行した。

***********************************

老竜は大の字になって仰向けになって寝ていた。
生物最強の種の威厳もあったものでは無い。
寝台代わりに、木っ端微塵になった家屋が敷かれている。
これには市民が眉をしかめた。

「この竜ですね」

ミナはふわふわと竜に近づくと、その大きさに見合わぬ声量で言った。

「今から竜を目覚めさせます。
 ですが、穏便に起きる保障はありません...
 皆さんは出来る限り、離れていてください」

察したカーリーが続ける。

「竜の咆哮には人の心を砕く魔力が篭っています。
 全市民に、耳を塞ぐよう指示を出しますので、
 待っていて頂けますか?」

これを実行しているか否かで、被害の規模が級数的に違う。
杞憂で終われば幸い、やっておいて損は無い。

「分かりました...」

歴史的瞬間が訪れるまで、もう半刻ほど待つ事となった。

***********************************

時は夕刻。
空は朱から紅に染まりつつある。
周囲には、聞き慣れた鼾だけが響いているが、他の物音は絶無だ。

奇妙な沈黙が支配するなか、ミナは宣言した。

「では、始めますね」

ミナは竜の眉間に、腰から抜いた【目覚めの針】を真っ直ぐに突き刺した。

「目覚めなさい...心清らかなる竜よ!」

針が竜の身体にもたらした衝撃は極微小であっただろう。
しかし、真の銀で造られ、ルミナスによって強大な魔力を込められたそれは、
大きな衝撃を放った。

突き刺した【目覚めの針】を基点に、
眩いばかりの虹色の光が居合わせた者全ての視界を埋め尽くす!

!!!

===================================

【GMより】

竜が目覚める瞬間です。

[各種判定結果]

今回は無し!

[備忘録]

○1ゾロ
 アイナティート:2回
 マーク    :1回
 ナリス    :4回
 ジュリア   :1回
 ミル     :1回
 マーク    :2回
○撃破
 ナリス    :オーガー1体50点、ゴブリンロード1体40点
 マーク    :ゴブリン4体80点
○支払い
 アイナティート:60+60ガメル
 ストレイ   :100+60+50ガメル
 ミル     :50ガメル
○収入
 ミル     :120ガメル
 追加報酬   :総額3900ガメル
○消費
 ミル     :羊皮紙2枚
 ストレイ   :「仕事」用の地図、被害状況の地図
 ライス    :ダンマルク伯爵宛の紹介状
○入手
 ストレイ   :『星』の欠片、森の地図、竜の鱗
 ジュリア   :竜の鱗
 アイナティート:竜の鱗
 ミル     :竜の鱗

この記事への返信は「竜は目覚める」にチェックを入れて投稿してください。
上位カテゴリ「4.大団円」へのチェックは不要です。

マーク [2013/12/28 10:20]

妖精との一次交渉を終えて、道中の脅威も排除。
後はジュリア達の帰りを街で待つのみ・・・のはずだったが。

>「待ちわびていたぞ!上手くいったか」

ここから面倒で疲れる二日間が始まった。

「やれやれ、寝てるだけであーなる相手だってのに。」

それを殺せだの何だの。反撃された時のリスクまで頭が回らないんかねぇ。
実際の被害に会う人はそりゃ無念だろうけど。
街どころか国の存亡にも関わりかねない相手って聞いても
スケールがデカ過ぎて想像や理解が追いつかないのか。

「その上、単なる儲け目的でこういう行動に出るなんて。
 まー、よーやるわ。と言っておこうか。」

この言葉は竜鱗や竜牙をビューイから採取しようとした連中に向けてだ。
『人は自身の危機には鈍感』ってのは誰が言ってた説だったか。

「ジュリアー、はやくきてくれー・・・」

※※※※※

結果として一人も犠牲者なく何とかなったのは伯爵の度量が故だった気がする。
市民を最後まで力尽くで従わせようとはしなかったからね。
やろうと思えば騎士団の連中を使って黙らせる事も出来たはずだ。

「この領の住人は、自分達の統治者がどれだけ優良かもっと知った方がいいねぇ。」

今回の件が、それを知る良いきっかけになればいい。

※※※※※

>「今から竜を目覚めさせます。
> ですが、穏便に起きる保障はありません...
> 皆さんは出来る限り、離れていてください」
>「竜の咆哮には人の心を砕く魔力が篭っています。
> 全市民に、耳を塞ぐよう指示を出しますので、
> 待っていて頂けますか?」

ついでに竜を目覚めさせる時の諸々とかもあまり人目に晒したくないし。
周知が行き渡るまである程度、時間があるだろう。
この間にちょいと打ち合わせしとくか。
主に竜を目覚めさせる時に合わせて行う細工と、
竜が目覚めた後の会話の内容について。
伯爵をバブにしてってのがちょいと難儀だけど。
俺的にはこの二日間を見るに、
伯爵も巻き込んで大丈夫じゃねーの、とも思う次第。

「ちなみに。例のアレをコレすると
 どういう事が起きるのかはわかってるんだろうか。」

それによって細工も変わるんで、
わかるならそれに越した事はない。
まー・・・大抵の事はジュリアのイリュージョンで何とかならーな、と他力本願。

※※※※※

>ぱあああああああっっっっ!!!

「・・・ぬぅ。」

こういう時に思わず言いたくなるあのセリフは自重した。

PLより----------------------------------------------

軽く挟む。
後はエンディングのみ、かな?
それへのレスに感想もくっつける予定です。

本文にある細工うんぬんは針の存在を
どーこーするとか言う話のアレ。
まぁ、あれだけ派手に光ってくれるなら色々と楽ですな。

時間軸的にはこの後になりますが竜鱗の腕輪、GETだぜ。
大事に使わせて頂きますよ。

ミル [2013/12/29 13:13]

ゴブリン共をぶちのめし、ある意味凱歌を上げてエリオールへと帰還したウチらやったけど、そこでまた山積する問題に頭を抱えるハメんなった

ドラゴンービューイの寝相が街の人の忍耐を超えてもうたらしい
家を破壊された人々と、なだめるカーリーはんと伯爵様

「さて、針を待つ間、我々はやらねばならん事がある。
 退屈な仕事だが、手伝って頂けると有難いな」

あー、疲れてはるなあ
ビューイ殺せ論がわき上がってるけど、ウチとしてもビューイは助けたい

「んまあ、ウチらにできることやったら......」

はてなにができるかな
ウチは人差し指を唇に当てて考え込んだ
 
 
その晩、阿呆が湧いた
ビューイの牙や鱗、そりゃ高う売れるけどさ

賊っつっても、こりゃ駆け出しかね
しっぽも音もバレバレや

「マーク、ナリス、こっちこっちー」

かくて阿呆はお縄に
裏路地で助かった
表通りで捕縛したら、不安に拍車かけるとこやった

「こんにゃろっ」

不満を阿呆にぶつけ、げんこでぽかり

「その上、単なる儲け目的でこういう行動に出るなんて。  まー、よーやるわ。と言っておこうか。」

まったくもってその通り
マークの言葉にうんうん頷く

表通りでは、伯爵様が必死の説得を続けてた

「今もう少しの辛抱だ。頼む、今少し待ってくれ!
 間もなく、賢者の学院の者たちが森の妖精の力を借りて
 竜を街から去らせてくれる筈だ」

不満は張り詰める
伯爵様まで頭さげてるけど、こりゃただ我慢しろっても無理があるか......

ま、手伝うとしてウチにできること......

「あー、みんなみんな、騒いでもなんもあれへんでー
 寝とるドラゴンでも、傷つけて痛い感覚で目覚めたら、この街は灰になるし、てか国があぶない
 ドラゴン切り刻んだら、その前にやられる

 大量の難民、食も住む家も無い日々、仕事無し、むずがる赤ん坊、炎の暴風......怖い怖い......ああ目に見えるようや......いあ、すとるぐな」

ウチはみんなに見える頭上に、破壊され尽くして焦土と化した街ともだえ苦しむ難民の姿を投影した

「これは幻術やけど、ドラゴン殺しに失敗したら、これが現実になるねんで」

嗚呼、と顔を覆う
ぶっちゃけてまえば、家を潰された人にゃ可哀相やが、その他大多数の、まだ家が無事の人の心を世論にもってかんとどうにもなれへん
ビジュアルでドラゴン殺しのリスクを体感させる

そのうえで、ウチはみんなにわざと聞こえるよう、伯爵様に声を張り上げる

「ダンマルク伯、家や屋台を破壊された人々への補償、いただけますでしょうか!?」

伯爵様が、乗ってくれればめっけもん

「さて!
さっきのは力任せに現状打破しようとしたときのリスクや
 一方待ってれば......いあ、すとるぐふ」

再度、クリエイト・イメージ

ビューイがむっくり起き上がり、どてどてと森に帰っていく有様と、
伯爵様の手の者が壊れた家やなんかをかたずけて、元通りになる様
ここはコミカルに早回し、てけてけと
立て直す家は前より豪華になんかしてみて......伯爵様、乗ってつかい......
立て直した家の上でばんざーい、と
んで、なぜかタライが起きてきて一人ひっくりかえす

てか、5分間のダイジェストに編集すんのってむずかしいなあ
劇作家の人すごいや

イメージの終わりには「劇終 監督・脚本 ミル・モフェット」といたずらしとく

「ま、根回しは済んどるねん
 調査もしたし、方策も立てた
 ドラゴンはじきおらんなる、約束する
 いま少しの騒音や何件かの家と、街と国の滅び、どっちとる?
 それに暴動なんか起こしたら、ドラゴンがおらんなってもご近所さん同士、しこり残るんやないか?
 もうちょい、待ってつかい」

そんとき、絶妙のタイミングでじーちゃんが吠えた

「これは...来る!妖精を連れて、
 3人が帰ってきおった!
 目覚める!竜が目覚めるぞ」

ナイスタイミング、ブロードじーちゃん

「いあ、すとるぐはう」

間髪入れず、三度目の投影

妖精と一緒に、金の針を持った仲間達が、森から出てくる様

「おー、じーちゃんが見えたもん、ウチにも見えたわー
 じーちゃんやっぱただもんやないなあ」

無論はったりやけど、とにかく注目させること
飽きさせへんこと
絶望から希望へ、錯覚を故意に連鎖させること 
みんなの注目を集めること

「......っヵれた」

三連発で消耗したウチは、みんなが映像に目を向けてる影で、しゃがみ込んだ
あー、はよ葉巻吸いたい
ストレイはようー
 
 

そして、みんなは帰ってきた

「みんなおかえり?
 首尾は?」

諸手をあげて歓迎

「エリオールの皆様、初めまして」

ミナの言葉をジュリアが翻訳し、皆を安心させてる一方で、ウチはストレイのそばに寄った

「もう大丈夫そやな、お疲れさん......いあ、はすたぁ」

ウチは2本点火した豆茶葉巻のうちかたっぽを、ストレイの口元に差し出して笑った

「ゆっくり吸いながら、ドラゴンの目覚めを眺めるとしようや」

ぱああああ、と光るドラゴンを、ウチは両足を投げ出して座り込み、見物にかかった

綺麗なもんやなあ
 
 

「・・・ぬぅ。」

「しっているのか、マーク?」

期待したものかどうかはおいといて、一応相の手はいれておいた

---------------------------------------------------

クリエイト・イメージで、焦土と化した街と難民の様子(現在の状態より遙かに絶望的な)を広場の真ん中で投影します

いあ@ミル : 2D6 → 4 + 5 + (6) = 15 (12/29-13:30:50)

街の復興シーンも、続けてクリエイト・イメージで投影
コミカル映画タッチで、立て直す様は早送り、タライで頭打ったひとはどってん、とオチをつけます

いあ@ミル : クリエイト・イメージ2 2D6 → 2 + 5 + (6) = 13 (12/29-13:37:58)

ジュリア、アイナ、ストレイ、そんでピクシーのパーティが森から出てこっちへ向かっているシーンもクリエイト・イメージで

いあ@ミル : クリエイト・イメージ3 2D6 → 5 + 1 + (6) = 12 (12/29-13:43:44)

予備

2本目のクリエイト・イメージ、ビューイの帰還と街の復興シーンですが、5分でおさまらなければ別枠で作ります
気分は劇作家w

クリエイト・イメージ(予備) 2D6 → 3 + 1 + (6) = 10 (12/29-14:17:25)

MP 7/16(もしくは4/16)

いつものティンダー
(豆茶葉巻2本消費)
いあ@ミル : ティンダー 2D6 → 1 + 3 + (6) = 10 (12/29-14:18:25)


PS 「知っているのか雷電!?」と返しておきました
  違うネタだったらすみません^^; >悪根さん

GM [2013/12/30 18:36]

「あー、みんなみんな、騒いでもなんもあれへんでー
 寝とるドラゴンでも、傷つけて痛い感覚で目覚めたら、
 この街は灰になるし、てか国があぶない
 ドラゴン切り刻んだら、その前にやられる」

ミルは《幻影作成》の呪文を唱え、
竜によって蹂躙された時の有様を思い切りむごたらしく見せる。

「これは幻術やけど、ドラゴン殺しに失敗したら、これが現実になるねんで」

わざとらしい演技だったが、作り出された幻影の巧さが手伝い、
眺めていた市民達はごくりと唾を飲み込んだまま沈黙した。

「ダンマルク伯、家や屋台を破壊された人々への補償、
 いただけますでしょうか!?」

すかさずミルは伯爵に話を振る。

「無論!今回の被災に関する保障は我がダンマルク家の名誉に掛けて、
 手厚く行う事を宣言しよう」

財政的にそんな余裕は無い。だが、これは乗りかかった船だ。
伯爵の言葉にも力が篭る。

「さて!
 さっきのは力任せに現状打破しようとしたときのリスクや
 一方待ってれば......いあ、すとるぐふ」

再度、ミルは幻影を映し出す。
今度は老竜が目覚め、無事に街が復興していく姿だ。
〆にはミルらしい演出を加えてはいるが、これもなかなかの仕上がりだった。

「ま、根回しは済んどるねん
 調査もしたし、方策も立てた
 ドラゴンはじきおらんなる、約束する
 いま少しの騒音や何件かの家と、街と国の滅び、どっちとる?
 それに暴動なんか起こしたら、ドラゴンがおらんなってもご近所さん同士、
 しこり残るんやないか?もうちょい、待ってつかい」

「...こうも、上手く行くものか?」

「本当か?本当なのか?」

市民達は半信半疑と言った様子だった。
其処にブロード老の新たな予知。

「いあ、すとるぐはう」

ミルは見逃さず、三度目の《幻影作成》を唱える。
森から出てきた3人が、エリオールへと向かう姿を映し出した。

「おー、じーちゃんが見えたもん、ウチにも見えたわー
 じーちゃんやっぱただもんやないなあ」

画像は先程のものより若干質は低下したが、
ミルは言葉を重ね、雰囲気に観衆が流されるように仕向ける。

「もうすぐだ、もうすぐだ!」

「そうか、もうすぐなんだな!」

取り敢えず、この場の殺気立った状況の収拾に、
ミルの魔術と舌は大いに貢献したのであった。

===================================

【GMより】

ミルの行動が素晴らしかったのでレスしておきますね!
解放前なら追加報酬出した位のナイスプレイです。
こういうプレイが出来るからTRPGはイイですね!

[各種判定結果]

○《クリエイトイメージ》:ミル15、13、12

 本文の通り、荒ぶる市民を落ち着かせる事に成功した。

[備忘録]

○1ゾロ
 アイナティート:2回
 マーク    :3回
 ナリス    :4回
 ジュリア   :1回
 ミル     :1回
○撃破
 ナリス    :オーガー1体50点、ゴブリンロード1体40点
 マーク    :ゴブリン4体80点
○支払い
 アイナティート:60+60ガメル
 ストレイ   :100+60+50ガメル
 ミル     :50ガメル
○収入
 ミル     :120ガメル
 追加報酬   :総額3900ガメル
○消費
 ミル     :羊皮紙2枚
 ストレイ   :「仕事」用の地図、被害状況の地図
 ライス    :ダンマルク伯爵宛の紹介状
○入手
 ストレイ   :『星』の欠片、森の地図、竜の鱗
 ジュリア   :竜の鱗
 アイナティート:竜の鱗
 ミル     :竜の鱗

この記事への返信は「竜は目覚める」にチェックを入れて投稿してください。
上位カテゴリ「4.大団円」へのチェックは不要です。