出発前にて

翌朝。
「おはようございます!」
元気な少年の声が、4人の耳元に響き渡る。
「朝食の準備が出来てますよ!顔を洗ってきてください」
窓の木枠を開けて陽の光を部屋に取り込む。
眠い目を擦って視界を探ってみれば、快活な少年の姿が目に飛び込んできた。
「初めまして。アンナさんから話は伺ってます。
僕がエランです、よろしく」
少年はエランと名乗った。
茶色い豊かな髪をバンダナで覆っており、肌は透き通るように白い。
* * *
朝食は新鮮な牛の乳に、チーズと固い黒パン。
加えて干した果物が食卓の中央に盛られている。
「...なるほど、コボルド探しですか」
パンを牛乳に浸しながら、エランの表情が俄かに曇る。
「この方たちは色々と解決策を練ってくださってるわ」
アンナがエランにかいつまんで説明する。
シモーヌの発言の大半については、好意的意訳と大幅な省略が為されたが。
「...蛮族との調和、穢れを持つ者との調和、ですか」
そう言うエランの表情は10歳の少年のものとは思えない。
彼の言葉には、えも言われぬ苦味があるように感じられた。
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【GMより】
それでは新カテゴリに移りました!
いきなり旅立つ前に一幕差し挟みました。エラン君と会話しておきましょう!
[エラン君について]
彼はコボルドの居候計画について表情を曇らせます。
アンナの過去を知っている訳ですが、どうやらそれだけでは無さそうです。
また、彼自身にも、色々とありそうなようですよ!
[HP&MP等管理]
○パスカ HP 25/25 MP14/14
○シモーヌ HP 17/17 MPなし
○ルーフェ HP 18/18 MP17/17 1ゾロ1回
○ルクアイラ HP 13/13 MP24/24
[備忘録]
○ルーフェ
・松明1本消費
・テセル村近辺の地図入手(横穴、足跡等書き込み済み)
・ヒーリングポーション1個購入
・ポーションボール1個購入
○パスカ
・松明1本消費
○シモーヌ
○ルクアイラ
・冒険者セット購入
・松明1本消費
・弾丸4発消費
・弾丸7発購入
○戦利品
・狼の皮(売却価格20ガメル)×1 →売却済み
・上質の狼の皮(売却価格50ガメル)×2 →売却済み
・きれいな狼の皮(売却価格100ガメル)×1→売却済み
○金銭出納
・ルーフェ :+ 35ガメル
・シモーヌ :+155ガメル
・パスカ :+155ガメル
・ルクアイラ:+ 20ガメル
[次回進行に際してお願いしたいこと]
○出発に当たって必要な宣言があればしてください!
・隊列、当直、灯り等々
・野営のローテーション、行軍スピード等
○アンナ&エランとコミュニケーションしたい方はどうぞ!
○その他、やりたいことがあれば何でもどうぞ!
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「おはようございます!」
「朝食の準備が出来てますよ!顔を洗ってきてください」
「初めまして。アンナさんから話は伺ってます。
僕がエランです、よろしく」
「んー。あー、おはよー。
ボクはルーフェだよ。よろしくー」
寝ぼけ眼で、クセで、シーツで胸元を隠してエランくんと握手する。
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神殿の食卓は質素ながら豊かだった。
でも、固いなこの黒パン。
「...なるほど、コボルド探しですか」
「この方たちは色々と解決策を練ってくださってるわ」
「...蛮族との調和、穢れを持つ者との調和、ですか」
穢れを持つ者か。最近の子どもは難しいことをいうんだな。ようはコボルドを殺さずに済むんなら、受け入れて欲しいだけなんだけど。
まあ、穢れって言っても、冒険者の中には蘇生して穢れを持ってる人もいるし、冒険者は蛮族と人族の中間にいるのかもしれない。そもそも、ルカ君なんてナイトメアだし。・・ナイトメア。
エランくんのバンダナに目が行く。生まれて直ぐ亡くなった母親。
そぅ・・か・・。
エランくんを真似て、黒パンを牛乳に浸す。
「生まれは、宿命かもしれないけど、責任じゃないよ。どう生きてくかだ」
あ、いや。
慌てて、ビショビショになったパンを口に放り込む。
「っま、調和っていうか。ボクらは、コボルドでも殺さずに済むなら、殺さずに済ませたいんだよ。子どももいるみたいだしね。」
神話じゃ、より強い個体を生み出すために穢れを取り込んだらしい。強さを求めて、穢れを集める蛮族もいるという話を聞いたような気もする。でも、好き好んで使い走り階級のようなコボルドに生まれたくて生まれるのもいないだろう。
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PL
ルーフェは、欧米人風に上半身ハダカで寝てったイメージで。
色気って、どうやったら出るんだろう。

「行き当たりばったり、でいいのよね?」
朝起きてから食事の席に着くまで、私が発した言葉はそれだけだった。
PL:
GMには悪いがNPCと会話したくありませんでした。そういう気分だからです。他の皆に任せます。
さておき、コボルドの処遇については行き当たりばったりではなくPLレベルでは意見をまとめておいた方が後々楽そうかな、と思いました。
まず我々にとりうる選択肢は次の3つではないかと思われます。
1.コボルドを人間の共同体に受け入れる
2.コボルドを逃がす
3.コボルドは皆殺しにする
まず1については、村長は煮え切らない意見でした。コボルド本人と会って話をして見なければわからないと言っていましたが、連れてくるのも村長を説得するのもこちらの仕事になる可能性があります。そして、もしダメだったときはコボルドの処遇をまた考える必要があります。その場合はフラーゲンまでいって引き取り先を探すか、野に放つかということになると思います。
2については、再び別の蛮族と合流する可能性も無きにしも非ずではありますが、「コボルドを村はずれから追い払う」という依頼は達成になるでしょう。
3は言わずもがな。ただ、いざ殺す段階に至ってPLの心情がどう動くかが不確定要素としてあります。
私としては基本方針を3とし、結果的には2になってもよいという考えが良いかと思います。
朝ご飯をご馳走になってしまったよ。
なんていいことだろうか。
>「...蛮族との調和、穢れを持つ者との調和、ですか」
「むしゃむしゃ」
ズズー。
>「生まれは、宿命かもしれないけど、責任じゃないよ。どう生きてくかだ」
ルーフェがこぼす。
悩み多い彼/彼女らしい。
というか、すごくかばっている。
>「皆」
「うん?」
>「行き当たりばったり、でいいのよね?」
「もちろんさ」
「ねえエランくん。ひとついいかな」
だめもとでさ。
「そのバンダナ、くれるかな」
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PLより:
そのバンダナがほしいいいいいいい
ほしいいいいいい
バンダナがほしいいいいい
あ、ちなみにルッカは神殿に入ったとき風呂敷を頭に巻きましたが一晩明けて被るのをやめました。

「生まれは、宿命かもしれないけど、責任じゃないよ。どう生きてくかだ」
「どう、生きていくかですか...」
エランが首肯する。その様子を、アンナがじっと眺めている。
「っま、調和っていうか。ボクらは、コボルドでも殺さずに済むなら、
殺さずに済ませたいんだよ。子どももいるみたいだしね。」
「...!!こどもも居るのですか?」
アンナはびっくりした表情を見せる。
「こどもが親から引き剥がされるのは、あってよいことではありませんね...」
アンナは瞳を閉じる。何事か決意したようだった。
そしてこう言った。
「私に出来ることがあれば、何でも致しましょう」
コボルドに人族に対する敵意が無い場合、神殿で受け入れること。
村長含む、村民全員に働きかけることを約束してくれた。
「皆」
その会話の流れを読んでかは分からないが、シモーヌはこう言い放つ。
「行き当たりばったり、でいいのよね?」
なるようにしかならない。
此方が好意的であっても、先方が敵対的ならば詮無いことだ。
「もちろんさ」
ルクアイラは即答し、
「ねえエランくん。ひとついいかな」
ルクアイラはエランに言う。
「そのバンダナ、くれるかな」
「.........」
エランは眼を開いてルクアイラを見つめる。
彼は昨晩頭を布で覆っていたが、今は外している。
ナイトメアの象徴たる短い角が、髪から飛び出ていた。
「どうぞ」
エランはバンダナを外して、ルクアイラに渡す。
彼の額にも、角が生えていた。
* * *
アンナとエランに見送られ、4人はテセル村を出発する。
村長から糧食は十分に貰い、準備は万端だ。
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【GMより】
では場面を進めていきますね!
ルーフェの発言はアンナからコボルド受け入れの了承を引き出しました!
幼少時の経験を旨く絡められたのが大きいですね。
以下メタ話。
エランは村の人間にナイトメアであることは受け入れられてますが、
王都への父の同行を神殿側に「穢れがあるのでダメ」と拒否された経緯があります。
そのことから穢れに対するコンプレックスが強くなっていました。
[各種行動宣言について]
○バンダナ欲しい:ルクアイラ
本文の通り、エランはバンダナを外して渡してくれます。
同時に、エランがナイトメアであることが判明します。
[HP&MP等管理]
○パスカ HP 25/25 MP14/14
○シモーヌ HP 17/17 MPなし
○ルーフェ HP 18/18 MP17/17 1ゾロ1回
○ルクアイラ HP 13/13 MP24/24
[備忘録]
○ルーフェ
・松明1本消費
・テセル村近辺の地図入手(横穴、足跡等書き込み済み)
・ヒーリングポーション1個購入
・ポーションボール1個購入
○パスカ
・松明1本消費
○シモーヌ
○ルクアイラ
・冒険者セット購入
・松明1本消費
・弾丸4発消費
・弾丸7発購入
・エランのバンダナ入手
○戦利品
・狼の皮(売却価格20ガメル)×1 →売却済み
・上質の狼の皮(売却価格50ガメル)×2 →売却済み
・きれいな狼の皮(売却価格100ガメル)×1→売却済み
○金銭出納
・ルーフェ :+ 35ガメル
・シモーヌ :+155ガメル
・パスカ :+155ガメル
・ルクアイラ:+ 20ガメル
カテゴリを移動します。
「丘陵地帯にて」に記事を投稿するのでお待ちください。
バンダナをルッカ君に渡すエラン君。
エラン君の頭にはルッカ君と同じように、角が生えていました。
ナイトメアは穢れがあるから嫌いだっていうひとがいるのは、
知っていますけれど、パスカにはよく分かりません。
でもパスカはルッカ君もエラン君も嫌いじゃないです、好きです。
「仲良くなれそうなら仲良くなって、
仲良く出来なそうだったら、その時はその時です」
つまり、シモーヌちゃんが言ってた通り行き当たりばったりです。
まだコボルトと会ってないからどんな性格かもわからないですし。
「それでは、行ってきます!」
アンナさんとエラン君に手を振りながらパスカ達は出発しました。
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◯PL
まずはこちらのカテゴリに投稿。
「...!!こどもも居るのですか?」
「こどもが親から引き剥がされるのは、あってよいことではありませんね...」
「私に出来ることがあれば、何でも致しましょう」
穏健派とはいえ、そんなに積極的じゃなかった彼女が、突如目を見開いたのには驚いたが、これで必ずしもコボルトを殺さずには済みそうだ。
「あ、うん。よろしくお願いするよ」
「行き当たりばったり、でいいのよね?」
「もちろんさ」
「仲良くなれそうなら仲良くなって、
仲良く出来なそうだったら、その時はその時です」
「作戦なんて、立てようがないしね」
ルカ君にバンダナを手渡すエランくん。その額には小さな角が見えていた。まだ、それでも戸惑いのような表情を見せているが、きっと彼もバンダナなど必要としなくなる日が来るだろう。
ただ、今更ながら一つ思った。
ルカ君、あの風呂敷の柄は、ない。
「それでは、行ってきます!」
パスカちゃんの元気な声とともに、ボクらは村を後にした。
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PL
ちゃんと面倒を見るんだぞ......と言われて飼った子犬を、すぐに親戚に預ける。あるある。
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