第一次エリオール撤退作戦
いつも通り平和で賑やかな広場。市場の準備が進んでいる。
「へー。来週から市場が立つのか。ノミ市はあるんかねぇ。」
「こういうトコに意外な掘り出し物があるかもしれない・・・ないかもしれない。」
「いつにもまして賑やかだからな。何かあるはずさ」
その「何か」が何か違いだったのか、それとも。
「皆、皆すぐに広場から逃げるのじゃ!」
ブロード爺が何やら叫んでいる。
「うわ、ブロードの爺さんだ...」
「しばらく姿を見せないと思ったら、いきなり妙な事言い出してやがる」
そして取り合おうとしない周囲の図。これは嫌な予感しかしない。
「愚かな!大変な事になると何故分からんのか」
叫べば叫ぶほど白い眼で見られる始末。
......状況もつかめないままだがどうにかせねば。
「おお、コスモ、コスモか懐かしい!」
「ブロード爺か。いったい何があった?」
「お前も連中に言ってやってくれ、間もなくこの広場に『星』が落ちる!
放っておけば全員粉々じゃ!時間が無い!」
「わかった。......!?」
背筋が凍った。
......もう遅かったのかもしれない。
「行かん!もう『星』が現れおった!」
「もう時間が無い!皆空を見よ、逃げるのじゃ!」
マークとジュリアが落下速度を緩めようと試みる。
ライスが必死に避難誘導をする。
その一方でアイナティートは脱兎のごとく逃げ去る。
......何かできないか。思考を巡らせる。
脳裏に浮かんだのは、呪歌「ノスタルジィ」だった。
が、すぐにこれではだめだと気が付く。
ライアーを取りだすまで早くて10秒。
そこから移動させるところまでさらに40秒。
そこから撤退しても間に合うとは思えない。
......つまり。『三十六計、逃げるに如かず』である。
「"星"が落ちてくる!時間がない、まずは"緑の木陰亭"に避難だ!」
そう広場に向けて言い放ちながら撤退した。
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3 PLより■補足・追伸・ダイス結果
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新進気鋭のコスモさんに、今できることはあんまりない!
というわけでさっさと撤退しました。
あ、でも避難先指定は(勝手に)してます。緑の木陰亭です。
木陰亭が広場隣接とかなら確認次第適当に変えておきます。