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【進行共通07】街は踊る。

GM [2013/10/24 11:12]

『星』が弾けた衝撃は、地下にまで響いた。

「ホゲ!なんだぁ!?」

「な、なんやなんや?」

当然、ミルとストレイにも異変は伝わる。

「悪りぃな。話はまた今度聞かしてくれ。
 ミル姐、学院の方向わかるか?」

「らじゃった、みんなのとこいこう!
 あ、その金貨のぶんの情報、また聞きに来るから、
 教えていいことまとめといて!」

「お、おい...」

さっさかと2人はその場を去ってしまった。

「地震にしてはおかしいしな...よし、誰か上の様子を見て来い!」

直後、広場での異変の報告が為され、盗賊ギルドも大騒ぎする事となる。

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「とりあえず下手に刺激するのは不味い。
 市民さんにはこのまま退避して貰った方が良さそうだ。」

「・・・逃げたほうがよくね?」

「故郷を見捨てるわけに行くまい」

冒険者達は、街の住人の避難を優先させた。
これだけの騒ぎだ、間も無く衛視や騎士も現れる。
彼らは事態を一瞬で飲み込み、救援活動と避難活動に協力し始めた。

何も知らない一般人については、

「広場で爆発があった。安全が確認出来る迄は城壁の外へ避難する」

とだけ伝える。目撃者には緘口令を敷いた。
どのみち噂は広まるだろうが、混乱せずに脱出さえ出来ればよいのだ。
その後の事はその時に考えるしか、無い。

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「おーい、ケガしとる人おるかー?
 痛いったら痛いって言ってなー、かついでいくさかいにー」

「おーい、なんかの下敷きになった人おるかあ?
 手伝うでー」

ミルは救援活動の手伝いを始めた。

「ほら、アイナ、悪いけど宿とか雑貨屋から包帯とか調達してきてくれへんか?
 ウチは傷の重い人から選んどくさかい
 医者もいるなあ」

「うん?......ああ、分かった」

アイナティートは応急手当用の布を買い足しに走ろうとする。
しかし、神殿に行けば確実にある事に思い至り、踏み止まる。

「皆さん。大丈夫でしょうか?歩けない方はいらっしゃるでしょうか?
 皆さん歩けるようでしたら、近くの神殿に一緒に行きましょう。
 あと、この広場には、僕の仲間たちが残っているので大丈夫です。
 皆さんは心配しないで、神殿で行かれて休まれて下さい。」

ライスの誘導の元、怪我人は近くのファリス神殿へと運び込まれた。
これには救援活動を行った面々も付き添う。

「こ、これは一体どうしたと言うのですか?」

当然、司祭は大量の怪我人に鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をする。

「うむ...私達だけでは手が足りませんね、今応援を手配します」

ライスから事情の説明を聞き、司祭は唸った。
指示を受けた見習い神官が慌てて駆け出す。
間もなく、他の神殿の司祭や神官も集まった。

「魔法の癒しは重傷の方に限らせて貰いますが、
 出来る限りの事はしましょう」

神官達は手分けして処置に勤しむ。
そんなに大きい街では無い為に神聖魔法の使い手の数は限られるが、
医学や薬学の知識を有する神官や応急手当を心得ている者が居るお陰で、
大事には至らなさそうだ。

**********************************

一通り救援と避難に手を貸し、見通しがついた所で切り上げて広場へ戻る。
広場は騎士達により警戒体制が取られていたが、
オランの賢者の学院からの招聘という威光と、
救援・避難活動への協力が功を奏して立ち入りを許された。

そのどさくさに紛れてストレイは『星』の欠片と思われる石を拾う。
掌大の大きさの黒光りする石で、触るとまだ温かかった。
何で出来ているかは...よく分からない。

「コスモの知り合いらしいじーさんや。
 何で、星が落ちてくる事がわかったんだ?」

さて、マークはブロード老に尋ねる。

「ワシは森に隠れ住む与言者じゃ。未来の映像が見える...
 昨晩、夢の中でこの街に赤く燃える星が落ちる様を見た。
 じゃから慌てて街に出てきたのじゃ...
 じゃのに連中と来たらワシの話を全く聞かん!」

この老人と既知であるコスモは、彼の「与言」の的中率が、
滅法低い事を知っている。今回は不幸にして的中してしまったらしい。

「もしかしてアレについても何か知ってる?」

マークはそう言って広場で無遠慮に寝息を立てる老竜を指差す。

「じゃが、星からあの様な怪物が出てくるのは知らなんだ...」

するとブロード老は急に頭を抱え、うずくまる。
 
「...こ、これは...?」

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「じゃ、ジュリア。始めるか?」

意を決し、眠っている竜にジュリアは声を掛ける。
しかし、反応は無い。

ぐおおおおおおおおお...

繰り返し尋ねてみても、結果は同じだった。
本来、竜は眠りを必要としない筈なのだが...

「皆さーん!」

背後から声が掛かる。
振り向くと、魔術師の長衣を纏った赤毛の女性が立っていた。
息を切らしている。走ってきたのであろう。

「救援活動を行ってくれている冒険者の一団が居る、と聞いて来ました。
 やはり皆さんでしたね」

此処まで一気に話し終えると、はっとした表情を浮かべる。

「紹介が遅れましたね。私はカーリー・ジャプセン。
 エリオールの賢者の学院を預かる者です。
 こんな状況ですけど、どうぞよしなに、ジュリア導師と皆様」

軽やかにお辞儀をしてみせた。
緩やかなローブを羽織っていても、その豊かな女性らしい体型は分かる。
生命感溢れる、美しい女性だ。

「それはそうと...コスモ!久しぶりね」

カーリーはつかつかとコスモの元へと駆け寄り、突如羽交い絞めにする。

「こんな事があった後だから仕方無いけれど、
 挨拶に来るのが遅いんじゃないの?ええ?」

周囲が呆気に取られるのも気にしない。
どうやら、綺麗でも色気は無い類の人物のようだ。

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【GMより】

お待たせしました!原因不明の腹痛はようやく治まりましたが、
入れ替わりに仕事で七転八倒...毎度すみません。

[時系列]

色々と錯綜しているのですが、以下のようにまとめました!

○PC,避難&救援活動を行う
 ↓
○ミルとストレイ合流、PC間での情報共有完了
 ↓
○騎士と衛視到着、PCによる状況説明
 ↓
○騎士と衛視の協力開始、市民の壁外避難開始
 ↓
○ライス主導で負傷者をファリス神殿へ誘導
 ↓
○ファリス神殿にエリオール全神殿の神官終結、治療開始
 ↓
○避難&救援に一応の目処がつく。PC&ブロード老広場へ戻る
 ↓
ブロード老、うずくまる。カーリー導師が合流【現在】

[現在の状況]

○街の上層部へは広場の経緯は騎士・衛視を通して伝わっています。
 神殿はPC越しに、盗賊ギルドは独自に情報を得ています。
○壁外避難はまだ完了していませんが、やがて完了するでしょう。
 情報規制は行われていますが、それも長くは続きません。
広場周辺は騎士による交通規制が掛けられています。
 PCは賢者の学院の威光で立ち入りを許されています。
○ドラゴンは爆睡なうです(笑)

[行動宣言結果など]

○ミル
 情報まとめ了解です。ちょっと考えさせてください(笑)
 ミル側で広場の騒ぎで得た情報をエサに取引する事も出来るでしょう。
 ギルドも独自に情報収集に走るので頑張り次第でしょうが!

○アイナティート
 2回目1ゾロおめです(笑)包帯は神殿で貰えるのでタダとしましょう!

○ストレイ
 星の欠片を1個入手出来ました。大きさは掌に乗る程度です。
 材質についてはよく分かりませんでした(予備ダイス1:出目5使用)

 ※予備ダイス2(出目8)と3(6ゾロ)は保留します。
  次回進行で使用しますね!

○ジュリア
 ドラゴンは起きる気配が全くありません。
 ドラゴンは本来「不眠」な生物であり、これは不自然な状態であるのに
 気づいて構いません。この情報は皆に共有出来ます。

○マーク
 ブロード老は本文の通り回答します。
 また、どうやら新たな映像を受信した模様です。

○ライス
 本文では触れてませんが役人の立場を利用したアプローチが可能です。
 具体的にはダンマルク伯爵へのアポが可能です。
 その際は、誰か街の有力者か役人に取り次ぎをお願いする必要があります。

○ナリス
 カーリー導師はセクシー美人です(笑)サバサバしていますけど!

○コスモ
 カーリー導師に絡まれます(笑)
 意識を失う寸前まで絞められるもよし、すぐに抜け出すもよし。

[次回進行に際してお願いしたい事]

○カーリー導師、ブロード老、ドラゴンに対するアプローチをどうぞ!
○その他、何でもいいです、行動してみてください!

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