膠着状態・・・?
意を決し、眠っている竜にジュリアは声を掛ける。 しかし、反応は無い。
ぐおおおおおおおおお...
繰り返し尋ねてみても、結果は同じだった。 本来、竜は眠りを必要としない筈なのだが...
「・・・起きない?」
「なんだぁ!?
起きねぇのか?」
「ぽいなぁ・・・しっかし、うるせぇなこいつ・・・。耳がばかになりそうだわ・・・」
耳を抑える。ていうかこのまま起きないでいてくれねえかな。マジで。
下手したらドラゴンと殺し合いだもんな・・・。いや勝負にもならなんじゃねえかな。
つまり起こしたとしても機嫌を損ねるわけにはいかねえってこった。ああ、いやだいやだ。
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みんながいろいろな行動を決める中で俺は静観を決めることにした。いや、まぁ何かしたほうがいいのかもしれんが、下手なことしてこの国が地図から消えても責任が持てないやん?自分と、できれば護衛対象は生かしたいとは思うけどねぇ。
それに優秀な魔術師がいるからな。餅は餅屋、だ。
「皆さーん!」
背後から声が掛かる。 振り向くと、魔術師の長衣を纏った赤毛の女性が立っていた。 息を切らしている。走ってきたのであろう。
「救援活動を行ってくれている冒険者の一団が居る、と聞いて来ました。 やはり皆さんでしたね」
(うほっ・・・いい女・・・!)
むっちむっちのバインバインやで。ぐへへ。
「それはそうと...コスモ!久しぶりね」
カーリーはつかつかとコスモの元へと駆け寄り、突如羽交い絞めにする。
「こんな事があった後だから仕方無いけれど、 挨拶に来るのが遅いんじゃないの?ええ?」
周囲が呆気に取られるのも気にしない。 どうやら、綺麗でも色気は無い類の人物のようだ。
(な、なんつう糞うらやましい・・・・)
つかつかとコスモのもとに歩み寄り脇腹を高速でつつく。
「くおら!このお姉さまとはどういう関係なんじゃわれ!きりきり吐け!吐かんかい!!」
いいながらさらに脇腹をつつく指の速度を速めた。
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PL
ひゃっはー!コスモにいたずらだー!
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