【進行C01】暁に集う。

疲労困憊、と言った体のカーリーとブロード老が戻ってきたのは、
深夜、月が天高く座してからであった。
「皆さん、遅くなってすみません」
会議は紛糾したらしい。
竜の対応については伯爵に委ねるしか無い所である。
しかし、この異様な状況に居合わせた当事者達の心理は別だ。
「街が竜に破壊される未来は視えていない、
と言って何とか説き伏せてきたわい」
ブロード老がやれやれといった風情で肩を竦める。
平素は『ほら吹き』と陰口を叩かれる身ではあったが、
『星』の飛来を予見しただけに、
彼の弁舌は今回は説得力を以って受け入れられたようだ。
ぐぉぉぉぉぉ...
窓越しに竜の大鼾が聞こえる。
それに寝返りと地響きが効果音のように混ざる。
広場を中心として、少しずつ、だが確実に街は破壊されている。
「炊き出しと野営について取り決め、
監視を強化するという事で落ち着きました」
元より、これ以外に出来る事は無い。
住民は竜が永遠の眠りについている事を知らない。
知ったら大暴動が巻き起こるであろう。
「で、皆さんはどうでした?成果はありましたか?」
疲労した身体を起こし、カーリーは冒険者達に報告を求めた。
冒険者達はどのように説明しただろうか。
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夜が白じみ始めた頃。
街道を砂塵を巻き上げ、エリオール目掛けて爆走する集団が現れる。
「あ、あれは!」
「伯爵だ!伯爵様がいらした!」
城壁外のキャンプを見回りしていた衛視が叫ぶ。
報告は直ぐに為され、仮眠を取っていた冒険者達は出動する事となった。
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「諸君らがオランの賢者の学院から来た研修生とその護衛か。
こんな事態に巻き込みすまなかった。
そして救援と事態究明に動いてくれている事、礼を言う。
大まかな事情は其処なライスから聞いている。
早速だが、案内してくれるか?
現状を確認したい...カーリーよ、いいな」
「勿論ですわ、伯爵様」
ダンマルク伯爵は、到着するなり現地の視察に向かった。
騎士達には城壁外の巡視の協力と休息を命令し、
ライスと騎士団長、カーリー、ブロード老、そして冒険者達に同席を求める。
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「...これは我々が手を出しようが無い」
爆睡の限りを尽くしている老竜の姿を確認して、伯爵は断言した。
「下手に手を出して目覚めさせては不味い。
オランへの増援依頼は予定通り出そうと思う。
だが、それとは他に...」
伯爵は剣の柄をぐっと握り、冒険者を見やる。
「諸君らにお願いしたい事がある」
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【GMより】
大変お待たせして申し訳無いです、進行しました!
とは言えこれも繋ぎですが(苦笑)
ライス合流、伯爵到着迄の場面です。
フレーバーですが、このカテゴリに投下される場合は、
○カーリーにどのように報告したか
○伯爵にどのように報告したか
を書いて頂けると嬉しいです。
この部分のフレーバー投稿は本編の進行には影響しませんが、
セッション終了時の報酬部分に反映させる予定です。
[各種判定結果]
今回は無し!
[備忘録]
○1ゾロ
アイナティート:2回
マーク :1回
ナリス :1回
ジュリア :1回
○支払い
アイナティート:60+60ガメル
ストレイ :100+60+50ガメル
ミル :50ガメル
○収入
ミル :120ガメル
追加報酬 :総額3900ガメル
○消費
ミル :羊皮紙2枚
ストレイ :「仕事」用の地図
ライス :ダンマルク伯爵宛の紹介状
○入手
ストレイ :『星』の破片、森の地図、被害状況の地図、竜の鱗
ジュリア :竜の鱗
アイナティート:竜の鱗
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「森の妖精」に記事を投下するのでお待ちください。