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来訪

エーリアン [2014/10/18 22:07]

あれからの数日はなかなかに充実した日々だった。
俺は自らの傷も癒やしながらも負傷をした奴の怪我を診たり、復興の手伝いをしている。

結果としては、この二日間で全員の怪我は快復に向かっている。
俺の趣味でしかなかった知識も捨てたもんではない。
どんな形であれ、自分のしたことが他人に評価されるのはいい気分だ。

復興の手伝いに関しては、生活様式が違うということも有ってか非常に興味深い。
一般的な人間にできることも出来ない彼らだが、
それ以上に、「人間に出来ないことが出来る」
ということを最も活用できる生活スタイルなのだと実感する。

本当に新鮮かつ貴重な経験だ。
復興の手伝いをしていると、まるで自分がガリバーになったような気分になる。

最も張り切りすぎて傷が開いたため、俺の怪我はあまり治りが芳しくないわけだが。

ーーーーー

実に天気の良い夕刻、そんな呑気なスローライフに転機が訪れる。
半ば日課になった作業を終え、
外に薬草でも採りに行こうかと言う話題で何人かのグラスランナーと話していた。

「もっと、こう!ドバっと傷が治る薬草はないもんかねぇ?」
周りは苦笑しているが、神の奇跡で瞬く間に傷が塞がるのだから草に奇跡を期待してもよかろうて。
何を採りに行くかぼんやりと思考する中、門番から一報が入る。

「森の方から、誰か来るにゅう!」

「...今行く!」
俺は急いで床に転がっていた剣を拾い上げ門前へ急行する。

門の前には数人の武装したグラスランナーがいた。ロッポもいるようだ。
俺が到着したティノとファも少し遅れてやってくる。

「よう、お前らも聞いたか。
それでどう思う?...何って来訪者の正体だ
これで猛獣のおかわりだったら泣きっ面に蜂だぜ」

今の俺は剣しか持ってきていない。
盾どころか鎧も着てない状況だ、もっと言うと上半身は包帯巻いただけでほぼ裸だ。
「上着ぐらいは着て来るべきだったか...正直心もとない...」

弱音は吐くが今更戻る訳にはいかない、来訪者の正体を見極めるまでは。

「...あれ?あれは...人間だにゅう?」

ロッポが素っ頓狂な声を上げた時点で、俺にも来訪者が確認できた。
1...2...3人だ。

「手練っぽく見える人間と...エルフだな、吟遊詩人か?
それと...ラ・トマティーナのトリオか

「襲いに来ましたーって感じではないな。
まぁ...トマティーナは危険人物臭しかしないのが不安だが」
それとなく仲間に耳打つ。

じっくりとこちらに近づくメンツを観察する。
こちらは隠れるつもりはなく、仁王立ちで待ち構えている。
向こうもこっちを見ているように感じた。

お互いの顔がよく見える距離。
敵か味方か分からない、が。

「ようこそ、メギンス荘へ」
俺は歓迎することにした。

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PL・ちょっと未完成だけど投稿!

Bルートの皆さんとはこれがファーストコンタクト!
これからちょっとでも話せたらいいなぁ( ・`ω・´)


一応、追記する予定!

エーリアンは首から下包帯ぐるぐるのけが人モード。