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【A01-04】凸凹コンビ。

GM [2014/11/28 16:46]

エーリアンは衛視に必死に状況を伝える。

「ああ!ちょいと緊急事態だから事実だけをかいつまんで話す!
 この女性の症状から見るに...
 恐らくだが毒が体を回ってやがる、急がないと手遅れになるかも知れねぇ
 俺は...ただの温泉客だ。だがちょいと医学の知識があるんでな、
 悲鳴を聞いてまさかと思って駆けつけたらこの有り様だ。」

「毒!?一体何が起きたんだ?」

衛視はエーリアンの言いように驚く。

「だが、ちょっと待て!
 医学の心得があると言うことと、お前が女湯に入ると言うことは別だろうが!」

衛視の言うことは尤もである。
幾ら何でも彼の説明は大事な部分が抜け落ちまくっていた。

「そこのモーリスも一緒に来てる仲間だ、細かいことはモーリスに聞いてくれ。」

然るべき釈明を、エーリアンはモーリスに託した。と言うよりも、丸投げした。
モーリスは憮然としたであろうか、否か。

「私はモーリス・アバックです。彼はエーリアン、二人ともオランから来た冒険者です。
 配達の依頼のためノートンに来ています」

だが、表面的にはここが出番とばかりの勢いで説明を始める。

「私達は今日仕事を終え、温泉に浸かろうと思ってここに来ましたところ、
 その入浴場から悲鳴が聞こえましたので、『どうしましたか』と聞いたのです。
 そうしたら『中で人が倒れている』『下着がなくなっている』と返答がありました。
 このエーリアンは倒れている人物を救助するために浴場に入ったのです。

 倒れた原因および下着が無くなった原因についてはわかりません。
 少なくとも我々は関与していません。
 浴場にいる人々にも聞いていただければ同じ事を言うと思います」

それは実に的確で要点を掴んだ内容だった。
エーリアンの悦明に欠けているものを全て補完していた。
流石は昔取った杵柄、といったところか。

「なるほど、事情は分かった。モーリスといったか、感謝する。
 エーリアン、相棒に感謝するといい」

衛視は得心した様子だ。
内1人がすぐに脱衣場に大声で呼び掛け、話の裏を取る。
その直後、女性の手を借りに駆けていった。

「ところでその気を失っている人物なのですが、
 いち早く神殿に連れて行くのがよいと思われます。
 良ければ神殿まで案内していただけないでしょうか?」
 
モーリスの引き続きの提案はこれまた全うなものであった。

「確か...ノートンには神殿があるよな?
 今から患者を神殿まで運ぶ!神殿の場所が分からねぇから衛視さんも手伝ってくれ!
 場所は...俺はチャ・ザの神官だからチャ・ザの神殿のほうがスムーズに行くと思う」

エーリアンはチャ・ザ神殿を勧める。

「言いたいことはよくわかるし、俺が怪しい立場なのは自覚してるが
 詳しい話は神殿に行ってからでも遅くはねぇ...頼めるか?」

「分かった、君の言うことはよく分かった」

この場に残ったもう1人の衛視が苦笑する。

「チャ・ザ神殿に案内しよう。
 介抱せねばならないし、可能なら身元確認や経緯も本人から聞きたいしな」

調査は応援を頼みに行った相方に任せることにし、 
衛視は2人をチャ・ザ神殿に案内してくれると言う。

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【GMより】

2人の方向性のベクトルというか凸凹ぶりが楽しいですね!
此方はAルート、モーリスとエーリアンのルートになります。

本文の通りですが、エーリアンの説明は端折りすぎでした(笑)
モーリスの完璧なフォローが光りましたね!

衛視が二手に分かれます。
女性の応援を呼んで現状確認する側と、
エーリアン&モーリスをチャ・ザ神殿に連れて行ってくれる方です。

では、カテゴリを移しましょう!

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