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緊迫の断崖

GM [2015/01/10 16:51]

2人は【亜麻色の髪の乙女亭】に戻る。
コンスタンツの部屋へ駆け込むと、其処には無人であった...

荷物は荒らされていない。争った形跡も見当たらない。
一見、何者かが押し入ったようには思えない。

宿の主人に話を聞くと、彼はこう答えた。

「ああ、あの娘は『君たちの帰りが遅くて心配だから探しに行く』
 って言ってつい先ほど出かけたよ」

2人はこの時、どのような表情をしていただろうか。

「行先ねえ...君たちが公衆浴場のほうに行ったから、
 そっちを辿ってみる、とは言ってたけどな」

***********************************

2人は宿を出て、コンスタンツの行方を辿ろうとする。
宿は街の中でも外れのほう、景観のよい断崖の近くに位置しており、
見下ろせば、川が流れている。
街に着くまでは、ちょっとした森の中を移動せねばならない。

夜ともなれば視界がおぼつかないが、ロープや柵で転落は防いでいるし、
通常はドワーフでもない限り松明やランタンは使用するものだ。

さて2人が夜道を駆けていると、

「止めて!離してください!」

コンスタンツの声が薄らと聞こえてきた!
周囲を探る。声は茂みの奥から響いてきた。
獣道らしきものがある。

迷わず、2人は駆けた!

***********************************

獣道の先には、宿に幾つか作られた、離れの温泉がある。
景観の美しさ故に、一部の客にしか使用を許されない場所だ。
そんなことを彼らは知らない。

さて、2人が獣道を抜け、暗い森の中から、
星月の光輝く夜空の元へ姿を現した時。

「...何だ、貴様たち」

異様な雰囲気を放った男が、2人を睨みつけた。
その背後には、子供大の奇怪な生物が、
翼をばさばさとはためかせながら控えている。
あれが、話に出ていたインプだろう。

「エーリアンさん!モーリスさん!」

コンスタンツが叫ぶ。

「助けてください!この人が、私を!」

どうやら男はコンスタンツを拉致しようとしたらしい。

「あともう少しだったのに、邪魔をしおって」

男は怒りを隠さない。

「赤石だけでは足りぬ。
 父親から教わった秘密の言葉がある筈だ。
 ついて来て貰おう。そして、喋って貰うぞ!」

コンスタンツににじり寄ってくる!

===================================

【GMより】

それではクライマックスに突入しましょう!大変お待たせして申し訳ないです。
此方はAルート、モーリスとエーリアンのルートになります。

色々すっ飛ばして(時間の関係で...本当ごめんなさい!、
崖っぷちシーンへご案内です。

インプを引き連れた男が、コンスタンツを崖っぷちへ追い詰めています。
どうやら拉致・誘拐が目的のようです。
さあ、コンスタンツの身の安全を確保しつつ倒しちゃってください!

[各種判定結果]

○<怪物判定>怪しい男:エーリアン8(予備ダイス1)モーリス8

 分かりませんでした! ※モーリスの分はGMが代振りしました。
 怪しい男は、人間をモンスター・データ化したものです。
 データは公開出来なくなりましたが、まあ色々とお察しください(笑)

[状況]

A最終戦闘開始図.png

※夜ですが月と星がよく出ているので視界ペナルティーは‐2です
※松明は半径3m、ランタンは半径5mの範囲を照らすとします
※モンスターは固定値で処理します。
※精霊力は風、土、光、闇、精神、生命、(火)、(水)です
※コンスタンツは完全無欠の一般人(能力値ALL10)として扱います。

此処から移動について補足をば。
この戦闘の処理はVEコンバット(『ツアー4パダ』収録)を参照しています。
あれのように厳密に考えるつもりはありませんが、
便宜上、斜めへの移動は縦1マス+横1マスで2マス分必要と思ってください。

移動可能距離を以下に記しておきますね!

A移動力一覧表.png

[1ゾロ管理]

○エーリアン1回
○モーリス無し

[1R行動宣言]

A17エーリアン :未定
A15モーリス  :未定
A14インプ   :Bへ通常移動、コンスタンツに攻撃!
A12怪しい男  :C6へ通常移動、コンスタンツに「手加減」攻撃!
A10コンスタンツ:未定

[ダイスチャットからの添付]

16:47:12 テッピン@GM モーリス代振り 2d6 Dice:2D6[3,2]=5
16:47:21 テッピン@GM おおう、これは残念!

[ステータス管理]

○エーリアン  HP 20/ 20 MP 13/ 14 ラック
○モーリス   HP 13/ 13 MP 14/ 14 
◎コンスタンツ HP 10/ 10 MP 10/ 10
●怪しい男   HP ??/ ?? MP ??/ ??
●インプ    HP 08/ 08 MP 14/ 14 暗視

[購入・消費物管理]

○エーリアン
・魔晶石2点1個購入:400ガメル消費
・油2瓶購入:10ガメル消費
・飲み物代:10ガメル消費
・羊皮紙1枚消費→ノートンの地図入手(達成値8)
○モーリス
・水袋購入:20ガメル消費
・マント購入:40ガメル消費
・羊皮紙10枚購入:10ガメル消費
・羊皮紙:1枚消費→ノートンの地図入手(達成値4)
・インク&羽ペン購入:5ガメル消費
・捜査協力の札を入手

[次回進行に際してお願いしたい事]

○PCユニットの初期配置を決定してください。
○明かりを所持する場合、誰がに何を持っているかを宣言してください。
○1Rの行動宣言を行い、ダイスを添付してください。
 コンスタンツに何か行動させたい場合、宣言とダイスもお願いします!

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エーリアン [2015/01/13 21:16]

胸騒ぎがする、俺の勘はこういうイヤーな事に限って良く当たる。
俺は不安を振り切るかのように、モーリスのライトが闇を照らす夜道を駆けた。

そのとき、かすかに声が聞こえた。

「止めて!離してください!」

「この声は...!
くそっ、やっぱり面倒なことになってたか!」

声の方角に向かって全速力で駆け出す。

「モーリス!こっちだっ!」

-------

全速力で獣道を走る、俺は衣服の所々に葉っぱや枝を巻き込みながらも走り続けた。
そして暗い森を駆け抜けた時、そいつは俺達の前に姿を表した。

「...何だ、貴様たち」

妙な雰囲気を放つ男が俺たちを待ち構える。
その傍らには『インプ』の姿も確認できた、何にしろカタギじゃなさそうだ。

「エーリアンさん!モーリスさん!」

「助けてください!この人が、私を!」

コンスタンツの姿も少し奥に確認できた。
ひとまずは安心ってわけか...それじゃあやることは決まった。

「やるぞ、モーリス!」

俺はそう叫び、再び地面を踏みしめ駆ける。

「あともう少しだったのに、邪魔をしおって」

「テメェみたいな露骨な悪党は!
こういうふうに邪魔されて負けちまうように世の中回ってんだ!」

全速力で近づきながらも、啖呵は切る。
薄暗いが、野郎の目玉が覗けるぐらいに近づいた!

「赤石だけでは足りぬ。
 父親から教わった秘密の言葉がある筈だ。
 ついて来て貰おう。そして、喋って貰うぞ!」

「どおぉっりゃ!」

コンスタンツに近づこうと、よそ見をした奴の背中におもいっきり体当たりを仕掛ける!

体当たりの勢いのまま、奴らを出しぬき前に立ち塞がる。
俺の背後にはコンスタンツが居る、男としても冒険者として絶対に危害を加えさせる訳にはいかない!

「ちょいと...待たせちまったな」

ちらと背後のコンスタンツに目をやる。
そして悪党どもに、こう宣言した。

「テメェらはコンスタンツに指一本触ることはないぜッ!
この俺とモーリスがいる限りはなッ!」

追いついて来た相棒に目配せをして、俺はファイティングポーズを構えた。

==========================
PL・たいあたり!

追記:初期配置はPの2で!
エーリアンはD5に全力移動。
そして、体当たりを怪しい男に仕掛けます。

立ちふさがった事でこのRの敵の攻撃はキャンセルかな...
もし、エーリアンに攻撃が来る場合は盾を装備した状態で体当りしたことにします。

エーリアン の たいあたり ! 2d6+4 Dice:2D6[2,6]+4=12
とりあえず当たった場合のダメージ判定を R0@10+4 Dice:R0@10[1,2:0]+4=4
怪しい奴が転倒したか 2d6+4 Dice:2D6[5,6]+4=15

照明はモーリスに任せます!
トランスファーメンタルパワーが欲しい時はいつでも言って下さい(`・ω・´)

モーリス [2015/01/14 20:25]

 出るなといっておいたのに一人で外出するとは。
 自分から危険に飛び込んでいては世話がない。

「一体どうすれば............!?」

 思わず焦燥が声に出ていた。
 プレッシャーにはそんなに強くないのだ。
 息が苦しい。目がちかちかする。肝臓の辺りがきりきりと痛み出す。

 私はエーリアンに引っ張られる形でコンスタンツを探しに出かけた。

 辺りは既に暗い。
 ライトの呪文を唱え、杖先に灯した魔法の明かりで闇を照らす。

 そうして捜してどれくらい経っただろう。

「止めて!離してください!」

 声が、聞こえた気がした。

「モーリス!こっちだっ!」

 エーリアンも聞いたらしい。
 私達は駆けた。

 ......果たして、そこは崖だった。
 コンスタンツはそこにいた。
 その前には見知らぬ男がいる......傍らにはインプもいた。

『激せず、騒がず、事に臨んでは冷静沈着に』
 このとき何故か思い浮かんだのは、前の勤め先の偉い人の言葉だった。
 私は深呼吸をした。

 エーリアンが私に声をかける。
 私は頷き、ともに駆けた。

「テメェらはコンスタンツに指一本触ることはないぜッ!
この俺とモーリスがいる限りはなッ!」

「右に同じ......だ。観念しろ」
 私は男に向かって、相方の素晴らしい啖呵に繋いだ。
 


PL:
初期配置はP3で行動はD3まで全力移動。以上!
ライトをメイジスタッフにかけ、
メイジスタッフとライトレザーを装備しています。

あまとうさんには悪いんですが、体当たりは全力移動しながらできるとは書いていませんです......

精神力11/14。

ダイス(必要なら)

ブライト@モーリス?:?2D6 → 4 + 2 =?6?(01/14-20:45:16)


ブライト@モーリス?:?2D6 → 1 + 4 =?5?(01/14-20:45:16)


ブライト@モーリス?:?2D6 → 3 + 6 =?9?(01/14-20:45:15)
(上にいくほど新しい)

モーリス [2015/01/28 19:03]

 神速をもって駆け出したエーリアンが、コンスタンツと男の間に割り込んだ。
 男とインプは、すぐさま目の前に現れたエーリアンにターゲットを移し、攻撃を仕掛けた。
 闇の中俊敏に飛び回るインプと男のメイスの攻撃に対応し、エーリアンも武器を構え反撃に出た。
 一方、私もまた戦闘に参加できる距離まで移動していた。インプが眼前にいる距離で、杖を振り上げる。 杖の先に灯った魔法の光が、闇の中で軌跡を残して舞った。
 上位古代語で力ある言葉を発する。
『万能なるマナよ』
『【魔法に】【抗う力を】』
 自分とエーリアンに抗魔の力を与える。
 その時には闘いは本格化していた。闇の中で互いの武器が、火花を散らし合う。
 すぐさま私も杖を振りかぶって攻撃に参加した。
 杖を回転させ、下から掬い上げるような一撃がインプの顎を捉えた。
 インプが脱力し、そのまま落下するのを感じた。

 その時、聞きなれない言葉が聞こえた。
 ――強烈な悪寒が走ったかと思うと、全身を貫くような痛みが走った。
 見れば男が悪意のこもった眼差しで手をかざしている。
 暗黒神の業か。
 エーリアンも影響を受けていたようだった。
 しかし、痛みは一瞬だった。身体に触れた刃物が、肉を裂かずにすぐさま離れたような感覚だ。
 事前に抗魔を施したおかげで、敵の呪文は完全な効果を発揮しなかったのだ。
 意に介さず、こちらからも攻撃を加える。
 二対一となった時点で勝敗は決していた。
 私とエーリアンから攻撃を受け、男が膝をつくのに、そう時間はかからなかった。

 殺すことはない。あとは法が裁く。


PL:
戦闘シーン、補完しました。
続きます。

エーリアン [2015/01/29 11:20]

浴槽の段差に、ゆっくりと腰掛けて温泉を肩にかける。
こうすると血行を良好な状態へ保ったまま快適に体温を高めることができるのだ。

しばらく、腰下だけを浴槽内に置く半身浴の状態で居ると上半身も程なく温まった。
首元に手をやると、かすかに汗をかいている。

これが快適な入浴のサインだ。
段差を降り、体を首元まですっぽりと沈める。

「ふぅぅぅ...やーれやれだぜ
やっとこさこうやってゆっくりできる...」

温泉は程よい温度で、非常に快適だ。
色々と奔走したあとの風呂だもんで、余計に気持ちがいい。

俺は、全てを終えた後、念願の温泉でくつろぐため再び浴場を訪れたのだ。

「あー...いい湯だ。
ババン バ バン バン バン ってなもんよ」

湯をすくい顔を拭うと温泉の独特な臭いを感じる。
何だったかな精霊力とかだそうだが、さっぱり門外漢な俺にはよくわからないが
なんかの成分があるそうだが、まぁ気持ちいいんなら細かい理屈はどうだっていいか。

「ううむ...ノートンに来るでもいろいろあったが
来てからもいろいろあったな...噂じゃ俺らの他にも冒険者が来てたって話だし
ここも存外騒がしいとこなのかもしれねぇ...隠居先にいいかと思ったんだがなぁ」

以前考えた、金がたまったらノートンで隠居。
というアイデアは計画性も何もないが、悪く無いと今も思っている。
だが、あんまり騒がしいようなら別の場所を考えたほうがいいかもな。

俺は湯に浸かりながら、ここノートンで起きた騒動を想起する。

俺達はここ「ノートン」へと荷物を輸送してきた。
受取人の先生が、好意で宿泊先を貸してくれるってなもんで俺たちは好意に甘えて
この温泉までのんびりとやってきたわけだ。

しかし...問題ってのはどこにも起きるもんだ。

俺達が温泉に到着するとまず最初に待っていたのは、温かい湯ではなく女性の悲鳴だった。
あの時は大慌てだったっけな...慌てふためいて女湯に飛び込む羽目になっちまったのは
ちょいと、焦りすぎだったか...まぁ、今じゃ笑い話か。

その悲鳴は、女湯に女性がひどい状態で倒れているというものだ、
俺は医学に少しばかり縁があったため救護にあたることになる。

女性は毒により意識を失っていた。
だが、俺は毒を癒やすすべなど持ち合わせていなかった。
急いでどこかの神殿に駆け込む必要がある。そう判断した俺は女性を持って外へ出た。

今思うと、なかなかにタイミングが悪い...なぜなら出た先に衛視が通りかかったのだ。
俺は急いでるのと身の潔白を証明したい気持ちで、かいつまんで話したが
最終的に、モーリスがフォローを入れてくれたおかげで話がまとまった。
サンキューなモーリス。

衛視とともに、チャ・ザの神殿へと駆け込んだ。
そこの司祭は信仰の確かな人物のようで、軽々と毒を取り除いてみせた。
俺もいつかあんな風なことができるのだろうか?

だが、今の俺は信仰というものを深く理解はしていない。
一節には、神を信じ委ねることが信仰。だそうだが、本当にそれが信仰なのだろうか。
何にせよ、俺とチャ・ザ神が距離を縮めるには少し時間がかかりそうだ。
それなりに気が合うとは思うがね。

「ふぁぁぁぁ...温泉ってのは考え事にも向いてるのか?
色々考えちまうな、悪いことじゃないけどな」

さて、命を取り留めた女性は「コンスタンツ」と名乗った。
彼女は、宝石をノートンくんだりまで運んできたそうだが、
温泉での一件の際宝石を紛失してしまったという。
だが俺達は冒険者だ、依頼という形で彼女の宝石を取り戻すという契約を結んだ。
本音では困ってる人を見捨てるのは心苦しいというのもあるが、余り公に言う気はないな。
..なんかむず痒くてな。

詳しい話を聞いた俺達は調査に乗り出す。
俺がちょいと居眠りしちまうっていうトラブルはあったが、概ね問題なく調査は進み
その結果、調査によって、インプという生物が関わっていると考えられる証拠と
それを使役する暗黒神官の影が見え隠れしだす。

さぁ、次はどこを調査するか?
そんなことを考えていると、あのが聞こえた。

「...実際よぉ、神様の声を聞いたっても幻聴か何かと思っちまう
しかし...だ、明らかに今までの自分と何かが違うような感覚...
それに加えて二回もを聞いちまったんじゃ、信じるしかねぇか」

髪をかきあげるように首元に手をやると、を聞いた瞬間がフラッシュバックする。
波だった湯船が、夢を見ているわけではないということを自覚させた。

に導かれるように、野道を行く。
すると悲鳴が聞こえた、あの声は間違いない...コンスタンツのものだ。
俺達はいっそうに足を早めて声のもとで全力で駆けた。

よく覚えている、きれいな月の夜だ...
崖から見える海はすべてを飲み込んでしまいそうに深い色をしていた。
そして、怯えたコンスタンツとイヤな雰囲気の野郎に目当てのインプがそこに居た。

不穏な雰囲気だ、それに加えコンスタンツが助けを俺たちに求めてきた。
だったら...やるこたぁ決まってるよな?

俺達は一意に突撃をかけた。

「あの戦いは、我ながらうまくやったもんだ。
モーリスがインプを叩きのめした時はびっくりしたけどな!
格闘も出来るって聞いてたが流石と言っておくぜ」

あの戦い、俺達は実にうまく立ちまわった。
途中、暗黒神官の野郎が妙な魔法(?)を使いやがったが、
モーリスの施した魔法の前には型なしといったところで一切の影響を受けなかった。

初仕事の時と違って、全身血まみれにならなくて済んだのはかなりいい感じだ。
チャ・ザ神が見守ってくれたりしたのだろうか?

何にしても、この依頼も完璧に終えることが出来た。
これも腕の良い相棒が居たからか、勿論俺も役に立った!と思う。

「何にしても、めでたしめでたしっってな!」

俺は湯船に体を投げ出し、盛大に寛げるだけ寛ぐことにした。
この事件は集結したが、明日からまた別の依頼が待ってるんだからな。

=================
PL・温泉に入りました!

エーリアンは温泉に入りながら、ぼんやりと思い出している感じです。
色々喋ってますが、モーリスと話してるのかもしれないし、独り言かもしれません。

モーリス [2015/01/29 20:03]

 我々は闇司祭を叩きのめし、コンスタンツから奪った首飾りを取り戻した。
 闇司祭は衛視に引き渡し(歩かせる際には衛視だった頃に習った逮捕術が活用された)、首飾りは無事コンスタンツの元に戻った。
 そして今は、温泉に浸かりながら、この依頼のことを思い返している。

 もともと温泉に浸かりに来たのが発端だった。
 そこでコンスタンツに出会い、事件に巻き込まれたのだが、どうにか事件を解決に導くことができた。
 終わってみればそれだけの話である。
 あの首飾りにどんな意味があるのか、闇司祭の男がなぜそれを欲していたのかは知らない。
 だが、それは私が気にすることではない。

 あとはオランに戻れば非日常から解放される。
 冒険者なのにおかしな話かもしれないが、私は平穏な日常が恋しい。
 宿でごろごろして、たまに街をぶらつき、戯れに書物を漁る、そんな暮らしを好いている。
 ずっとそんな暮らしをするわけではない。
 いずれ自分から非日常を探す。
 それは生活のためでもあり、日常を我が愛しき日常たらしめるのに必要なことだ。
 誰にも強要されない気楽な暮らしが続けられるのなら、冒険者はいいものだと、私は思う。
 駆け出しの身でこんな事を思うのは、幻想でしかないのかもしれないが......
 今はとにかく、一つの仕事を終えた余韻に浸るこの瞬間を味わっていたい。
 そう思って私は、湯の中に体を伸ばした。

 さて、エーリアンはというと、喋っているので私もそれに相槌をうったりしていた。
「今回うまく行ったのもエーリアンが率先して行動してくれたおかげです。
 特にコンスタンツがいなくなった時は......
 どうしようかと思いましたしね」
 これは本音だ。  彼とはオランで活動するのならまた一緒に仕事をすることもあるだろう。
 そうなれば、初めて会った相手よりも安心できる相手と思うことができるだろう。

 今はこれでいい......。
 何か問題があるなら、起こってから本気で考えるさ。


PL:
これにて私からの記事はお終いです。
ありがとうございました!