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切迫

エーリアン [2014/11/25 00:00]

一歩踏み込んだ俺の視界には、荒らされたと思われる荷物が散乱していた。
どうやら見間違えでも、でまかせでもないらしい。
あんまり見るもんでもないし、とにかく急患のとこまで行かねぇと

更に踏み出す。
ああ、女湯だ。
まっとうに生きてたらまず入らねぇ場所に踏み込んだのは感慨深い。
だが余計なことを考える余裕はない。

中は湯気のせいであまり見えない、ひとまずほっと胸を撫で下ろす。
「...なるほど、コイツぁたしかにヤバそうだな」

すぐそばに女性が倒れている。
普通、男だったら女の子を見たら可愛いなとか好みだな。
とか思うだろうが、口から泡出して痙攣してる女の子相手にそれ考える奴は居ねぇ。

「...見た感じじゃ、出血もない
 ...この症状は、くそっ、違う肌の色も変化がない」

今まで何かのためになるかと読み漁った知識本。
その知識から必死に導き出される病名を考えた。
しかしどうもコイツだ!ってのがでねぇ...勉強不足を痛感する。

病気でも、怪我でもねぇ。
それじゃあよ...コイツは...

「毒か...!」

未熟な知識では有るがひとつの結論を導き出す。
毒。と一口に言ってもそれこそ山ほど有るが、そう凶悪なやつじゃあなさそうだ。
痙攣や眼振から見るに、抵抗活動の反動...つまりは抵抗できる程度の毒だって事になる。
今すぐ死んじまうことはない、だがやばいことに変わりはねぇ!

「思ってたよりやばそうだ!
 とにかく運びだすぜ、協力ありがとよ!」

温泉客に礼を言い、さっさと外に運び出す事にした

さて、運び方にちょいと難儀したがいわゆる『お姫様抱っこ』が一番都合がつきそうだ。
手ぬぐいが外れたらなぁ...アレだからな。俺もちょっと恥ずかしいが気合を入れて運ぶ。

「モーリス!居るか?
 この人は思ったよりヤバイぜ!この症状は毒だ!」

女性を担いで脱衣所を抜けてモーリスに呼びかける。
が...微妙なタイミングで遭遇しちまった。

>「君...何があったのか、事情は説明してくれるね?」

衛視か!しかしまた...グッドでもありバッドでもあるタイミングな登場してくれやがる!
しかし、マズイぞ...二重の意味でだ。

説明によっては、すんごくマズイことになる。
言葉を選んで事実だけを冷静に伝えねぇと!

「ああ!ちょいと緊急事態だから事実だけをかいつまんで話す!
 この女性の症状から見るに...
 恐らくだが毒が体を回ってやがる、急がないと手遅れになるかも知れねぇ
 俺は...ただの温泉客だ。だがちょいと医学の知識があるんでな、
 悲鳴を聞いてまさかと思って駆けつけたらこの有り様だ。」

「そこのモーリスも一緒に来てる仲間だ、細かいことはモーリスに聞いてくれ。」

若干押し付ける形になったが事態は急を要する。
上手いこと行ったら、モーリスに一食おごってやろう。

「確か...ノートンには神殿があるよな?
 今から患者を神殿まで運ぶ!神殿の場所が分からねぇから衛視さんも手伝ってくれ!
 場所は...俺はチャ・ザの神官だからチャ・ザの神殿のほうがスムーズに行くと思う」

厳密には神官じゃあないけどな...まぁ方便だ。

「言いたいことはよくわかるし、俺が怪しい立場なのは自覚してるが
 詳しい話は神殿に行ってからでも遅くはねぇ...頼めるか?」

嘘偽りのない、真剣な瞳をぶつける。
この女性を助けたいって気持ちに淀みはない。
もう、目の前で人が死ぬところを何も出来ずに見てるだけなんて...ゴメンだ。


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PL・助かれ女性!拭え疑惑!届けこの思い!

とりあえず、チャ・ザの神殿まで連れて行きましょう。
でも現在地点からめちゃくちゃ遠いとかだったらマーファの方にします。

神官なら自分で治せって言われたら「俺じゃ力不足なんだよ!」ってなります...

衛視が手伝ってくれる場合はモーリスに「また後でな」と言っておきます。
下着ドロのことも怪しいので余裕があったら調べてくれたら嬉しいです。