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それが冒険者というもの

パック [2013/09/13 11:11]

「十分ですよ、先生。

おおよそあの女の個人的情報が関係あるのはあの女を口説きたい人だけでしょう。」

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 先生の話からだけでも、相当のことが分かった、気がする。

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 国に属している、それこそが俺が想定したもっとも恐ろしいシナリオなのだから、その部分の可能性が低いことが分かった。

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 この大陸でよからぬことを考える奴なんてごまんといる、ただそれだけのことだ。

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「あの女は組織に属しているが、その組織はあの女以上の力を持っている存在はいないか、とても少ない。

あの女は契約を守るもしくは守らざるえない。

あの女は組織の運営以外の何かに興味を持っている。

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極端な例えですけどね、自身の理にすら適えば善行すら同様に奮うことすら躊躇わんでしょうね。

自身の困った趣向以外に無差別に市民を襲ってたわけでもなさそうだしね。

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 実際さ、アイナが頼めば、ちょっとしたことぐらいなら力を貸しそうな気も俺はしてる。

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 アーシュについては・・・、例えば、アーシュがその身をささげてまで救いたい人がいるとしよう。自身を代償にすればあの女を動かせるかも、な。」

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 狙われているのだ、気分のいいものではないだろう。

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「ただ、しばらくは心配する必要はないだろう。

あの女は捕えた人をどこかでじっくりとはく製にしたがるのが趣向とすれば、

オランに特定の拠点を確保しなければならない。

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今回の件で、オランの政府、衛視、なによりもギルドに目をつけられている。

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自身の身一つならともかく、それなりの拠点となると難しかろうよ。」

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 だから、今のうちに力を蓄え、コネを広げ、手段を蓄えておけばいい。

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「・・・それにあの女自体、少々敵を作りすぎる性格をしている。

わざわざ、こちらにまで再度手を伸ばしに来る余裕があるかどうか、俺は疑問に思うね。」

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 軽く肩をすくめる。

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「女が地下組織の一員の可能性があるなら、衛視として警戒すべきはその地下組織であり、女ではない。そんなのはオラン政府がなんとかするだろ。そのほかの要因でも同様だ。

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まあ、つまり衛視側としては巡回を強化し、市民と交流を深める以上のことなんてまったく必要ないんじゃないかな。」

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 そうして、アーシュとアイナに安心するように、と笑った。

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 それらの話がひと段落し、導師からバスタードソードを受け取る。

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「・・・先生、ありがとうございます。」

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 考え込むように、そのバスタードソードを眺め、一時ののち顔をあげる。

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「・・・俺には、救いたい人がいます。

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その人を救うのに、俺は自分がどの道を行けばいいのか、まだ、分かりません。」

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 戦士としての力をこのまま伸ばすべきか、はたまた魔術師としての力か。

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「なんとなく・・・気づいたんです。

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俺は戦いになると自分を一つの駒のように考えてしまう、と。」

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 バスタードソードをぎゅっと握る。

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 今回の件もそうだ。

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 骨の化け物に対し、俺は積極的に前に出た。

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 まるで・・・、

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 首を振る。

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「命を安く見るつもりはありません。

叶えたいことがあるのです。死んではそれをなすことができなくなります。

・・・この力、ありがたく頂戴いたします。」

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 口には出さなかった。

 

 自らの命を代償に願いを叶えられるのなら、自分はどうするのだろう。

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 バスタードソードを直し、びしっと気を付けをする。

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「過去に死した人を生き返らせるすべを、いえ、噂や伝説でもご存知でしたら、ぜひお願いします。」

 

 笑顔で敬礼をし、その場を歩き出した。

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 ・・・そんな術などないことを知っているから。

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 そんな辛気臭いことはおいといて。

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 あの事件の後のこと・・・

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「よ!!ミル姉さんいい飲みっぷり!!

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でた!!姉さんの【いあ、はすたぁ】」

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 もう、誰が誰だか。

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「リタちゃーーーーーん!!美人!さいこー!!」

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 ことあるごとにリタちゃんも巻き込む。

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「アーーーーシュ!!

トップアイドルへの道はどうしたー!

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ルルシアちゃんも巻き込んで、二大ユニットになるのだ!

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クーデレアーシュに癒しのルルシア、略して、【くあいる?】だ、どうだ!」

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 そして、エール片手に、アイナに近寄り、

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「アイナ、イケメンは敵だ。

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よもやよもや、アイザックと御付き合いを始めたのではござらんだろうな!

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お父さんそんなの許しません!!!」

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 視界に女性を口説こうとしているらしきブラン発見!

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「そうだよな!ブランイケメンは敵だよな!」

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 今回、あの女すら口説こうとする、まさに傑物、いや、あえてはっきりと言おう!

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 この男こそ勇者であると!!!

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「ヴェン殿、見事な風格でござる。」

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 なんというかね、せっかく戦士としての技を磨くなら強くありたいじゃないか!

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 戦士でいくかきめてないけど。

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 ミル姉さんの音頭に合わせ、エールを高く掲げる。

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 誰かの掲げたエールにかつんと当たり、泡があふれる。

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「今日も今日とて冒険者の日常に乾杯!!」

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 事件があって、調査して、解決したら誰彼かまわず、大宴会。

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 それこそが冒険者ってものだから。

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PL:時系列がずれることも予期して!

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宴会1000ガメルすげぇ!!

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もう飲みまくり!

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絡みまくり!

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さてこれにて本当にパック締めとさせていただきます。

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