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D2.終結

GM [2013/09/05 21:30]

パック及び"相棒"、ルルシア、アシュレイとリタ。
アイナティートとブランにアイザック。
それとロバート衛視長並びに衛視4人。

総勢12人は、急いで廃屋群から逃げ帰る。
庭の見回りで黒魔犬が出てくるのだ。
下手に踏み込んだら何が飛び出てくるか分かったものでは無い。

救出した一般人リタを抱え、アイザックとアイナティートが丸腰な状態は、
身の安全を守るという観点からすると甚だ危険であった。
リタの情報を信じるならば屋敷の1階にはまだ魔界の生物が居るのだ...

***********************************

衛視隊詰所へと、物々しく駆けていく道中。
下水道から出て来た文字通り命からがら、といった風体の3人と遭遇する。
【夜光蝶】の監禁から脱出を果たしたミル、ヴェン、エイティだ。

つい先刻対峙した黒づくめの男と同じ格好をしたミルに、
アイザックは並ならぬ警戒心を見せるが、
ミルやヴェンによる事情説明や、パックの口添えがあれば納得するであろう。

衛視隊詰所に戻り、武装を整える。
盗賊ギルドの幹部であるエイティの扱いには困ったが、
ロバートは簡潔に「協力者」とだけ伝えて周囲を黙らせる。
交わす言葉は殆ど無いが、どうやらエイティとロバートは知り合いのようだ。

そしてお互いの持つ情報を忙しく交換し、認識を擦り合わせる。
結果、以下の状況が確認された。

1つ、今スラムを仕切っているエイティは偽者である。
1つ、エイティの元にはべっているミルに化けた何者こそが、
   一連の誘拐事件の犯人である。
1つ、犯人はエイティを闇討ちして偽者にすげ替え、
   その後【客分】としてスラム街で欲望のままに誘拐を繰り返した。
1つ、誘拐された人々は先天的に「奇形」を持つ人々であり、
   身寄りの無い人々である。
1つ、誘拐された人々は改造されたり、実験台とされ哀れな最期を遂げた。
1つ、犯人はエイティの組織に【夜光蝶】の構成員を送り込んだ。
1つ、犯人は【夜光蝶】の幹部ないし首領である可能性が高い。
1つ、【夜光蝶】はダークエルフと手を結んでいる。
   もしくはダークエルフの構成員を多数抱えている。
1つ、犯人は高位の古代語魔術を操るエルフの女性であり、
   魔界の生物や魔神を召還する術を有している。
1つ、【夜光蝶】はオラン下水道深部の遺跡に居を構えていたが、
   其処はミル達が脱出がてら水に沈めて壊滅させた
1つ、ミルに化けた犯人の行方は知れない...

===================================

【GMより】

エンディング第1弾、全員合流から衛視隊詰所への帰還まで。

GM [2013/09/05 22:19]

事態の収束に向けて、動き出す。

ミルとヴェンはエイティとロバートを伴い、エースの下へと向かう。
4人はエースに手厚く迎え入れられた。

「よう、エースの大将」

「ロバートの旦那か。うちの若いのは役に立ったかい?」

「お陰様で」

ロバートは衛視にも関わらず例外的にエースへの面通しが許された。
どうやら彼はギルドの幹部と個人的なコネクションがあるらしい。
エースが指す「若いの」は、無論ブランの事である。

「エイティ、無事でよかった」

「...残念ながら、生きていたよ」

そっけないやり取りだが、複雑な感情が行き交った事が分かる。
ミルは知っている。今でこそ競争相手だが、
嘗てエースとエイティは親友だったのだ。

「と言う事はやはり偽者なんだな」

「...そう言う事だ」

「【夜光蝶】、何だな?」

「残念な事に、そうだ」

言葉は少ないが意は伝わった。
それはエースが立てていた仮説の1つを証明したに過ぎないからだ。

「どうやって蘇ったかは知らんが、
 全く迷惑な話だよ。お陰で虎の子のアジトを1つ潰す羽目になった」

「それはご愁傷様だな、しかし感謝する。
 お陰で此方の割く戦力が少なくて済んだ」

エースは迅速に決断を下した。
自ら精鋭を率い、エイティを連れてスラムの【鼠】を強襲する。
速やかに進入し、偽のエイティと【夜光蝶】の構成員だけを殺すのだ。

「乗りかかった船だ。どうだい、報酬は払う。来てくれるか」

ミルとヴェンも、同行を求められた。

「旦那、そう言う訳だ。此方はこんな感じでやるんで、
 そっちはそっちで好きにやってくれ。邪魔はしないよ」

「そう言って貰えると助かるねえ」

ロバートも、満足げに頷いた。

***********************************

エース及び彼が編成した精鋭部隊6名。
エースが用意した武装で身を固めたエイティとミルに、ヴェン。
エース配下のガネードの神官に精神力を譲り受け、傷も癒して貰った。

以上の準備がエースの元を訪れてから半刻もしない内に完了した。
エースの手腕の程が知れる、手際の良さであった。

ロバートはミル、ヴェンに別れを告げて詰所へと戻った。

***********************************

再び下水道へと潜る。今度は狩る側として。
エイティはスラムの複雑な下水網を正確に把握し、裏口へと向かう。

かくして辿り着いた【鼠】の本拠地。
其処は本来の構成員の姿は殆ど見られず、黒尽くめの男ばかりであった。

「...知らない奴ばかりになっているな。
 やはり【夜光蝶】に侵食されたか」

排水口から様子を伺うエイティが淡々と所感を述べる。
だが、瞳の奥では怒りの炎が猛々しく燃え狂っているのが分かるだろう。

「1人、確保しろ」

エースが配下に命令を下す。
無言で、無音で動いた。
あっと言う間に近くを歩いていた1人を無力化し、捕縛して帰ってきた。

「安らかに死にたかったら答えろ。貴様ら【夜光蝶】か」

男の喉元に小剣を突きつけ、エイティが問う。
回答を待たずにエースが肩口を切り裂く。蝶の刺青が現れた。
即座に切り裂いた。

「やるしかないか...」

血溜りに沈む男を尻目に、エースが決断する。
こうして、奪回戦が始まった。

***********************************

エイティの居室へとまっしぐらに進み、立ち塞がる者を蹴散らしていく。
正面からぶつかれば技量は此方が大きく上回る。相手にもならない。
そう、捕まった時とは状況が違うのだ。

懸念は当たり、ダークエルフが何人か潜んでいたが、
精鋭部隊は速さで上回り、精霊魔法を使わせる暇も与えずに葬っていった。

突破に突破を重ねて辿り着いた部屋。

「よく来たねえ」

扉を開けて入ると、悠然と出迎えをされた。

「...よくも私の真似を上手くし通したものだな」

「この姿にも慣れてきたし、もっと面白い事を始めようと思ったのだがね。
 でも、まあいい。私は魔界へ帰れる訳だし、全く問題無いからね」

見た目にはエイティそっくりな男。喋り方までそっくりだ。

『だけど、ただ帰るのではつまらないな』

言葉が急に下位古代語に変わる。
同時に容貌が急激に変化した。衣類が消え、全身が真っ黒に染まる。
一文字に裂けた赤い口だけの奇怪な顔と化した。

「...やはり魔神か」

エイティが剣を構える。

***********************************

勝負そのものはあっけなくついた。
エースとエイティがその卓越した技量を遺憾なく発揮し、
部下を差し置いて殆ど2人でなます斬りにしてしまったのだ。

ミルは古代語魔法で支援に徹し、
ヴェンは控えめに攻撃に参加していたが、毛押されていた感は拭えない。

『...また、来るよ』

首を宙に舞わせながら、不吉な言葉を遺し、魔神は煙のように消えた。
程なく、別行動を取っていた精鋭部隊から制圧完了の報告が届く。

奪還作戦は、無事、完遂された。

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【GMより】

エンディング第2弾。盗賊ギルド奪還編。
メタ的な話をすると、偽エイティは下位魔神ダブラブルグでした。
ミルの予備ダイス3(出目11)を使用、達成値17で知っていた、
としましょう!

GM [2013/09/05 23:34]

一方、パック、ルルシア、アシュレイ、ブラン、アイナティート。
5人はアイザックの要請の元、再度誘拐犯の住処、廃屋群へと足を踏み入れた。
今度はパックもアイナティートもアイザックも完全武装している。
出発前にファリス神殿に出向き、衛視隊の費用で精神力を分けて貰った。

パック達が脱出した屋敷の内、未踏であった1階を捜索する。
迂遠ながらも、2階に空けた穴から再侵入する、という形を取った。

「壁をぶち抜くなんて...魔法とは、凄いものなんだな」

アイザックが、感嘆の声を漏らす。

***********************************

階段を下り、辿り着いた1階。

「これは...」

アイザックが唸る。

玄関に置かれていたもの、それは2つの人間の剥製だった。
生前の姿そのままに、薬品で状態を保存しているようだ。

アシュレイ達には分かる。
ソフィーから聞かされていた失踪者の特徴と、
この剥製の外見的特長が一致している事を...

そして目を引くのは、それぞれの剥製が、
リタと同じく異貌の主であった事だ。

身長に比して異様に足が長い男性と、
人間であるのに草原妖精のように背格好が小さい女性。

「犯人は...随分な趣味を持っているようだな」

吐き気でも催した表情でアイザックが、何とか言葉を搾り出した。

「お褒めに預かり光栄ね」

廊下の奥から突如として声が響いた。

「!?何者だっ!」

声のした方へと振り向き、剣を抜きながらアイザックが吼える。

「何者も何も。貴方達こそ人の家へと勝手に上がり込んで、
 どう言うつもりかしら。説明してくださるかしら、衛視殿?」

アイナティートとアイザックに、パックは気づく。
この声はつい先程聞いた声だ...そう、偽のミル・モフェットとして。

ぎしぎしと床に音を立て、6人の前へと進み出る。
だが、現れたのはミル・モフェットでは無かった。

ゆったりとした魔術師の長衣に身を包み、右手には杖。
指にはたくさんの指輪を嵌めている。
体型はやや小柄、腰にまで届く長い金髪を後ろに流している。
人形のような、とでも形容すべき美しい顔立ちだ。

耳の先端は、尖っている。
...女の容貌は、アイナティートに酷似していた。

「まさか、こんな事になるなんてね」

6人の事は意にも介さず、女は独白を始める。

「趣味と実益を兼ねた実験のつもりだったんだけど、
 まさか縄を切って自力で脱出するなんてね。
 幾ら冒険者とは言え、生きが良過ぎるってものだわ」

やれやれ、といった仕草までつけるが、困っている風には見えない。

「せっかく、貴女を私のモノに出来ると思ったのに。
 オランに来てから、ずっと目をつけていたのよ?
 貴女のその綺麗な真紅の目、美しい肌!
 私ならその美しさを永遠のものしてあげられたのに」

女は言葉を続けながら、熱を帯びた視線を送る...アシュレイに。

「貴方もよ、衛視長殿。
 貴方も私のコレクションとして、永遠の美しさを得られる筈だったのに。
 せっかちにも逃げてしまったものだから...」

さも残念そうに、女は溜め息をついた。

「...何だと!?」

その言葉は、アイザックに少なからぬ衝撃をもたらした。

「アイナティート、貴女は可愛いわね。まるで私の若い頃みたい。
 こんなにも自分に似た存在が居るなんてちょっと驚いたけど、
 世の中って本当に不思議な事がいっぱい!」

アイナティートに、親しみとも取れる言葉を投げ掛ける。

「やり遺した事はいっぱいあるけど、それもお仕舞い。
 でもいいわ。たまたま私が任されただけで、
 そもそもそっちの方面は乗り気じゃ無かったから」

私は結構楽しんだし、別に貴方達を恨んでる訳じゃないのよ。

女はそう言うと、にっこりと微笑んだ。
...途端に、6人の胸が冷え込んだ。

「資料はあげるわ。どうせ此処に来てからの研究しか記録して無いし。
 そうそう、まさか誰も下着なんて盗ってないわよね?
 殿方は紳士であらせられる筈ですもの...」

含みのある表情で、男性に対し挑発的な視線を送る。

「そろそろ行くわ。私の計画を潰してくれた人達に、
 ちょっと話がしてみたかっただけ」

首を可愛らしく傾ける。しかし、愛苦しさなど微塵も感じさせない。

「アシュレイ、アイザック...元気で居てね。
 次に会う時は、今度こそコレクションに加えてあげる。
 その美しい瞳は、私のもの」

そして呪文の詠唱を開始する。

―――万物の根源たるマナよ、我を彼の地へと移し給え―――

アイナティートとパック、アシュレイは気づく。
女が唱えたのは《瞬間移動》、第7階位の高等魔術だ。

呪文が完成すると同時に、女の姿が掻き消えた。
入れ替わりに、何とも言えない姿をした奇妙な獣が3匹、立ちはだかる。

「嫌な置き土産をしてくれたものだ!」

そう叫びつつ、アイザックは剣を構え、突撃する構えだ。
今は、身体を動かして考えを吹き飛ばしたいのだろう。

***********************************

正体不明の怪物を倒した後、女が現れた廊下の奥の部屋で、
6人は脱ぎ捨てられたミル・モフェットの衣装、装備及び荷物を発見する。

「ミルの姿をこれ以上真似しておくメリットが無くなったのか。
 と言う事は...」

顎に手をやり、首肯するアイザックであった。

***********************************

その後、周辺の廃屋にも捜査を加える。
新たな敵や怪物は出現せず、極めて穏便に捜査は終了した。

結果、何人か人の出入りがあった事と、
4足歩行の犬らしき生物の痕跡がある事が確認された。
廃屋の中には地下室を備えたものがあり、
下水道に繋がっている事も確認された。

どうやらこの廃屋群は、
【夜光蝶】のアジトの1つとして使われていた様だった。

===================================

【GMより】

エンディング第3弾。廃屋にて犯人の女(仮)と遭遇。

犯人(仮)はアシュレイとアイザックも標的としてロックオンしていました。
アルビノとオッド・アイに目をつけていたようです!
アイナと容貌が酷似していたのはどうやら完全な偶然の様です。

戦闘処理は省略、勝利したものとみなしますが、
アザー・ビースト3体と1階で戦闘になりました。
遭遇経験無い方は最終レスで<怪物判定>を振ってください。
失敗した方でセージをお持ちの方は<文献調査>も出来ます。

ミルの奪われた装備は、廃屋の1階で見つかりました。

GM [2013/09/06 00:11]

一連の【夜光蝶】騒ぎが起きた翌日。
ミル・モフェットは盗賊ギルドから、
ヴェンを伴ってエイティの元を訪れるように指令を受け取る。

スラム街を抜け、川沿いの排水溝から下水へと侵入する。
頭では分かっているが、気はやはり進まない。
衛視隊から返却して貰った装備を身につけても、不安は拭えないだろう。

「よう!」

「よく来たね」

エイティの書斎へ入ると、エイティの隣にエースが居た。
エースはいつもの通りだが、微妙にエイティがぎこちない。

「さて。今日此処に呼んだのはだね、幹部会からの通達を知らせる為だ」

エイティが簡潔に用件を述べる。
エースが懐から羊皮紙を取り出し、読み上げた。

『ミル・モフェットは同胞エイティを救出し、【夜光蝶】の跳梁を抑えて、
 その殲滅に多大なる貢献を果たした。
 一連の流れの中で損なわれた名誉を回復すると共に、
 その功績に対して恩賞を与え、篤く報いるものとする。
 合わせてミル・モフェットに協力したヴェン氏に対しても、
 謝礼を支払うものとする』

「...と言う訳だ」

エイティが顔を背けながら言う。
要するに、エイティはミルとヴェンによって、
命だけで無く地位までも救われた訳だ。

「うちのギルドもなかなか甲斐性があってな。
 幹部会でも満場一致で2人に謝礼を支払う事になった」

エースは続けて革袋を机の上に置いた。ずしりとした重量感。

「金貨が100枚。
 ギルドを救った恩には少ないだろうが、どうか受け取ってくれや!」

エースは続けて気前よく宣言する。

「それと、入用な品があったら言ってくれ。魔法の品でも手配しよう」

そしてエイティが言葉を添える。

「私はこう見えても恩義に篤くてね...この恩は忘れない。
 何か困った事があった時、力を貸そう。
 スラム街の【鼠】の長エイティ、誇りに掛けて誓う」

その言葉には、真摯な気持ちを確かに感じる事が出来た。
 
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【GMより】

エンディング第4弾!Aルートの報酬提示です。

○経験点2000点、現金2500ガメル
○最高品質及び銀製武具ないし魔法のアイテム1点の購入権
 (本セッションのみ)
○スラム街の【鼠】の長エイティとのコネ(要GM確認)

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ミル [2013/09/06 00:35]

雑魚共の攻撃をいなしながら、ウチは考えてた

こいつらの技はしょぼい
剣を振り払えば、すぐに避けることができる

このぶんなら、いける
そのう思うたときやった

再びの詠唱
いやな予感がする

>―――大地の精霊ノームよ、こいつらに石礫をぶつけるんだ!―――

「んなっ!」

ぶつかる石つぶて
その威力たるや半端なもんやない

「っつあっ!」

衝撃と激痛
せやけど......踏みとどまるっ

ヴェン、ヴェンは!?
よかった無事や

>「何ィ!?何故倒れない!」

「はん、こちとらこんなの鍛えとるからなっ......らぁぁぁぁぁっ」

ウチは痛みを堪え、全力で逃げにかかる
そして、なんとか、離脱に成功することができた
 
 
 
せやけどこれで終わりやない
階段は長いし、あのホルストとかいう黒エルフは、ウチらより速い
せめて、先に逃げ出した優位を生かさへんとな

長い長い上り階段
筋肉がきしむ
息が上がる
せやけどあそこさえ押さえてもうたら、こいつら全員水の中や......

「っとおっ!」

そうして、ウチらはあの制御室へ転がるようにして逃げ込むことが出来た

>「...思ったよりも早かったな。安心したよ」

「ははっ、死にとうはないさかいな」

軽口を叩きながら、ウチはエイティはんの隣に立つ

>「だが、修復が不完全なのかそうそうは使い続けられないようだ...
> こんな装置は生かしておいてもロクな事にはならん、そうは思わないかね」

「まったく同感やね
 とっとと潰そう」

>「ヴェン君は私が合図をしたら「緊急避難経路」を作動させてくれ。
> ミル君は私と一緒に制御盤を操作してくれ...
> 貯水槽の水を此処に落とし、沈める」

「らじゃった
 ヴェン、緊急扉の開るときは、そこの紅いのをモールでぶっ壊してや
 仕組みなんて解りゃせえへんけど、そうここに書いてあるからさ」

操作盤を確認しながら、ウチは迫って来るであろう黒エルフのことが気がかりやった
ここの扉はさっき迅鉄に調べさせた
あれは、動かへん......んんー?
これ、いけるんやないやろか

ウチはエイティはんに指示されながら、操作盤をタッチしていく、と......

>ぶぉん

扉が......閉まった!

「おしゃ勝ったぁっ!」

全身をかがめて、ガッツポーズ
扉を叩く音が響く
へん、自分はそこで、溺れて死んどけ!

「よし。ではやるぞ。ミル君、集中するんだぞ...」

「あぃよおっ!」

複雑な操作
こりゃ、エイティはんがおらへんやったら無理やったな
ヴェンの指摘通り、助けといてよかった

「なあエイティはん、まだ、疑ってる?」

少し、意地が悪い質問かな?

>「ヴェン君、「緊急避難経路」を!」

破壊される紅い石

連動して、錆びた扉が、今開いた!

>―――満水警戒につき、貯水槽緊急開放します―――

満水......エイティはん、裏技使うたな?
これで、あいつらは全滅
得たいの知れへん化け物も、生きて地上に出ることはないやろう

>「行くぞ!」

「おーらい!」

エイティはんの後を追う
背後からは、重低音
水が上がって来とる証左や
けけけ、因果応報やな
 
 
まだ続く階段
ええ加減、身体も限界に近い
さっきの石つぶて、効いたなぁ

ようやっと下水道までたどり着いたけど、さて、明かりがない
石つぶて食ろうたとき、壊れてもうた

>「すまないが明かりを作って貰えないか」

「あいよーっ」

エイティはんの言葉を受け、詠唱に入る
うーん、発動体がない魔術師やんのは、疲れたなあ

「いあ、いあ、とるぶけむ」

力が腕を走っていく
光が、ウチのショートソードにともった

「さてエイティはん、あとはまかせた!」

やっとこさ、この辛気くさい遺跡から出られると思うとどっと疲れた

「にゃぁ」

迅鉄、おまえもようがんばったな
頭をわしわしとなでると、嬉しげに目を細めた

>いきなり自分の所へ戻っても罠に飛び込むようなものだ...
>エースの所へ向かおう」

「エース? エースってあの、エースはん?
 そりゃまた......」

これまた実力者である
なんやお偉いさんだらけやなぁ
そんな大物にえっちらさせてるんやから、ちょーちょの連中も存外無謀やな
 
 
 
そして長い逃亡の末、ウチらはお日様の下に出ることが出来た
脱出!
とりもなおさずウチら三人はギルドへ向こうて言ってたわけやが、そこで見知った顔に出会ったあった

「あ、みんな!!
 パックにええと、みたことある顔いろいろ......どないなっとんの?」

見知った顔もおれば、見たことあるだけの面子まで
何や、オッドアイでハンサムさんの衛視......だれやろ?
曰く、あちらはあちらのパーティで、無実の罪で放り込まれたり、ウチらと同じく監禁されたとか

「大変やったなぁ......」

お互いの苦労にしみじみ
その後はみんなで衛視隊詰所へ

うーん、おおごとになっとるわけや
偽物が偽物と偽物して
わけがわかんなくなってたみたい
しかし、ウチの偽物は許せん

衛視のロバートとかいう人とエイティはんは、なにやら目線を交錯させてる
敵意やないみたいやし、あんましつっこまんとこう

みんなに話を聞いて、ウチらも話をした結果、どうやらちょーちょ共は、地上のみんなまで巻き込んで、オランを大混乱させてたらしい
エイティはんの偽物は案の定地位を利用して好き放題やし

どうも、ウチに化けた魔術師が、黒幕とのことやった
......あちゃー
よりにもよってかい

人さらいのくだりには、胸が悪くなった
ここが外やったらつばのひとつも吐いてるかも

まあ、そんな連中も、エイティはんの策で水没にいたったわけやが、ウチの偽物?黒幕?が、行方をくらましてるとか
おいおいおい、それじゃまだ解決はしてへんやん

「なんとも、自身の偽物って言われると、妙な感じがするよ」

ううう、ウチの評判がどないなどないなってんのか

「とりあえずウチはギルドに行かんならんから、一旦分かれるな
 ヴェンも、こっちの事情徴収たのむよ
 みんな、無事解決したら飲もな」

手を挙げて、ウチらはエイティはんについてった
 
 
 
エースはんは、陽喜な人や
エイティはんとは......ん、ギルドのなかじゃ、対立、まではいかへんでも、競争関係やなかったか?
にしちゃ気安さが

>「エイティ、無事でよかった」
>「...残念ながら、生きていたよ」

ふむ、心配しあう間柄か
ならまあ、ウチのエイティはんと身元も、養護にまわってくれはるやろう

ちょーちょについて話し合う二人
それは、陰鬱な過去の出来事をも掘り返す

二人の話し合いの結果、今度はエイティはんのシマ、鼠にカチコミかけるって話になった
まあ、ここまで事が明るみに出りゃ、ギルドの戦力が使えるから消化試合やろうな

>「乗りかかった船だ。どうだい、報酬は払う。来てくれるか」

「合点、ウチかて、落とし前はつけたいさかい、奴らをぶちのめす手伝いならなんぼでも!」

てなわけで、今度は強襲作戦に
うう、脱出してからが忙しなってきたな
 
 
 
小人数でも中身の濃い面子で、鼠のアジトに出向く
あー、なんか地下でみたよな格好がごろごろと......

>「1人、確保しろ」

そっからはオートメーション
入れ墨を確認してエイティはんがぶち殺し、残敵を掃討する
黒エルフは、海千山千のギルドの精鋭がとっとと潰す
うへぇ......これがギルドに逆らったときの仕打ちかい
ウチは、今後も絶対ギルドに目をつけられるようなことはせんとこうと、心に決めた

雑魚ばっかかたしてると、エイティはんの部屋が見えてきた

>「よく来たねえ」
>「...よくも私の真似を上手くし通したものだな」

ここまでは予想の範囲内やった
変身がせいぜいの魔術師やったら、この面子でかかれば瞬殺や
せやけど、こんな大事件で、そうそう甘い話もないわけで......

>「この姿にも慣れてきたし、もっと面白い事を始めようと思ったのだがね。
> でも、まあいい。私は魔界へ帰れる訳だし、全く問題無いからね」

「......まかい?」

いやな既視感
監察から命令された仕事で、あやうくウチは死にかけた

>『だけど、ただ帰るのではつまらないな』

くれへんやった!

「ダブラブルグかよおい!」

叫んだウチは、しかしその能力を皆に伝える
まあ、エイティはんもエースはんも、知ってるやろけど

しかし、エイティはんと、エースはん相手にゃ、ダブラブルグも勝負にならへんやった
怖いでおっさんら
クイックネスやらカウンターマジックやら、支援もしたけど、やっぱし発動体無しじゃしんどい
それでもヴェンと二人、精一杯のことはやった

>『...また、来るよ』

「こんでええ!」

魂の叫び
せやけど......

「ダブラブルグがエイティはんの偽物、てことは、ウチの偽物のほうが魔術師か......さて、どうなるやらなぁ......」

ため息一つ
こんな大事件、頭がもうぱんぱんになってもうてる
ああ、はよ、はよ葉巻......ううう......いあ、いあ、はす......
 
 
 
翌朝、禁断症状でうなされて目を覚ましたウチに、伝令が届いた
いよいよもって、ギルドの審判が下るらしい
まあしかし、エースはんもおったし、ダブラブルグがエイティはんの姿から変身するのも見てはるから、心配はなかろう

「ヴェーン! 一緒にギルドいこー!」

ミノタウロス亭の一階、ウチは大きな声で手を挙げた
拒否権は無し
なぜなら、ギルドがそれを望んでるから

「悪い話やないみたいやで、ほら、昨日のアジト奪回と魔神戦、褒美出るいう話やったやんか、きっとそれや」

ウチは朝食も取らず、ヴェンを引っ張り出した
 
 
 
ギルド内、エースはんの部屋にてね案の定、ウチらは褒美をもらえることになった

>『ミル・モフェットは同胞エイティを救出し、【夜光蝶】の跳梁を抑えて、
> その殲滅に多大なる貢献を果たした。
> 一連の流れの中で損なわれた名誉を回復すると共に、
> その功績に対して恩賞を与え、篤く報いるものとする。
> 合わせてミル・モフェットに協力したヴェン氏に対しても、
> 謝礼を支払うものとする』

待っとりましたよこの台詞
正直、地下でエイティはんから偽物の話を聞いて以来、ずっとウチの偽物が何しでかしてんのか不安やった
エイティはんにも、最初疑われたし
せやけど、それも心配なくなった
これで、今回の冒険は、成功ってことになる

>「...と言う訳だ」

顔をそむけるエイティはん
ひひひ、地下で冷たい態度取ったの気にしてはるのかね

>「うちのギルドもなかなか甲斐性があってな。
> 幹部会でも満場一致で2人に謝礼を支払う事になった」

待ってました!
わくわくしながら待ってると、その報酬は破格のものやった

>「金貨が100枚。
> ギルドを救った恩には少ないだろうが、どうか受け取ってくれや!」

「いやややもったいない、こないな大金一度に見たんは、オランに来て初めてです」

くわえて、買いたきゃ魔法の品まで手配してくれるという......
せやけどウチの財布が見つかってない
(中身も少ないし......)

「魔法の物品については、辞退しときます
 酒飲んで葉巻吸うから、金穴でして、ははは」

>「私はこう見えても恩義に篤くてね...この恩は忘れない。
> 何か困った事があった時、力を貸そう。
> スラム街の【鼠】の長エイティ、誇りに掛けて誓う」

最後に、そう締めくくったエイティはんの顔は、真剣そのものやった
うーん、もすこしくだけたほうがええとは思うけど、このへんもまたエースはんと対象で、塩梅がええのかも知れへんなぁ

「かたじけありません
 私たちこそ、あの地下から脱出するためには、エイティ殿の手腕をお借りしなければとうていかなわなかったことでしょう
 お礼に対しては、お礼によって返させていただきます
 お言葉に甘えさせていただきまして、私は、エイティ殿との知己を得たことを活用させていただきます、しかし」

ウチは笑い目でエイティはんに向き直る

「力足らずの私ですが、エイティ殿になにかあったときは、またこの私をお使いください
 ご恩は、決して忘れません」

たまにゃかしこまることだってある

「まあせやけど、エイティはんにエースはんも、飲み仲間になってくれると嬉しいですけど!」

......長続きしないけど
お礼と感謝を述べて、ウチらはギルドを辞した
 
 
 
「さぁてヴェン、何か美味しいもんでもたべよーよ!」

ウチは金貨の詰まった袋を鳴らして誘った
あとでメガーヌの酒場にでも行って、葉巻も買わなきゃなぁ
うーん、無くしたのは羽根だけやなかったか
葉巻、たくさんの種類とストックがあったのに
 
 
 
ミノタウロス亭に行くと、パックやルルシア、アシュレイにアイナ、ブランといった、地上でがんばってくれてた面子に会った

「いよーう!
 今回はお疲れやったなぁ
 ウチらは捕まって逃げだしただけやったし、みんながおらへんやったら今も逃亡するはめになってたところ......ん、なに、それ......」

すん、すん、とにおいをかぐ
皆がどっさり持ち帰ってる荷物から......

「葉巻っ!」

ざくざくざくざくっ!

ウチの荷物が、そこにあった


「うひゃぁ! なんで、なんで?」

早速葉巻を取り出しながら、ウチはみんなに尋ねた
なんでここにウチの荷物が?

「いあ、はすたぁ」

魔法の炎で点火し、おもっきし吸い込んむ

「おおお、くらくら来る......」

けだるい心地よさ

「っはぁぁぁぁぁぁ......」

鼻と口からもわぁぁぁ、と白い煙をはき出すウチの姿は、はて、偽物と比べてどうなんやろか
あっちのが上品だったりするんかな?

「さあ、宴会しよう!
 なに、ギルドからの報酬はたんまりもらった!
 ウチの財布戻ってきたのもみんなのおかげやし、ここはおごりや!
 リタ、言うたか?
 自分もなんか食べるとええ
 たらふくな
 酒がだめなら、ジュースにするか?

 おーいブラン、外での話、聞かせてぇな
 自分詩人やろ?
 伴奏はウチがしたるさかい!

 飲んで歌って騒いで潰れよう!」

各々の冒険譚を聞かせてもらいながら、ウチは取り返した日常に乾杯した

「乾杯(スコール)」

-----------------------------------------------

生還だぁっ!!
ダイス目一発で、どうなっていたことやら......

でも、あのとき失敗やらかして大ピンチになったけど、逆にロックしたのが結果的にオーライだったってことでしょうね......

いあ@ミル : ライト 2D6 → 6 + 6 + (4) = 16 (09/06-01:03:39)
ここで心底同でも言い6ゾロ......やっぱ今回の卓荒れてますね^^;

いあ@ミル : ティンダー 2D6 → 6 + 4 + (6) = 16 (09/06-01:48:13)
発動!
どーでもいいときは、目がいいな

装備キター!
葉巻キター!


経験点2000点(+1ゾロ10点)、現金2500ガメル
エイティとのコネ(要GM確認)

たしかに受領しました!
(パリィパリィ、7000ガメル...貯金しておけばよかった......T_T)

消費
葉巻1本
宴会1000ガメル


皆様、お疲れ様でした

GM@テッピンさん

3ルートを裁きつつ、見事に合流まで持って行かれた手腕に、ただただ脱帽です
勉強になりました、本当に

期待通りの監禁ルートで、脱出からもうわくわくでしたよ!
発動体がない魔術師っていうのも、楽しかったです
一発一発が博打なので、好みの展開でした^^

最初に言っておられた「ダイスの即興性」を、思う存分堪能させていただきました^^

ロックせざるをえなかった羽目に陥ったけど、結果ロックが役に立ったとか、うっかり殺しちゃったけど残りの黒服から情報もらえたりとか

大ヘマもやらかしてしまいましたが、そこはシモンさんが会議室に日記にフォローしていただきましたし
各所の記述もとても濃密で、たくさん楽しかったです^^

メタ情報ががんがん入ってくるのに、監禁されてるから知らない、という状況も、もどかしくも面白かった(笑
知らない前提での日記って難しいなあ

最後のエンディングも面白かったです
長文、お疲れ様でした!

時間をおいてからも、ログをじっくり読んで楽しめそうなセッションを、ありがとうございましたm(_ _)m


 
アイナティート@配管さん

オッドアイのハンサムさんとデートのくだり、にやにやして読んでましたw
特に偽ミルみつけたときとか、心配で心配で
使い魔で判別してもらったときは、嬉しかったです^^
厳鉄......イイカモ!
 

ルルシア@針葉樹さん

調和のルルシア
癒しのルルシア
脱出初期からの屋敷探索でのやりとり、読んでいて楽しかったです
パックのエンジンかかるまでの牽引、お疲れ様でした^^

 
ブラン@あんみつさん

同じシーフということで、どこかでからめるかな、と期待していたのですが、こちらは脱出がヤットコサでした^^;
でも有効なメタ情報で、かなり気が楽に
こんどはギルドで合いましょう!


パック@パタパタさん

八面六臂でしたね、パックと相棒
アイドリングパックの道化ぶりと、薬品室に入ってからの、エンジン全開真剣パックのギャップに男を!!
2ルート兼任、お疲れ様でした 
 
 
アシュレイ@ゴースト
 
もうですね、なんかですね、邪悪知識ハァハァで持って行かれてしまいましたよ! あれずるいw
ええころびました
すってんころびました
あのまま禁断の果実をかじったアシュレイもまた、見てみたい!
 
 
ヴェン@シモンさん

たっっっくさんありがとうございました!
たっっっくさんごめんなさいでした^^;
 
いや、かなり絶望感あふれるシナリオでしたから、どう転ぼうかと、会議室でのやりとりが熱かったですね
あれは面白かったです(ご迷惑をおかけしました^^;)
結果的には、私の予想はほとんど外れておりましたから、シモンさんいなかったら今頃どうなってたことか^^;

ヴェンとのコンビ技も、とても楽しかったです
最初の黒服退治から、最後のゴルゴまで、役割分担しながらも、互いに助け合えたので、いい相棒になれたかな、と思ってます

また。メガーヌの酒場で火酒をおごらせてください^^



GM経験点の評価は、8で!
たっぷり面白かったです!

過去ログ、あー、この情報があれか、などと読み返しております

パック [2013/09/08 15:31]

>「趣味と実益を兼ねた実験のつもりだったんだけど、
 まさか縄を切って自力で脱出するなんてね。
 幾ら冒険者とは言え、生きが良過ぎるってものだわ」<

「いえいえ、あのような芸当ができるのはオラン広しといえど、我らエイジ戦隊がオレンジ、ルルシア嬢だけにございます。

もちろんテクニシャンホワイト、アシュレイの指テクニックの力があればこそでもありますが!」

?

?

>「せっかく、貴女を私のモノに出来ると思ったのに。  オランに来てから、ずっと目をつけていたのよ?  貴女のその綺麗な真紅の目、美しい肌!  私ならその美しさを永遠のものしてあげられたのに」<

「何をおっしゃるのです! アーシュの美しさはそんなことをしなくても永遠なのです!」

   俺は胸に手を当て、胸を張る。

>「貴方もよ、衛視長殿。  貴方も私のコレクションとして、永遠の美しさを得られる筈だったのに。  せっかちにも逃げてしまったものだから...」<

?

?

 あ、あれ?  

 俺、無視されてねぇ?  

女は俺を視界に入らないかのようにため息をつく。

 それにアイザックも反応。

>「...何だと!?」<

 ア、アイザックにも無視された、だ・・・と!?

>「アイナティート、貴女は可愛いわね。まるで私の若い頃みたい。  こんなにも自分に似た存在が居るなんてちょっと驚いたけど、  世の中って本当に不思議な事がいっぱい!」<

「あ、はい、その言葉であなた様の年齢がわかるというもので・・・はい、聞いておりませんね・・・。」  

?地面にのの字を書く。

?だが、次の言葉でキラーンと目を光らせる。  

?キーワード『遣り残したこと』『私が任された』『そっち方面』  

? つまりこう言ったのか、一番の目的は達成した、『私』とやらはある程度指示される立場にある、いくつかある任務のうち。

 情報を漏らすのは余裕か、それともそこまで追い詰められた経験がないからか。

?

?

 勘だけでいうと後者なんだがな。

? 本人は前者のつもりだろうよ。

 楽しんだ、恨んでいない。  

? 女はそう言うと、にっこりと微笑んだ。

 俺の胸が冷え込んだ。

 事実だと思った。  

この女は・・・人の命を、そんなふうに扱うのだ。  俺はゆっくりと立ち上がり、せめて女を睨もうとした。

?

?

>「資料はあげるわ。どうせ此処に来てからの研究しか記録して無いし。  そうそう、まさか誰も下着なんて盗ってないわよね?  殿方は紳士であらせられる筈ですもの...」<

 含みのある表情、挑発的な視線。

 ぐは!!  ぞくぞくきたぁあああ!!!

「違う!俺はマゾじゃない!! マゾじゃないんだーーー!!」

?

?

 はぁはぁ。

?

 落ち着く。

?

?

「もちろんです、レディ。 男は皆、紳士です。」

 そう、男は皆、紳士です、変態という名のね。  

??とったのは女性陣なのでご安心を。

?

 そうこうしている間に女は消えた。

 次に会うときねぇ?

?

?

?

?「あれ?今消えた?」

 アイザックがあの時、かなう相手ではなかったというのもわかるなぁ。

 あれはなかなか。  

? といっても、あれがヒトの身体を持つ以上、頭への一撃やら、魔法を封じれば手はあるわけで。  大事なのはそういう状況に持っていく戦略性なのだよ。

 く、悔しくなんかないからな!

?

?

________________________________

?

?

 女の置き土産を片付け、改めて俺は女が提供してくれた情報を元に予測を交え、伝える。  

?

?

「女の姿はアレで間違いないないだろう、ただし、年齢はごまかしてる可能性は高いな。美に対してはゆがんだ執着を持っているとみていいだろう。

?

?

アイザック。頼みがあるんだが、これらの得た情報と予測をオラン政府、情報局があるかは知らないが回してくれるか?」

?

?

 女がこちらに『次』会う余裕を少しでも減らすために。

?

「これは予測だが、女はロマールもしくはラムリアースの手のものである可能性がある。

 理由はいくつかあるが、女は割と高い地位にあること、下着だが通常、一般庶民に手に入るものではない、ましてや上質となればな。

 金をかければ、とそうおもうだろ?

 常に上質な物を手にいられる、その伝手があれば、金も生きる。

 物の売買は裏だろうと表だろうと売るものと買うものがいてこそだ。  

?

? 下着はその伝手の行方を示す。

 女がそれに気づいているかはわからんがね。

?

?

 薬も同様に、だ。

?

 魔術師やってると、どうもその辺りの『売り買い』に疎くなるもんだ。

 俺は村に来た商人にそんな話をみっちり聞いたんで少しはマシだが。

?

 それにあれほどの腕だ。

 多少なりとも噂もあるだろう、それがその辺の小さな組織にいるというのは考えづらい、ましてや、指示される立場ともなればな。

?

 それと女は私が任された、そちらの方面と言った。

 ということは私以外が任されるいくつかの案件があるということ。

 とすると、女が唯一絶対の強者ではなく、他の方面を任せられる何者か、もしくは集団があるということになる。  

そんな組織とまでなると国クラスもしくはそれ相応のものといえるだろうな。

?

?

 では、なぜその二国をあげたかと言えば、単純にオランの北側にそんな余裕があるとは思えないし、オラン近くの周辺国でそんな組織の噂があれば別だが、国クラスとなると少し考えづらい。

テンチルドレンの諸国にそんな力がある者がうようよしてるのも同様に考えづらい。

オーファンはなんとなく除外、というかオランに対しそれを仕掛ける動機がまるでない。

ファンドリアはあの女に暗黒神を信仰してる影がかけらも見えんこと。

残ったのがその2国だっただけだ。

ロマールは闇市場もある、あの女の『趣味』を満たすこともできよう。

?

?

だからロマール6、ラムリアース2、その他2かな。

?

?

?んで、ここからが重要なんだが、 オラン政府はこの女の存在を理解しておく必要がある。

?

?

  諸外国の仕業なら、これをカードとして控えてくるかもしれない。

そしてまた、ギルドはこれを仕掛けられたものではなく、ギルド内の掃除を自らの手であぶりだし、行っただけとすべきだろう。  

当然、ギルドも女の口調、姿、技、癖を理解しておくこと。  これだけで少しはオラン内で女は動きづらくなる。

 で、女の居所だが、割と国として地位の高い場所にいるエルフの魔術師を洗い出せば、大体はつかめるんじゃないか?

 もしくは以前いた場所。  当然、以前いた場所がわかればそこから女の協力者、上司、何よりも狙いが見えてくる。

?

?

  ここに来てからの研究?バカを言うな。  

  ここの資料にある研究の始めに使われている言葉、薬の選び方、それを細部まで洗い出せば、女が今までどんな研究をしてきたか、どんなことを学んだかはおのずと導かれる。  オランの魔術師を馬鹿にするなよ?」

?

   すべてが都合よく女につながると思っているわけではない。

  だが、これだけの洗い出す情報があるのだ。

  どこかにはつながるだろう。

?

「頼むよ、衛視長。 あいつに『次』なんて暇を与えるなよ?」

?

?

PL:長々と書いてみたかった!ただそれだけ!! 一日だけ書けたのでとりあえず! 書けたらもう一度書くかもしれませんが、書けなかった時のため、評価!

?

10

?

実に良かった。

?

 いろんな行動に何かの反応が返ってきて、とても楽しかったです。

  細かい感想や宴会はまた書けたら!

ブラン [2013/09/08 19:21]

なんとか走って着いたわけなんだけど、結局逃げることにするらしい。
なんだか黒いでっかい犬が出たとかなんとか。
オレ、犬は嫌いじゃないんだけどな。
まあ、実際のところ、普通の犬じゃなさそうだったけど。

それにしても、かっこいいところを見せられてないのはちょっと残念。
アイナティート意外にも二人の女の子がいたんだけどなあ。
...なんて考えてる暇もないのか...つらいぜ。

そうして逃げている最中、どこかから逃げ出してきた3人と合流した。
その中の一人は、さっき話で聞いたミルって人だ。
やっぱりちょっとワイルドな感じがしていいな...
どうやら同じように話で聞いたばっかのエイティって人もいるみたい。
やっぱりギルドで聞いた変な動きってのはちゃんと関係してたんだな。

>「大変やったなぁ......」

オレも逮捕されたって意味では結構大変だったけど...
ミルさんの方が見た目からしても大変だったように見える。
もし、オレがその立場だったら帰って来れたのかな...なんて。
うーん、ダメだ、もっと頑張らないといけないぜ。

「たしかにちょっと間違われて逮捕されたのは大変だったけど...
 ミルさんたちみたいな魅力的な人たちと知り合いになれて、
 こうして無事に会えてるだけで今までの苦労は吹っ飛んじゃったぜ」

 
 
   ◇  ◆  ◇  ◆  ◇
 
  
ミルさんたちも合わさって、オレたちは詰め所の方まで戻ってきた。
そういや...ここにくるのオレ、今日で何度目だろう。
ここあんまり好きじゃないんだよね...華があんまりないし。
美人な衛視さんばっかなら逮捕なりなんなりされてもいいんだけど...
もうこんなとこには二度と入りたくないし、気をつけることにしよう、うん。

そのあとは、それぞれの現在の情報の交換が始まった。
なんか聞いてるだけで色々と気持ちが悪くなる話ばっかだぜ...

――それにしても初めて聞く話ばかりだな。
当たり前と言えば当たり前なのかもしれないけど、
でも、オレはギルドの方でいろいろ聞くことができた立場なわけなんだし...
もしかしたらすっごくいい情報手にできてたかもしれない。
ギルドに聞きに行ったのがオレじゃなくてミルさんなら...
いや、さらにさらにもっとすごい人だったらどうだったんだろ...?
うん、ダメだ、ダメだ...もっとオレもいっぱい経験積んで勉強しないと。
ホントは汗流して努力とか苦手なんだけどさ...そうも言ってらんないじゃん?
そして、かっこいいところを見せてやるんだ!
いろんなこのハートを盗んでやるんだぜ!

...の前に今回のことをちゃんと解決させないといけないよな。
まだ、行方知れずの犯人もいるみたいだし。
でも、犯人って女の人なんだよな...どんな人なんだろう...

 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●PL:あんみつより

とりあえず、一気に書くのは少し大変そうだったのでまずここまで。
続きはすべてまとまってから書きまーす!
感想や評価点なんかについてもその時で!

ヴェン [2013/09/08 23:58]

> 数では明らかに不利だ。だが、技量ではミルが大きく上回る。
> 避け損なった分は上手く身を捻り、鎧の表面で受け流した。
> 
> 「おのれ不甲斐ない、何をしている!」

「すげぇ...」
と思わず感嘆な声を漏らす。

それほど、ミルの技量が秀でていたからだ。

「よっこらせ」と身を起こす。

> 宙から突如として大量の石礫が現れ、激しくミルとヴェンを殴打する。
> だが、2人は耐えた。

「クソッタレ!!」と罵るったところで、石礫が襲う。

それまで、すっ転ばした腹いせにダークエルフを張ったり倒すつもり満々だったが、この石礫を食らったことで
戦意を失い遁走する。

(ミルが居なかったら、俺ぁ死んでたぜ...)とダークエルフの放った魔法の威力を噛みしめる。

* * * * *

> 「...思ったよりも早かったな。安心したよ」
「ハァハァ...」
息を切らし、地面を見つめるので精一杯という感で、応える。
ミルの足の早さについて行くには全力で駆け上がらなければならかったからだ。

> 「ヴェン君は私が合図をしたら「緊急避難経路」を作動させてくれ。
>  ミル君は私と一緒に制御盤を操作してくれ...
>  貯水槽の水を此処に落とし、沈める」

「あ"? 『緊急避難経路』?」と疑問を呈す。

すかさず、ミルがフォローを入れる。

> 「らじゃった
>  ヴェン、緊急扉の開るときは、そこの紅いのをモールでぶっ壊してや
>  仕組みなんて解りゃせえへんけど、そうここに書いてあるからさ」

「おぅ、わかったぜ」

* * * * *


> 「ヴェン君、「緊急避難経路」を!」
> 
> エイティが叫ぶ。

「おらよ!! 」と重っきり、紅い石目掛けて大鎚を振り落とす。

> 錆びた鉄扉が重々しい音を立てて開き、長い上り階段が姿を現した。
> と同時に、
> 
> ―――満水警戒につき、貯水槽緊急開放します―――
> 
> 無機質な声がそこら中に響き渡った。

天井を見上げ、何事が起きたかと当たりを見渡すとエイティの旦那の声がする。

>「行くぞ!」
この声に我に返り、
エイティの旦那、ミルに付いて緊急避難経路を駆け抜けた。

* * * * *

> 衛視隊詰所へと、物々しく駆けていく道中。
> 下水道から出て来た文字通り命からがら、といった風体の3人と遭遇する。

大所帯の面々と出くわす。
見知った顔が何人かいる。

色々な話を交換したところでミルが一言感慨深けに言う。
> 「大変やったなぁ......」

「ミルが足を止めて残ってくれなかったら、今頃俺が死んでがな...」とボソッとミルにツッコミを入れる。


> 「とりあえずウチはギルドに行かんならんから、一旦分かれるな
>  ヴェンも、こっちの事情徴収たのむよ
>  みんな、無事解決したら飲もな」

「おぅ、わかったぜ
 それで、ミルの嫌疑が晴れるっていうなら付き合うぜ」

* * * *

エイティの旦那とエースの旦那のやりとりを聞く限り、ミルの身の保証は担保されているようだった。
おそらく、ギルド内での地位も無事であろう。

> 「乗りかかった船だ。どうだい、報酬は払う。来てくれるか」

「ここまで巻き込まれたてんだ。ミルに化けた奴の顔を拝んでおくのも悪くねぇ
 付いて行くぜ」
と快諾する。

* * * * *

エイティの旦那の居室において、エイティの旦那に化けた男と出くわす。

取り囲まれて、なお悠然とした態度、罠が仕掛けられているのかと、当たりを見渡すものの
何も無い。

直感的にコイツはヤバいと感じた矢先、男は妙なことを言う。

> 「この姿にも慣れてきたし、もっと面白い事を始めようと思ったのだがね。
>  でも、まあいい。私は魔界へ帰れる訳だし、全く問題無いからね」


魔界??


> 言葉が急に下位古代語に変わる。
> 同時に容貌が急激に変化した。衣類が消え、全身が真っ黒に染まる。
> 一文字に裂けた赤い口だけの奇怪な顔と化した。
> 
> 「...やはり魔神か」
> 
> エイティが剣を構える。

> 「ダブラブルグかよおい!」
> 
> 叫んだウチは、しかしその能力を皆に伝える
> まあ、エイティはんもエースはんも、知ってるやろけど

「冗談キツイぜ」と叫ぶ
 正直、ここまでの大物が化けているとは思わなかったからだ。
 
しかし、ギルドの幹部クラス2人の猛攻に魔神も引かざる得なかったようだ。
気圧されて、思うようなことができなかったが、やれることはやったつもりだ。

* * * *
> 一連の【夜光蝶】騒ぎが起きた翌日。
> ミル・モフェットは盗賊ギルドから、
> ヴェンを伴ってエイティの元を訪れるように指令を受け取る。

朝食をどうしようかと思案している矢先のことだった。

> 「ヴェーン! 一緒にギルドいこー!」
> 
> ミノタウロス亭の一階、ウチは大きな声で手を挙げた
> 拒否権は無し
> なぜなら、ギルドがそれを望んでるから

「朝っぱらかよ。 どんだけせっかちなんだ?」

> 「悪い話やないみたいやで、ほら、昨日のアジト奪回と魔神戦、褒美出るいう話やったやんか、きっとそれや」
> ウチは朝食も取らず、ヴェンを引っ張り出した


「おぅ、そうだった
 褒美か! そいつは受け取らねぇーとな」

ミルに乗せられるまま、ミルに付き従ってギルドへと向かった。

* * * *

> 「さて。今日此処に呼んだのはだね、幹部会からの通達を知らせる為だ」
> 
> エイティが簡潔に用件を述べる。
> エースが懐から羊皮紙を取り出し、読み上げた。
> 
> 『ミル・モフェットは同胞エイティを救出し、【夜光蝶】の跳梁を抑えて、
>  その殲滅に多大なる貢献を果たした。
>  一連の流れの中で損なわれた名誉を回復すると共に、
>  その功績に対して恩賞を与え、篤く報いるものとする。
>  合わせてミル・モフェットに協力したヴェン氏に対しても、
>  謝礼を支払うものとする』
> 
> 「...と言う訳だ」

「おお」とミルの顔を見て感嘆の声をあげる。

> 「金貨が100枚。
>  ギルドを救った恩には少ないだろうが、どうか受け取ってくれや!」
>
> エースは続けて気前よく宣言する。
> 
> 「それと、入用な品があったら言ってくれ。魔法の品でも手配しよう」

「こんな大金。ホントに良いのかい?
 良いっていうなら有り難く貰っておくぜ。」とエイティの旦那とエースの旦那の顔色を伺いながら
 返事を返す。
 
> そしてエイティが言葉を添える。
> 
> 「私はこう見えても恩義に篤くてね...この恩は忘れない。
>  何か困った事があった時、力を貸そう。
>  スラム街の【鼠】の長エイティ、誇りに掛けて誓う」

> 「かたじけありません
>  私たちこそ、あの地下から脱出するためには、エイティ殿の手腕をお借りしなければとうていかなわなかったことでしょう
>  お礼に対しては、お礼によって返させていただきます
>  お言葉に甘えさせていただきまして、私は、エイティ殿との知己を得たことを活用させていただきます、しかし」
> 
> ウチは笑い目でエイティはんに向き直る
> 
> 「力足らずの私ですが、エイティ殿になにかあったときは、またこの私をお使いください
>  ご恩は、決して忘れません」

いつになく畏まったミルの態度に吹き出す。

「ブッハハ、ミルでも畏まることがあるんだな
 エイティの旦那。俺にはその言葉だけでありがてぇーよ
 これだけの報酬を貰えること自体、破格の待遇だろ。感謝だぜ」
 
ミルと共にギルドを後にした。

* * * *

> 「さぁてヴェン、何か美味しいもんでもたべよーよ!」

「そうだな。旨い飯、旨い酒を頂こうぜ」

* * * *
角なしミノタウロス亭へ赴くと、今回の一件に巻き込まれ、俺達とは別行動だった冒険者たちと出くわす。

> 「いよーう!
>  今回はお疲れやったなぁ
>  ウチらは捕まって逃げだしただけやったし、みんながおらへんやったら今も逃亡するはめになってたところ......ん、なに、それ......」

「よぉ、お疲れさん。
 あんたらが上手いこと立ちまわってくれたおかげで助かったぜ」
 
 
> 「葉巻っ!」
> 
> ざくざくざくざくっ!
> 
> ウチの荷物が、そこにあった
> 
> 
> 「うひゃぁ! なんで、なんで?」
> 
> 早速葉巻を取り出しながら、ウチはみんなに尋ねた
> なんでここにウチの荷物が?

「ミル、荷物あったんか?
 どうやってミルの荷物を???」とパック、ルルシア、アシュレイ、アイナ、ブランに問う。
 
> 「さあ、宴会しよう!
>  なに、ギルドからの報酬はたんまりもらった!
>  ウチの財布戻ってきたのもみんなのおかげやし、ここはおごりや!」
 
「えらい、気前がええな
 遠慮無く奢らせて貰うぜ」とミルの顔を見ながら、ミノタウロス亭での日常に祝杯を上げた。

==============================
PL:シモンより

おおお、生還した!
今回はかなり危ない橋を渡った...。

ミルに多大な感謝です。(感涙

感想については後日、書きます。

■シナリオ評価
 満点の10点で、お願いします。

■報酬
 経験点2000点、現金2500ガメル
 高級品質 プレートアーマー(本来必要筋力26(実必要筋力21)) の購入権
 スラム街の【鼠】の長エイティとのコネ(要GM確認)
 
有り難く頂戴致します。

アシュレイ [2013/09/09 22:36]

結論から言うと...私たちはなんとか焼き殺されることなく切り抜けられたというとこか。
私の『眠りの雲』は十分な効果を発揮した、少し肝を冷やしたが、私たちの勝利だ。

「ふー!命拾いしたね。
もうそろそろ、衛視も来るだろうし、さっさと移動しよう」

「ああ...そうそう、ルルシア。
心強い返答だったよ、ありがとう
おっと、当然パックにも感謝してる、これは私『たち』の勝利なんだからな」
ニッコリと笑いかける、頼りになる仲間がいてよかった。
本当にそう思う。

______________

その後、無事に衛視とも合流、再度廃屋に突入する運びとなった。
見知った顔もいた、彼女たちがどういう件で関わってたかは後で聞こう。
あと、パックの言ったとおり、オッドアイのイケメンもいた。いいね。

侵入方法は、若干面倒ながら、再度木に上ることとなった。
次に降りるときは階段で降りたい。

あの薬品室へと舞い戻る、悪いことは考えるものではない。
薬品室を抜け、一階へと向かう、ここからは未知のエリアだ。
不安だが仲間がいるから怖くはない。

しかし私たちは、2階以上におぞましいものを、目に焼き付けることとなる。
__________________
「悪趣味ここに極まれり、人間のやる事じゃあないな...」
眼前に二つの人影、しかし生きてはいない。
まるでお気に入りのインテリアのように、その二人は飾られていた。

「犯人は...随分な趣味を持っているようだな」

衛視アイザックはこう言った、言葉に出さずとも、誰もが同じ気持ちだろう。
ただ、ある一人を除いて。

「お褒めに預かり光栄ね」

確信があった、間違いない。
この声の持ち主は、この闇の奥にいるのは。

「何者も何も。貴方達こそ人の家へと勝手に上がり込んで、
 どう言うつもりかしら。説明してくださるかしら、衛視殿?」

だ。

...不思議なことに、その敵の容貌は、アイナティートに酷似していた。
「ん!?んん?
これは...君の知り合いか?」
あまりにもそっくりなので、驚きの声が漏れる。
当然、中身は似てもに使わないものであることは承知しているが。

「まさか、こんな事になるなんてね」

「趣味と実益を兼ねた実験のつもりだったんだけど、
 まさか縄を切って自力で脱出するなんてね。
 幾ら冒険者とは言え、生きが良過ぎるってものだわ」

「お褒めに預かり光栄ね」
先ほどの言葉を返すように、得意げに投げかける。

「せっかく、貴女を私のモノに出来ると思ったのに。
 オランに来てから、ずっと目をつけていたのよ?
 貴女のその綺麗な真紅の目、美しい肌!
 私ならその美しさを永遠のものしてあげられたのに」

身の毛もよだつ、当たって欲しくない予想があたってしまったようだ。
最悪の気分だ。

「褒められて悪い気はしないと言いたいところだが...
残念ながら不快感がマックスだ、気色の悪い!」
不快感をあらわにして睨みつける、だがそれは恐れからの反発。
怖い、目の前の彼女が怖い。

ただひたすらに怖い。
理解のできない恐怖、いや、少し違うのかもしれない。
完全に相容れない存在だと言い切れないから恐ろしいのだ。
ねっとりと絡みつくような女の視線の前に、小さく震えることしかできない...

「貴方もよ、衛視長殿。
 貴方も私のコレクションとして、永遠の美しさを得られる筈だったのに。
 せっかちにも逃げてしまったものだから...」

「...何だと!?」

「そんなに、美しいものがみたいなら...
その目玉をえぐりとって、花畑にでも植えていろ...!」

吐き捨てるような言葉とともに恐怖を塗り替える。
恐怖を感じるということは、まだ私がまともだという証明だ。
乗り越えなければ...魔導の道に進むものなら当然!

「やり遺した事はいっぱいあるけど、それもお仕舞い。
 でもいいわ。たまたま私が任されただけで、
 そもそもそっちの方面は乗り気じゃ無かったから」

...どちらにせよ面倒なことになりそうだ、私は裏方に関しては正直さっぱりだから。
国家権力に守ってもらいたいが、自分の身は自分で守らなければ。

女は笑っている、それがなおさら不気味に思える。

「資料はあげるわ。どうせ此処に来てからの研究しか記録して無いし。
 そうそう、まさか誰も下着なんて盗ってないわよね?
 殿方は紳士であらせられる筈ですもの...」

「はぁ...」

ノーコメント

「違う!俺はマゾじゃない!! マゾじゃないんだーーー!!」

パックがなぜか身悶えている。
「アホか」
パックの今回の活躍の印象はこれでプラスマイナス0である。

________

「そろそろ行くわ。私の計画を潰してくれた人達に、
 ちょっと話がしてみたかっただけ」

「ああ、私も話ができてよかったよ。
その憎たらしい顔をぶん殴ればいいのがよくわかったからな
知り合いに似てるのがネックだが」

「アシュレイ、アイザック...元気で居てね。
 次に会う時は、今度こそコレクションに加えてあげる。
 その美しい瞳は、私のもの」

「...デートに誘うなら休日に頼む、今日は学院をサボってしまった...
花束付きなら、紅茶だって淹れてやるさ
一番いいのは、もう二度とあんたの顔を拝まないことだが」

______

《瞬間移動》...か
軽口を叩く余裕があるだけまだましだが...
恐ろしい相手だった、正直もう会いたくない。

入れ替わりに、何とも言えない姿をした奇妙な獣が3匹、立ちはだかる。

正体は分からないが、やはり敵だ。


「嫌な置き土産をしてくれたものだ!」

「どっちにしろ始末するだけだ!行くぞ!」

______________
PL・割と良い出来(`・ω・´)
とりあえず、書かせていただきました!
締めと評価はまたの後ほど...

ゴースト@アシュレイ 文献調査 2d6+5 Dice:2D6[1,2]+5=8
ゴースト@アシュレイ ちめいどー 2d6+5 Dice:2D6[1,5]+5=11

かすりもしない!

アイナティート [2013/09/10 08:04]

現場の屋敷に到着したと思ったら即座に逃げることになった。
 屋敷にいたパック達曰く、何やらヘルハウンドなる犬が出たらしい。火を噴くのだとか。
 多分私が勝てる相手では無いだろうから、逃げるのには賛成だ。

 逃げ帰る途中、ついさっき見た顔......ミルと合流した。たぶん今度は本物だ、口調とか。

「大変やったなぁ......」
 なにやらしみじみと言う姿を見れば、あちらも大変だったのだろうと予測するのは容易だ。

「うむ、大変だった。
 ......考えてみれば私は人探しくらいしかしてない気もするが......ええい、とにかく大変だったのだ」

 ブランは何やら歯の浮くようなセリフを言っているが、まあ奴の平常運転だし聞き流しておこう。
 ともあれ我々は衛視詰め所に戻り、準備を整えた。
 あの偽ミルもそうだが、真相が分からんことにはどうにもスッキリしない。


△▼△▼△▼△▼△▼


 で、改めてパックたちとブラン、あと衛視たちと共に屋敷へと戻ってきた。
 もちろん今度はしっかり武装している。

 現場には、2階に開けた穴から侵入することになった。
「壁をぶち抜くなんて...魔法とは、凄いものなんだな」
 と衛視長は言うが、実際それが出来る魔術師はそう多くないと思うぞ。悔しいことに私もそうでない方だ。
 さておき1階に降りてみると、何やらけったいなものが置いてあった。
 人間の剥製、だろうか? 足長と小さいのの2つがある。
 可能であれば下手人の顔面にゼロ距離でエネルギー・ボルトを叩き込みたいくらい、悪趣味だ。
「犯人は...随分な趣味を持っているようだな」
「......そのようだな。ふん、私では一生かけても分からん趣味だろう」

 衛視長の言葉にそう返す。
「お褒めに預かり光栄ね」
 と、廊下の奥から何時ぞや聞いた声がする。これは確か、偽ミルの声だ。
 アイザックの誰何を受けるが、平然と返されている。
 私も何か言ってやろうと思ったのだが、現れた姿を見てそれどころではない。

 腰まで届くであろう金髪を後ろに流し、小柄な体躯を魔術師風の装いで包んでいた。
 長い耳や均整のとれた目鼻立ちが白い肌や黄金の髪と神々すら羨むほどの調和を見せている。
 ――漂う邪悪な雰囲気のせいでややマイナスだが、全体として私によく似た風貌の同族だった。

 まあ、それは良いや。私が美しいのはいちいち再確認するまでもない。
 というか古代語魔術を学ぶ私レベルで変なエルフが私以外にもいるとは。流石都会だな。
 とまれ、奴は何やら異常な(という表現も酷いが)風貌の人間をコレクションにしているようだ。......不愉快だな。
「ん!?んん?
これは...君の知り合いか?」
 と、アシュレイは言うが......。

「そんな訳あるか。他人の空似だ......というか、私の血縁だったりしたら嫌だ」

 当然こう答える。実際こんなのと血縁なんて死んでもごめんだ。
「アイナティート、貴女は可愛いわね。まるで私の若い頃みたい。
 こんなにも自分に似た存在が居るなんてちょっと驚いたけど、
 世の中って本当に不思議な事がいっぱい!」
「我々は基本的に不老だろうが。不思議なこと云々には同意するがな。
 ......お前のような者がいるから、私みたいな善良な美少女の立場まで悪くなるのだ。
 紛らわしいし、その白い肌を黒く染めるでもしてほしいものだな。きっとお似合いだろう」

 奴の親しみさえ篭ってそうな言葉に対し、憎まれ口で応じる。
 いや、奴を怒らせるとその時点で殺されかねないとは分かっているのだが、つい。

 しかしまあ、奴の主な興味は衛視長とアシュレイのようだな。私に対する関心はそう高くないように思える。
 ヘテロクロミアなど犬猫であれば珍しくもないだろうに、理解しきれん。アシュレイのも、まあ見ないほどではないだろう。
―――万物の根源たるマナよ、我を彼の地へと移し給え―――
 と、奴が上位古代語での詠唱を行う。詠唱の完了とともに、奴の姿は消え去った。
 
「――って、《瞬間移動》だと!?第七階位の魔法など、導師以上ではないか!
 そして、えーと......何だったかな、これ」

 消えた奴の代わりに現れたよく分からん怪物。いまいち覚えのない魔物だ。
 計3体のそれは、まあこちらの数の暴力によって敗れ去った。二倍だしな。
 
================
PL:配管

当然ですが、相手への評価は自画自賛です。
客観的には進行での地の文を参照のこと。


配管@アイナティート : アザービースト文献判定 2D6 → 2 + 2 + (5) = 9 (09/09-08:09:12)
配管@アイナティート : アザービースト知識判定 2D6 → 1 + 3 + (5) = 9 (09/09-08:07:12)

アザービースト?何それ^q^


※これ以降の部分や評価は、エンディングの本文見てからでー

ブラン [2013/09/10 20:46]

再び屋敷の方にオレたちは戻ってきた...といっても、さっきはちょっといただけだけどな。
今回はみんないろいろと色々と準備万端だ。

 
>「これは...」

そうして、2階の穴から入り下へ降りたオレたちの前にあったのは、

「え、なにこれ...怖いんだけど」

えっと、これ、よくできた人形とかじゃないんだよね。
そのリアル感がすごいやつみたいな...
でも、他の人らの反応を見るに...そういうことなんだろう。

なんだかすっごく気分が悪くなってきていたところに聞いたことのない声が聞こえた。

>「お褒めに預かり光栄ね」

女の人の声だ。
本当ならこっちからすぐ出ても挨拶に向かいたいんだけど。
この家にいる女の人って...やっぱり...

>「何者も何も。貴方達こそ人の家へと勝手に上がり込んで、
> どう言うつもりかしら。説明してくださるかしら、衛視殿?」

今回の事件の真犯人...というか...あれ、ホントにアイナティートによく似てるじゃん。
もちろん、このオレの目が二人の細かな違いには気づかないわけないけれど、
こりゃアイナティートと取り違えてオレたちを捕まえようとするはずだぜ。

それにしても、なんか妖しい魅力ってのがぷんぷんするな。
こんな感じで逢わなければお近づきになりたいところなんだけど...
あとさっきからいろいろと言ってる怖い口がなければ...
とりあえず捕まってたアシュレイって子とオレたちを捕まえたこいつを狙ってたってことなのか?
もし運が悪ければ二人とも玄関のやつみたいに...なんか背筋が寒くなってきたぜ。

「オレはお姉さんも綺麗で魅力的だと思うけどな。
 でも、だからってお姉さん人形みたいに扱うよりは、
 もちろん一人の生きたレディーとして扱わせてもらいたいぜ。
 やっぱり、あんなのはお姉さんを前に言いにくいけど...不気味だし。
 よかったら...やめない?もう、さ」

犯人が男だったらさ、思いっきりぶん殴って済ませられるところなのにな。
ホントなんでこんな形で出会う羽目になっちゃったのかな。
もっとこう運命を感じるような出会いがしたかったぜ。
いや、今の瞬間もある意味運命的な出会いではあるんだけどさ。
あんな視線を送られると余計にそう感じちゃうぜ。


そうこうしているうちに誘拐犯のお姉さんはなにか口に出したかというと姿を消した。
出会いが突然なら別れも突然に、かあ...
もう一度会いたいかどうかというと...性格が直ってたらもちろん会いたい。
そうじゃなかったら、ちょっと遠慮しようかな...怖いし。
それにしても今のも魔法なんだよな...すげえな、やっぱり。

――その代わりに出てきたのはよくわかんないやつ。
美人なお姉さんならもう少し話してても良かったけど、
こんなよくわかんないやつは全然お呼びじゃないぜ!

>「嫌な置き土産をしてくれたものだ!」

>「どっちにしろ始末するだけだ!行くぞ!」

「お姉さんが相手じゃないなら変な遠慮もいらないよな!」
 
 
   ◇  ◆  ◇  ◆  ◇
 
  
よくわかんないやつたちを倒したあと、オレたちは奥の方の部屋に向かった。
そこにあったのはいろんな荷物や装備...たぶん捕まってたミルさんのものだろう。
なんだかミルさんに変装してたみたいだしさ。

――あとは、これも多分使ってたんであろう脱ぎ捨てられた服。
いや、何も変なことは考えてないぜ、何も。
オレが興味あるのは女の子そのものだからな。


その後で他のところもいろいろ調べてみたところ、ここら辺は犯人たちのアジトだったらしいな。
もう誰も残ってないみたいだし、これでひとまずは安心してよさそうかな。

「とりあえずこの事件については大丈夫そうってことでいいんじゃないか?
 帰ろうぜ?ここにいつまでもいてもしょうがないしさ」
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●PL:あんみつより

続きは全部まとまったら書こうと思ってたけど、
やっぱり長くなりそうなので書いちゃいました(´∀`)

とりあえずここまで書いた上で最後のまとめを待ちたいと思います(`・ω・´)

GM [2013/09/11 13:13]

「我々は基本的に不老だろうが。不思議なこと云々には同意するがな。
 ......お前のような者がいるから、
 私みたいな善良な美少女の立場まで悪くなるのだ。
 紛らわしいし、その白い肌を黒く染めるでもしてほしいものだな。
 きっとお似合いだろう」

「アイナティート、貴女の言う「善」とは一体何なのかしら?
 私達は神の理に挑む魔術師であると言うのに」

アイナティートにはやんちゃな妹でも見るような視線を向け、

「オレはお姉さんも綺麗で魅力的だと思うけどな。
 でも、だからってお姉さん人形みたいに扱うよりは、
 もちろん一人の生きたレディーとして扱わせてもらいたいぜ。
 やっぱり、あんなのはお姉さんを前に言いにくいけど...不気味だし。
 よかったら...やめない?もう、さ」

「あら、貴方は私の趣味は理解出来ないのね。残念だわ」

ブランにはそうとだけ言葉を返し。

「あ、はい、その言葉であなた様の年齢がわかるというもので...
 はい、聞いておりませんね...」  

「違う!俺はマゾじゃない!! マゾじゃないんだーーー!!」

「アホか」

「もちろんです、レディ。 男は皆、紳士です。」

「はぁ...」

「面白い寸劇ね」

一連のパックの言動にはだんまりを通していたが、遂に反応を返した。

「貴方...なかなかの道化役者ぶりね。
 冒険者では無くて、旅芸人でもしていた方がいいんじゃないのかしら」

語調は軽いが、瞳は笑っていない。

「でも私を騙せはしない...それで爪を隠しているつもりかしら?」

「ああ、私も話ができてよかったよ。
 その憎たらしい顔をぶん殴ればいいのがよくわかったからな
 知り合いに似てるのがネックだが」

「...デートに誘うなら休日に頼む、今日は学院をサボってしまった...
 花束付きなら、紅茶だって淹れてやるさ
 一番いいのは、もう二度とあんたの顔を拝まないことだが」

「ああ...いいわね、アシュレイ!」

女はうっとりとした表情でアシュレイを見つめる。

「その意気、素敵だわ。ますます好きになったわよ...
 でも、己の力を過信しては駄目。

 自分は特別、こんな所で死ぬ筈は無い、なんて思っていたら」

唐突に断言した。

「貴女、死ぬわよ」

***********************************

「女の姿はアレで間違いないないだろう、
 ただし、年齢はごまかしてる可能性は高いな。
 美に対してはゆがんだ執着を持っているとみていいだろう。

 アイザック。頼みがあるんだが、これらの得た情報と予測をオラン政府、
 情報局があるかは知らないが回してくれるか?」

廃屋の調査を終えると、パックはアイザックにこう切り出した。

「これは予測だが、女はロマールもしくはラムリアースの
 手のものである可能性がある。

 理由はいくつかあるが、女は割と高い地位にあること、
 下着だが通常、一般庶民に手に入るものではない、ましてや上質となればな。

 金をかければ、とそうおもうだろ?
 常に上質な物を手にいられる、その伝手があれば、金も生きる。
 物の売買は裏だろうと表だろうと売るものと買うものがいてこそだ。  

 下着はその伝手の行方を示す。
 女がそれに気づいているかはわからんがね。

 薬も同様に、だ。

 魔術師やってると、どうもその辺りの『売り買い』に疎くなるもんだ。
 俺は村に来た商人にそんな話をみっちり聞いたんで少しはマシだが。

 それにあれほどの腕だ。
 多少なりとも噂もあるだろう、
 それがその辺の小さな組織にいるというのは考えづらい、
 ましてや、指示される立場ともなればな。

 それと女は私が任された、そちらの方面と言った。
 ということは私以外が任されるいくつかの案件があるということ。
 とすると、女が唯一絶対の強者ではなく、他の方面を任せられる何者か、
 もしくは集団があるということになる。  
 そんな組織とまでなると国クラスもしくはそれ相応のものといえるだろうな。

 では、なぜその二国をあげたかと言えば、
 単純にオランの北側にそんな余裕があるとは思えないし、
 オラン近くの周辺国でそんな組織の噂があれば別だが、
 国クラスとなると少し考えづらい。

 テンチルドレンの諸国にそんな力がある者がうようよしてるのも
 同様に考えづらい。

 オーファンはなんとなく除外、
 というかオランに対しそれを仕掛ける動機がまるでない。
 ファンドリアはあの女に暗黒神を信仰してる影がかけらも見えんこと。

 残ったのがその2国だっただけだ。
 ロマールは闇市場もある、あの女の『趣味』を満たすこともできよう。

 だからロマール6、ラムリアース2、その他2かな。

 んで、ここからが重要なんだが、
 オラン政府はこの女の存在を理解しておく必要がある。
 諸外国の仕業なら、これをカードとして控えてくるかもしれない。

 そしてまた、ギルドはこれを仕掛けられたものではなく、
 ギルド内の掃除を自らの手であぶりだし、行っただけとすべきだろう。  

 当然、ギルドも女の口調、姿、技、癖を理解しておくこと。  
 これだけで少しはオラン内で女は動きづらくなる。

 で、女の居所だが、割と国として地位の高い場所にいる
 エルフの魔術師を洗い出せば、大体はつかめるんじゃないか?

 もしくは以前いた場所。  
 当然、以前いた場所がわかればそこから女の協力者、
 上司、何よりも狙いが見えてくる。

 ここに来てからの研究?バカを言うな。  
 ここの資料にある研究の始めに使われている言葉、薬の選び方、
 それを細部まで洗い出せば、女が今までどんな研究をしてきたか、
 どんなことを学んだかはおのずと導かれる。
 オランの魔術師を馬鹿にするなよ?」

アイザックはパックの口上を、一つひとつ吟味するように聞く。

「頼むよ、衛視長。 あいつに『次』なんて暇を与えるなよ?」

「分かった。衛視の誇りに掛けて、出来る事を尽くそう」

決意と共に頷いた。

===================================

【GMより】

エンディング第5弾!Bルート及びCルートの報酬提示です。
皆さんの投稿を受けて予定していた記事の内容を変更し、
レスを返す形としました!

パックは魔術師に警戒されました。
エンディングなので蛇足はしませんが(笑)

アシュレイには心からの忠告が与えられました。
エンディングでなければ《ブレード・ネット》か《ギアス》が飛んだでしょう!

○経験点
 ・パック2000点
 ・アイナティート&ブラン1600点、
 ・アシュレイ&ルルシア1400点
○現金
 ・Bルート各2000ガメル(前金200ガメル込み)、
 ・Cルート各1200ガメル
○衛視長ロバート及びアイザックとのコネ(要GM確認)
○獲得物(Bルート)
 ・装飾されたダガー(売却価格300ガメル)
 ・鍵のかかったチェスト(中身は300ガメル相当の宝石)
 ・魔晶石2(売却価格200ガメル)

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GM [2013/09/11 14:44]

衛視隊詰所に置いていったリタは、ファリス神殿に預けられる事になった。
綺麗な衣類に着替え、湯浴みをし、温かな食事を与えられ、
柔らかい寝台で一晩を過ごした。

そして翌日。
改めて衛視隊詰所で監禁時の聴取を行った後、
リタはパック、アシュレイ、ルルシア、アイザックに伴われ、
ソフィーの元へ、依頼完了の報告と共に送り届けられた。

「リタ...よかった!」

「ソフィー姐さん!」

ひしと2人は抱き合う。

「ゴーリィとルッシュとミーアは残念だったけど...
 せめてリタが助かっただけでもよし、とするわ」

元々の依頼は調査だったのだ。
そう思えば、1人でも救出出来たのは僥倖と言えるだろう。
何しろ、一歩間違えば全滅だったのだ。

「...オランの治安を預かる衛視の代表として、お詫びします。
 我々が後手後手に回ったばかりに」

アイザックは沈痛な面持ちでソフィーに頭を下げる。

「衛視長さん、頭を上げておくんなさいな。
 確かに思う所はあったし、色々言ってやろうとも思っていたけど、
 こんな話を聞いた後じゃあ誰もアンタを責められられやしないよ」

ソフィーはやんわりとアイザックに頭を上げるよう促した。

「そうだ、リタ。貴女、この長屋へ越してらっしゃい」

「え!いいんですか?」

リタは驚く。

「丁度空き部屋が出来てね...家賃収入が減って困ってたんだよ。
 そもそも今回みたいな事件に巻き込まれたのも、
 貴女みたいな器量良しが1人暮らしをしているからでしょ!
 お互いにとって損は無いと思うけど、どうかしら?」

「ええ、姐さん、喜んで!」

歓喜の声を上げ、リタは再びソフィーに抱きついた。

「パック、ルルシア、アシュレイ。改めて礼を言わせて貰うよ。
 また何かあったら、宜しくお願いするわね」

===================================

【GMより】

エンディング第6弾!リタの帰宅編です(厳密に言えば違いますが)。

リタはソフィーの長屋へ引っ越す事になりました。
ソフィーからの依頼達成料は、色がついて支払われたと思ってください
(Bルートの報酬は諸々込みこみですので!)。

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GM [2013/09/11 15:15]

なし崩し的にであったが衛視隊に協力し、事件を解決した5人に対し、
依頼達成料(厳密には報奨金)が支払われた。
パック、ルルシア、アシュレイが廃屋で得た品々については、
【夜光蝶】追跡調査の有力な証拠物件として全て衛視隊預かりとなったが、
その分金額は上乗せされている。

「ま、今後とも宜しくって事で」

ロバート衛視長は片手を上げ、軽く拝む姿勢を取りながら笑う。

「正直、今回の事件はオラン衛視の沽券に関わるものだったからねえ...
 成り行きとは言え、君達に協力を頼んだのは正解だったよ。
 また、何かの折には協力をお願いするかも知れないけど、
 その時には嫌がらずに受けてくれると嬉しいなあ」

立場上、衛視には動けない領域がある。
冒険者は、其処に入り込めるのだ。

***********************************

報酬を受け取り、5人が衛視隊詰所を辞そうという時。
アイナティートとブランはアイザックに呼び止められた。

「その...あの...何だ」

どうにもばつが悪そうにもごもごとしていたが、

「...今回は誤認逮捕をしてしまい、すまなかった。
 本当に悪い事をしたと思っている...心からお詫びする」

ようやく絞り出すように言った。

「これからはこう言う事を起こさないよう気をつけるつもりだ。
 スラム街の巡回も、これまで以上に力を入れて行こうと思っている...
 もう、あんな思いをするのは真っ平御免だからな」

3人の住民が非人道的な人体実験の犠牲となった事実は、
アイザックの心に深い影を落としたようだ。

「それに...私自身も強くならねば。
 何時、あの女が再び現れるとも限らんしな」

何せあの魔術師は、アイザックを「標的」として宣言したのだ。
恐怖を拭う為には行動せずには居られない。
そんな彼の心理を、アイナティートとブランは察する事が出来るだろう。

「で、その、何だ...お詫びと言っては何だが...」

一転、またしてもしどろもどろとなる。
顔を真っ赤にし、沈黙する事数瞬。

「今度の週末が休暇なのだ。良ければ一緒に昼食でも、どうだろう」

まるで一生分の決意を注ぎ込んだように、告げた。

「...ブラン殿も、宜しければ一緒に」

正しく蛇足。もしくは墓穴。
気鋭の衛視長にも苦手な分野はあるのであった...

===================================

【GMより】

エンディング第7弾!衛視隊編です。

アイザックはアイナを正式にデートに誘おうとしておりますが、
ご覧の通り、一方的に自爆しております(苦笑)

アイナは申し出を受けてもいいし、断ってもいいです(笑)
ブランも申し出を受けてもいいし、断っても構いませんよ!(笑)

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GM [2013/09/11 16:43]

パックとアシュレイ、アイナティートは賢者の学院へと向かう。
その手には、彼の魔術師が残した研究日誌と薬品の類が握られている。
一度は衛視隊預かりとはなったものの、解読には賢者の学院の協力が必要だ。
3人は、そのパイプ役を任されたのであった。

***********************************

「やあパック君、久しぶりだねえ。
 正魔術師になったとは、嬉しい限りだ。
 今日は何の用だね?

 ええと君は確か...アシュレイ君とアイナティート君か。
 最近、有能な生徒がたくさん入ったという評判は聞いているよ」

パックは己の人脈を活かし、ヴィステリア導師の許を尋ねた。
嘗ては冒険者、それも戦士として名を馳せた人物で、
賢者の学院の門を叩いたのは随分と遅い。
魔術の才能に恵まれた方では無いが、不断の努力で今の地位を築き上げた。

「...成る程、事情と経緯は分かった。
 私はこれ等の分析と解読を行えばいい、という訳だね?」

3人が衛視隊から預かった書状を読み終わると、頷いた。

「結果が出るには...そうだな、この量だと1週間かかる。
 来週、この時間にまた来てくれ給え。
 その時には衛視長の誰かにも来て貰いたい...
 伝言をお願い出来るかな?」

ヴィステリア導師は3人にそう告げた。

「そうそう、パック君」

帰り際のパックは呼び止められる。

「不躾な話で申し訳無いのだが、君のその蛮剣、
 来週まで私に預けておいてくれないかな?」

***********************************

1週間後。
パックとアシュレイ、アイナティートはロバート衛視長を連れ、
再びヴィステリア導師の許を訪れた。
ヴィステリア導師の隣には、もう1人、中年の男性が掛けている。

「オラン衛視の長を務めるロバートです、ヴィステリア導師、
 お初にお目に掛かります」

「ようこそ、よくおいでくださいました、ロバート衛視長。
 ヴィステリアです。此方は...」

「賢者イライジャだ。霊薬の調合を専門にしておる」

無愛想の極み、とも取れる態度で紹介を遮り、自ら名乗った。
パックとアイナティートは彼を知っている。
賢者イライジャ。その博識と共に、無愛想と恐妻家でも有名な人物だ。

「先ず、霊薬の調合についてお話しよう」

イライジャが先陣を切った。

「麻酔薬に防腐剤といった類のものだな。
 材料に西方固有の植物が幾つか使われているのが分かった。
 話に聞く限り、被験体の処理に使ったのだろうよ。
 研究日誌を見る限り、趣味だけでやっていたようにも見えるが、
 この研究は、最終的には喪われた【屍肉彫像】の作成に繋がり得る...」

学院で行っていたら追放ものだな、と結論付けた。

「それと、研究日誌の方だが、鏡像魔神や黒魔犬、
 魔界獣の召還に関する記録が残っていた...
 護符は術式を調査した後、焼却処分にさせて貰った。
 あれも禁術の領域だからな」

イライジャはぶっきらぼうに続ける。

「彼のエルフの魔術師は遺失の《骨従者》も使えた、と言ったね?
 私の知り得る限り、これだけ道を外れる研究が公に認められた学院は無い...
 可能性があるとすれば、在野の導師に弟子入りした者か、若しくは」

水面下で活動する秘密結社の者か。
ヴィステリアはこう付け加えた。

「噂は色々とある。現時点ではどれも根拠薄弱だがな」

イライジャは言う。

「残念ながら、具体的な個人を特定出来るような情報は無かったねえ」

申し訳無さそうにヴィステリアは頭を下げ、研究日誌を差し出した。
だが、『地下の遺跡の操作盤を復旧した』事や、
『本部の老人共は五月蠅い』、『私は契約上、この仕事をしているだけ』、
『組織の運営には興味が無い』、『もうすぐ手を切ってやる』、
等、今まで入手した情報を裏付けるような記述は散見された。

ヴィステリアもイライジャも一言も触れていないが、
人体実験に関する一切の描写については凄惨を極めている。
アシュレイとアイザックに対する狂的な感情についても綴られていたようだ。

「...と、此処までが、我々の解析結果だ。役に立てるかは知らんがな」

イライジャが説明の終了を宣言した。

「いやいや、調査へのご協力、深く感謝致します」

ロバートは謝意を述べ、頭を深く下げる。

「またお願いする事があるやも知れません。その時はどうぞよしなに」

そう言うと、ヴィステリアとイライジャに握手を求めた。

***********************************

「...そうだ、パック君」

ひと通りのやり取りを終えた後、ヴィステリアが声を掛ける。

「先日預かっていた剣を返そう」

傍らから、パックの蛮剣を引っ張り出す。

「《発動体作成》の呪文を掛けておいたよ。
 今後は杖が無くても呪文を詠唱出来るだろう。
 正魔術師になったお祝いと思って受け取ってくれ給え」

ヴィステリアは、語る。

「君は私と真逆の道を辿ろうとしている。
 それは茨の道だ。危険も多く付き纏う...
 君が今回相対した敵は、強大な力を持っている。
 智恵を巡らし、諦めず、無理をしない。時には逃げなさい。
 最後に生きて立っている者こそが勝者なのだからね」

===================================

【GMより】

エンディング第8弾!賢者の学院編です。

パックのバスタード・ソードに《クリエイト・デバイス》が掛かりました。
今後は魔法の発動体として使用出来ます。追加報酬です!

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GM [2013/09/11 18:54]

「かたじけありません
 私たちこそ、あの地下から脱出するためには、
 エイティ殿の手腕をお借りしなければとうていかなわなかったことでしょう
 お礼に対しては、お礼によって返させていただきます
 お言葉に甘えさせていただきまして、私は、
 エイティ殿との知己を得たことを活用させていただきます、しかし」

「力足らずの私ですが、エイティ殿になにかあったときは、
 またこの私をお使いください
 ご恩は、決して忘れません」

「慣れない事言ってやがる」

ぎこちないミルの喋りぶりに、エースは失笑を堪え切れない。

「まあせやけど、エイティはんにエースはんも、
 飲み仲間になってくれると嬉しいですけど!」

その唐突な物言いにはエイティも一瞬呆気に取られたようだが、

「私と飲みたい、等と言う変わり者は久しぶりだよ...」

とだけ呟き、エースの方を見やった。

「素直じゃねえなあ、相変わらずよ」

エースは変わらずニヤニヤしている。

「ブッハハ、ミルでも畏まることがあるんだな
 エイティの旦那。俺にはその言葉だけでありがてぇーよ
 これだけの報酬を貰えること自体、破格の待遇だろ。感謝だぜ」

ヴェンの言葉に対し視線は向けるが、返答はしない。
元々が、こういう男なのだ。

***********************************

後日。

ヴェンは、たまたま通りがかった武具屋で、或る甲冑に目が止まる。

「ああ、その鎧はですねえ、誰も着られないので処置に困ってたんですよ」

求めた訳でも無いのに店主が説明をしてくれた。

「え?まさか、旦那、着てみるんですか!?」

店主の心配を他所に身に着けてみる。
多少の調整と、革や布の部分の補修は必要だろうが、
驚くべき事に、体格はほぼ合致していた。

「まさか、この鎧を着られる人物が居るなんて!」

店主は驚きを隠さない。

「曰くは有る品なんですよ。何でも、レイド帝国の騎士の物だったとか」

店主の言を肯定するかの如く、鎧にはレイド騎士団の紋章が刻まれていた。

「正直、縁起は余りよくないですねえ。
 それでも買って頂けるなら、有り難い事この上無いのですが!」

この店主、商売は余り上手くは無さそうだ。

===================================

【GMより】

エンディング第9弾!ミルとヴェン編です。

シモンさんご希望の最高品質プレートアーマーの設定を考えました。
本来は5400ガメルの品ですが曰く有り、で値下げしました。これなら買えますね!

○黒備え
 形状       :プレートアーマー
 製作者      :"無名の名匠"ゴドー
 材質       :鉄
 必要筋力/本来筋力:21/26
 魔力       :なし 
 取引価格     :3700ガメル(売却価格2700ガメル)

 旧レイド帝国時代に武勇で名を馳せた、或る騎士の為に造られた全身鎧。
 表銘には作者ゴドーの名が、裏銘にはレイド騎士団の紋が刻まれている。
 並みの膂力の主には纏う事すら不可能なお陰で長年埃を被っていた。
 傷だらけではあるが、艶消しした黒に染められた姿は偉容を誇る。 

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GM [2013/09/11 19:41]

【夜光蝶】に関する事後処理がひと段落した或る日。
衛視長アイザックが、ジョージの店を訪れた。

「関わってくれた皆さんに、経過だけはお伝えしたいと思ってな...」

そう言うアイザックの目線は、ちらちらとアイナティートの方へと向かう。
気づかれたくないのか、慌てて戻す。

「最初に。衛視隊から今回の事件は政府に報告をさせて貰った。
 現時点では衛視隊としては巡回強化しか具体的対応策は取れないが、
 許して欲しい」

ミルとブランは、盗賊ギルド内で【夜光蝶】の残党狩りが進んでいる事、
アイナティートとパック、アシュレイは賢者の学院内で、
不審者の洗い出しが進行している事を知っている。

「それと、女の衣類についてだが」

こほん、と咳払いをする。言い辛いのか。

「材質や販売ルートなどを洗ってみた結果、
 ファンドリア製である事が分かった。
 ロマールを経由して自由人の街道を運ばれて来たのだと思う」

アイザックは一般論を述べた。
だが、当のアイザックも含め、全員、真相はどうだか、と思った事だろう。
何しろ相手は《瞬間移動》を使えるのだから...

「それと、各国の有力な地位についている人物の内、
 森妖精の女性、且つ古代語魔術師の中で該当しそうな人物は居なかった」

これも推測が十分に出来た事だ。
森妖精の女性で古代語魔術師など、目立つにも程がある。
公的な機関に属していたら、簡単に足がついてしまうだろう。

「...ただ、情報を公開していない国についてはその限りでは無いし、
 森妖精の文化圏については我々の手の及ぶ所では無い。
 この世界で人間の領域はそんなに大きくは無い事は承知しているつもりだ」

アイザックは、言葉に力を込める。

「私は、これからも自分に出来る事をやっていくよ。
 オランの平和を守る。その為には、今まで以上に武術も磨かねばな...
 貴方方には、また協力を仰ぐ事があるかも知れない。
 その時には、宜しくお願いしたい」

そう言い残して、アイザックはオランの街へと戻っていった。

===================================

【GMより】

エンディング第10弾!追跡調査編です。これでひと段落。

女魔術師の衣類はファンドリア製だそうです。
詳しい素性は判明出来ませんでした。

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ミル [2013/09/11 23:34]

あの忌まわしい事件から後日

ちょーちょ共は、ギルドが着々と始末してるらしい
ウチとブランはそれを聞くともなく聞くことが出来たし、互いに情報も交換したりした

「ひでぇ連中やったなぁ......」

正直、昔ははっちゃけてた連中だけど、一度は壊滅しとるんやから、再興にとりかかってる程度のもんと思うてた
ゆえに、昔ほどの勢いや力はあるまい、て

どっこい、魔神は出るわ、ウチの偽物やってた魔術師はみんなの前でテレポートしたそうやわ、えらいことになってた
もう一年、暗躍が続いてたらここのギルトもやばかったな

学院のほうでも、なんやウチの偽物について調べてるそうな
オッドアイの人から情報が来たらしいことを、廊下の立ち話でパックに聞いた
曰く、ファンドリアの線、濃厚とのこと

「ファンドリアねぇ......くわばらくわばら......」

リファールからオランに来る途中、その悪名だけはいやってほど聞いたし、近寄ることも避けるよう、忠告されたっけ

だから北回りのルート、あきらめたんだよね

せやけど、その情報の元になる推理はパックがしたということ
その内容も聞いたけど、やっぱしこの男、オンオフの差が痛快やなぁ

まあ、冴え渡るからこそ、ふだんはおちゃらけてるんやろけど


問題はウチが偽装に使われたことやが、これはある意味仕方がないと思うてる
魔術師であることも、盗賊であることもおおっぴらにしてる
古代語魔法を使うことに不自然さはあれへんし、かといってエイティはんの下に出入りしててもおかしゅうない

どっちつかずのスタンスが、今回あだになった、てわけで
ま、アーシュみたくやらしい目でロックオンされてへんやっただけで、御の字としとこう
 
 
 
 

ミノタウロス亭の自室にて

戻ってきた装備と財布を前に、ウチはあの件を思い返してた

>「それと、入用な品があったら言ってくれ。魔法の品でも手配しよう」

「うーんんん......」

葉巻を口に、考え込む

財布には2500ほど
値打ちモンは......魔法の小盾が一個、かぁ

金がなくなった場合、最初に懸念されるのは禁断症状や
せやけど当面、葉巻だけはよりどりみどり
 
 
心の底から、欲しい物が、実はある

『パリィパリィ』

握るだけで盾になる、魔術師兼任の盗賊にとっては、これ以上ない便利アイテム
監察の仕事で魔神退治やったとき、魔術と小盾の併用ができへんで、えらい苦労したんやった

しかも、ただ便利なだけやない

一見、何も持ってないように見えて、油断した的がかさにかかって斬りつけてきたところを、見えへん盾で、さっとはじく
うろたえる敵、にやりと笑うウチ

「......かっこええ」

想像しただけで、うっとりしてきた
......うぉぉぉぉ、欲しいぃぃぃ

問題は......コネを使わせてもろても、金が足りひんこと
今回の報酬は破格やったし、ついこないだの冒険でも、けっこう稼いだ

けど足りひん
小盾も、正価なら売り物にもなるやろけど、使い古しの下取りやしなぁ

「うあーっ、あのときお馬さんが来てくれたらなぁ......」

ウチは葉巻を咥えたまま、嘆いた
祭りで行われた競馬
あんときゃぜんぶ突っ込んで、オケラになってもうたからなぁ
当たってたら、今頃余裕で手配頼むんやが
ん、まてよ?

「......一度?」

あのときすかんぴんになったけど、そのあと飢えたか?
いやちがう、すぐに稼いで首がつながった
つまり、なんとかなったわけや

そう、一度すかんぴんは経験しとる
なら、二度目もあり、か

「......おしっ!」

ウチは跳ねるように立ち上がり、財布を握りしめた

スラムに向かい、テッドの長屋に顔を出してから、一路てエイティはんの住まう「鼠」の本拠へ

いくとおりかの面通しをしたあと、エイティはんに面会する

「エイティはん!
 全財産ここにあります、欲しいもんあるねん!
 けど足りひん
 後生です、お金貸してください!!」

どっかと手をつく
イーストエンドに伝わるという最大限の懇願作法『Dogether』

「この魔法の小盾、下取りに出しますさかい、どうか、あの空気の盾をぉぉぉぉぉ!」

ごんごんと額を打つ
これでだめなら、『Haighraph kylly』 でも、てな勢いを見せて、ウチは頼み込んだ

「後生です、魔法使うとき便利なんですあれ!
 それに、それに......」

こみ上げる衝動

「ウチもかっこよくキメたいねん、かっこよく余裕かましたいねん!!」

ぶっちゃけた本音のトーク、心を穿つことはできるか?

--------------------------------------------------------

おおおおお、ありがたいです!
パリィパリィ、スモシ+1下取りで!

感謝です >_< !

所持金0ガメルは、いままでにも経験あるので、全然問題有りません

むしろ、エイティさんが貸してくれるなら、マイナスガメルにて、今後の冒険でも返済させていただきます

てか『借金のある生活』というのをしてみたいので、足りない金額を科していただけると本望です

借金生活、むしろ心地よし!

ブラン [2013/09/12 02:47]

とりあえず形として今回の事件に方をつけたオレたちは、
事件解決へと協力した証としての報酬を受け取ることとなった。
ふう、昨日の夜からドタバタ続きでさすがに結構疲れちゃったぜ。
それにしても...あの女の人...超怖かったな...
美人な人には何度でもすぐにでも会いたくなるのがいつものことなんだけど、
あの人にはオレがもうちょっといろいろ強くなってからでいいかな...
今は、ちょっと怖いすぎる...ぜ。

>「ま、今後とも宜しくって事で」

報酬を受け取ったオレたちに、ロバートさんが機会があれば手伝って欲しいと言ってきた。
そりゃ、衛視とかいう堅い仕事だといろいろやれないこともあるんだろうなあ。

とりあえずその頼みを特に断る理由なんてない。
強いていえば、少し華がなさすぎてつまらないくらい、かな。

「もちろん、オッケーだぜ。
 何か困ったことがあったら声かけてくれよな!
 ただもう間違えて捕まえたりしないでくれよ?
 絶対捕まるようなことはしたりしないからさ」
 
   ◇  ◆  ◇  ◆  ◇
 
とりあえず報酬も無事もらえたことだし、
二度とこんな目に遭いませんようにと軽く祈ってから、
みんなと一緒に出ていこうと思ったんだけど...

ふと、アイナティートと一緒に後ろから呼び止められた。

>「その...あの...何だ」

>「...今回は誤認逮捕をしてしまい、すまなかった。
> 本当に悪い事をしたと思っている...心からお詫びする」

「さっきも言ったけど、もう同じことはやめてくれよな。
 そうしてくれたら、オレからはあんたに特に言うことはないさ」

一度の間違いをいつまでもうだうだ引きずり続けるような奴は男じゃない。
少なくともオレはそう思ってるぜ。
だからこの目の前の...アイザックさんにもう何も思うところはない。
こうして謝ってくれただけでもう十分だからさ。

>「これからはこう言う事を起こさないよう気をつけるつもりだ。
> スラム街の巡回も、これまで以上に力を入れて行こうと思っている...
> もう、あんな思いをするのは真っ平御免だからな」

>「それに...私自身も強くならねば。
> 何時、あの女が再び現れるとも限らんしな」

「まあ、頑張ればきっとなんとかなるんじゃないか?
 今回みたいなことを起こさないようにすることも、さ。
 それに、オレももっと男を磨いていかないとな...
 今回の犯人の人みたいなタイプもうまく扱えるようにならないと」

きっと怖いと思ってるんだろうな、犯人のお姉さんのこと。
オレだって怖いんだもん。
狙われてる本人が怖くないはずないよな。
でも、だからこそ気楽に構えた方がいいと思うな。
オレだったら、きっとそうする...暗いこと考えすぎても意味ないじゃん。

「それじゃ、またな。
 今度、正式な形で頼んでくれるの待ってるぜ」

そう言って帰ろうと思っていたんだけど、

>「で、その、何だ...お詫びと言っては何だが...」

まだ、なんか続きがあったみたいだ。
それにしては様子は変だな。
話し方もさっきとはずいぶん違うし...顔もなんだか赤い。
まあ、もちろん予想はついてるんだけどな。

>「今度の週末が休暇なのだ。良ければ一緒に昼食でも、どうだろう」

へぇ、意外とやるじゃん。ただのお堅い人だと思ってたぜ。
じゃ、ここは空気を読んでオレはお先に出ていこうっと...

>「...ブラン殿も、宜しければ一緒に」

...は?
一瞬変な声が出るかと思っちゃったぜ。
意外とやるかと思ったけど、こりゃダメじゃん。
なんでオレまで誘ってるんだか。

「今度の週末ねえ...
 残念だけど、もうオレ女の子とその日予定入っちゃってるんだよね。
 まあせっかくだしアイナティートは行ってきたら?オレの分まで奢ってもらってくれよな」

まあ、ぶっちゃけそんな約束は本当は今は入ってないんだけれど。
わざわざ男を入れた3人で一緒に食べても微妙だしな。
それに、ここは気持ちを汲んでおいてやるぜ。

「それじゃ、オレは手に入ったお金を持って、
 可愛い子とでもデートに行ってくるぜ!それじゃあな!」

そう言って、アイナティートを残して先に出る。
うまくやってくれよな...アイザックさん。
 
   ◇  ◆  ◇  ◆  ◇
 
そんなこんながあったあとのある時、オレたちはミノタウルス亭の方に戻ってきていた。
ミルさんの荷物なんかもここまで持ってきながらさ。

>「いよーう!
> 今回はお疲れやったなぁ
> ウチらは捕まって逃げだしただけやったし、みんながおらへんやったら今も逃亡するはめになってたところ......ん、なに、それ......」

どうやらミルさんには荷物がここに荷物があることがわかったらしい。
というより葉巻なのかな?
戻ってきたばかりの葉巻を吸う姿...うん、やっぱりワイルドな感じ。
誘拐犯のお姉さんとは違うベクトルの大人の女の人っていうのかな?
ギルドの方でも先輩だったりするし、色々とお近づきになりたいもんだぜ。

その後はミルさんのお金で宴会を開くことになった。
うー、やっぱりこういうのかっこいいぜ!
オレももっと勉強して強くなって大きくなってこんな風にやってみたいな!

> おーいブラン、外での話、聞かせてぇな
> 自分詩人やろ?
> 伴奏はウチがしたるさかい!

「任せてくれよ!
 ...といいてもオレは捕まってたりなんやかんやでいいところは少なかったけどな。
 それでもみんなの話を交えていってみるぜ!
 あと、オレはミルさんたちの話が聞きたいな。
 先輩のありがたい話が聞けると嬉しいし!」

女の子とふたりっきりのデートをするのはオレの一番好きなこと。
でも、こうやって大騒ぎして成功を祝うことも嫌いじゃない...むしろ大好き。
これからもこうやっていろんな人と繋がって、いろんな人と騒げたら幸せだよな。
...もちろんできたら女の子が多めが嬉しいけれど。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●PL:あんみつより

お疲れ様でした!個人的にはこれをまとめにしていこうかなーと思います!

今回は楽しかったのはもちろんのこと、何よりいろいろ勉強になりました(´∀`)
とことん暗中模索で突っ走ってきた気もしますが、
このセッションでの経験を次に生かしていきたいと思います!

感想と評価は明日まとめてもう一度書きまーす!

GM [2013/09/12 10:17]

何の説明も無しに、エイティの眼前で持ち金全てを並べるミル。

「エイティはん!
 全財産ここにあります、欲しいもんあるねん!
 けど足りひん
 後生です、お金貸してください!!」

平伏し、頭をごんごんと石の床に押し付ける。

「この魔法の小盾、下取りに出しますさかい、
 どうか、あの空気の盾をぉぉぉぉぉ!」

「...おい、ミル君」

さしものエイティも、思考が全く追いつかない。

「後生です、魔法使うとき便利なんですあれ!
 それに、それに......」

思いの丈を声の限りにして叫ぶ。

「ウチもかっこよくキメたいねん、かっこよく余裕かましたいねん!!」

「.........」

沈黙。

「...君は私が怖くないのかね?」

ようやく、こめかみを揉みながら、深い溜め息をついた。

「借金の申請なら君は所属上、エースに言うべきじゃないのかね。
 それを何でわざわざ私の所まで来るのか...
 魔法の武具の手配はギルドとして行うから、
 別に此処まで来る必要は無かったんだがな」

猪突もいい加減にしたまえ、と呆れる事夥しい様子だ。

「.........君には世話になった...今回だけは、特別に用立てよう。
 その代わり、しっかりと返すんだぞ?」

あの冷徹で知られるスラム街の【鼠】の長が。
エイティを知る者(エース以外)なら驚くような厚情を、
ミルに対しては見せるのであった。

===================================

【GMより】

ミルにレスをしましょう!ミルストレート過ぎ(笑)

ではいあさんの借金希望のリクエストに従い(笑)、
以下の形で報酬を取りまとめます。いあさんの心意気がイカす!

○パリー・パリー購入
○所持金2719ガメル支払い
○スモールシールド+1売却(2000ガメルに換算)
エイティから借金2281ガメル
 
 註)この支払いは完済するまで当セッションを超えて継続します。
   支払いを行わなかった場合の具体的なペナルティーについては
   各GMに委ねますが、セッションで得た報酬を優先的に
   支払うよう指示をお願い致します。

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アイナティート [2013/09/12 14:42]
「アイナティート、貴女の言う「善」とは一体何なのかしら?
 私達は神の理に挑む魔術師であると言うのに」
「......っ」

 私は、偽ミルに言われた言葉に返事ができなかった。
 なんとなく憎まれ口を叩いたところを哲学的な返事が来て戸惑ったというのもあるが、そもそも『善について』なんて考えたことがなかったからだ。
 しかしまあ、面白い考え方だ。私はファリスの信徒ではない(そもそも神に興味が無い)ため、すぐに答えが出るわけでもないが。
 いずれじっくり考えてみるのも悪くないな。


△▼△▼△▼△▼△▼


 なんて、あの時の事を思い返しつつ。
「ま、今後とも宜しくって事で」
「もちろん、オッケーだぜ。
 何か困ったことがあったら声かけてくれよな!
 ただもう間違えて捕まえたりしないでくれよ?
 絶対捕まるようなことはしたりしないからさ」
「よろしく頼まれた。また依頼があれば承ろう......場合によってな」

 詰め所に戻ってきた私達は、衛視長その2の言葉と報酬を受け取る。
 うむうむ、素晴らしい。冒険者とはこうでなくてはいけないな。
 勉強も楽しいが、たまには身体を動かすのも悪く無い。

 などと考えながら詰め所を出るところで、衛視長に呼び止められた。
「その...あの...何だ」
「...今回は誤認逮捕をしてしまい、すまなかった。
 本当に悪い事をしたと思っている...心からお詫びする」
 なんだ、そんなことか。
「さっきも言ったけど、もう同じことはやめてくれよな。
 そうしてくれたら、オレからはあんたに特に言うことはないさ」
「何、気にするな。あれだけ美しい犯人であれば私と間違えるのも無理なきことだ。
 あれなら私の故郷の者でさえ間違いかねないだろう」

 衛視長の言葉に、ブランに続けて返答する。
 捕えられたのは確かに酷い体験であったが、故郷では到底味わえないという意味では中々面白かった。
 間違えるのも無理なき相手だ、そう目くじらを立てることはない。
「これからはこう言う事を起こさないよう気をつけるつもりだ。
 スラム街の巡回も、これまで以上に力を入れて行こうと思っている...
 もう、あんな思いをするのは真っ平御免だからな」
「それに...私自身も強くならねば。
 何時、あの女が再び現れるとも限らんしな」
「うむ、頑張れ。いやまあ私も頑張るが、特にお前たちはこの街を守る者だからな。
 つぎ奴が現れた時は、一刀両断唐竹割りに出来るくらい強くなるがいい!」

 例によってブランの言は聞き流す。
 というかこいつ、あの女にも声をかけるつもりなのか......?

 と、衛視長の様子がおかしい。
 顔は赤いし、動きがぎこちない。はて、どうしたのだろうか。
「で、その、何だ...お詫びと言っては何だが...」
 ふむふむ、詫びか。殊勝な心がけだ。
「今度の週末が休暇なのだ。良ければ一緒に昼食でも、どうだろう」
「...ブラン殿も、宜しければ一緒に」
 ほほう、ランチの誘いというやつか。悪くないな。
 私とブラン、誤認逮捕組に対しての謝罪というならば受けてやるのが義理という奴だな。
「今度の週末ねえ...
 残念だけど、もうオレ女の子とその日予定入っちゃってるんだよね。
 まあせっかくだしアイナティートは行ってきたら?オレの分まで奢ってもらってくれよな」
「む、そうなのか。であれば私と......くくっ、ダーリンだけだな。
 ふっふっふ、楽しみにしているぞ。良い店を見繕っておくことだな!」

 なんて、からかい混じりの返答をする。私の耳は楽しそうに動いていることだろう。
 くくく、奴がどんな店を見つけてくるか楽しみだ。衛視なら街にも詳しいだろうしな。


△▼△▼△▼△▼△▼


 そんな事があった後。
 私はひとり詰め所からの帰り道、あることに思い当たってしまった。

「......むう?そういえば、これはアレか?
 所謂、その、デ、デートという奴なのだろうか......!?
 ????っ!ち、違う、違うぞ!ダーリンなんてそんな意味で言ったわけでは......!」

 そしてひとり悶えた。ぐぬぬ、何か妙に気恥ずかしいではないか!おのれ衛視長アイザック!
 いいや、まだだ。まだ私の自意識過剰であるという可能性が残っている!そう、奴が顔を赤くして頼んできたアレは只の昼食の誘い......なんて可能性は低いわ!
 と、とりあえず。そういった場で失礼にならんような服装とかマナーとかエチケットとか、えっと、そう、ミルとかアシュレイとかルルシアとか、ちょうど知り合った連中にでもに聞いて......。
 う、うむ!そうと決まれば話は早い!全速力でミノ亭に向かう!

 ......辿り着いた頃には疲労困憊していたのは、言うまでもない。俊足だからってスタミナがあると思うなよ!


△▼△▼△▼△▼△▼


 で、色々バタバタしながら過ごしたある日のこと。
 私を取り乱させた原因こと衛視長がミノ亭にやってきた。
 ふ、既に私はあらゆる準備を済ませたぞ。週末だろうが終末だろうがどんと来いだ。
 何やらチラチラとこちらを見る衛視長に、余裕の表情を見せつける。気づかんとでも思ったか!
 ......慌ただしく動こうとしてる耳を押さえつつ、だが。ええい、私の身体なんだから勝手に動くな。

 とまれ、衛視長の言うところによると件の女はファンドリアに関係しているとか。
 ファンドリア......よく知らんが確かファラリスの国だったような?魔神を召喚したのもその辺りかもしれんな。

 まあ、成るように成るだろう。
 ......目下の懸念は、週末だ。


========================================
PL:配管
なげえ!

ネタ振りされたら応えるのが心意気(迫真)
よってアイナティートが無駄にヒロイン属性な言動をするのも無理なき事......!
書いてて死にそうになったので、微妙にツンデレて誤魔化したり。
み、皆がアイナをツンデレツンデレ言うのが悪いんや!俺は悪くねぇ!

という訳で一応〆です。皆様お疲れ様でした!

>GM@テッピンさん
 誤認逮捕ルート、面白かったです。希望が通って嬉しかったですし、シナリオ自体もドキドキしながらやってました。
 しかしおかしいな、どうしてアイナはツンデレてしまったんだろうか。
 これはアレだ、GMの陰謀ですね!
 それはともかく、レベル差大きいPC達を捌く手腕に感嘆!
>ミル@いあさん
 やめてぇー!デートネタはアイナさんが悶絶しちゃう!
 もとい、ヴェンさん共々、脱出戦格好良かったです!
 割とのんびりやってた(気がする)自分との緊張感の違いに慄いてたり......w
>ヴェン@シモンさん
 やだ......この人カッコイイ......!
 素直にカッコイイ系のRPが新鮮でした。
 そして遺跡でのアクション映画の如き戦いっぷりが素敵!
>パック@パタパタさん
 独特な(失礼)キャラクター性にびっくりしました。
 普段はおちゃらけつつ、ここぞという時にはしっかりキメる。
 自分はどうもシリアスしてるとコメディ欠乏症にかかるので、きちっとシリアスでキメれるのには感服です。
>アシュレイ@ゴーストさん
 この人怖い!
 げふんげふん、魔術師の暗黒面的な面が強いRPが怖面白かったですw
 アイナにはとても出来そうもないロール、新鮮な......。
>ルルシア@針葉樹さん
 これは......癒やし!
 アクの強い(失礼)PCたちの中で、このいい人っぷり。素敵です。
 あ、いや、皆いい人ですよ?ええ。
>ブラン@あんみつさん
 前回に続き二度目のご一緒となりました!
 いやあ、相変わらずの女好きっぷりで素晴らしいです。
 今回は男性との行動が多かったですけれど、シーフギルドでの大枚はたいた交渉などは見てて爽快でした。

■シナリオ評価
 シナリオ評価は10点です。満点で!
■報酬
 経験点1600点
 報酬金1200ガメル
 衛視長ロバート、アイザックとのコネ(要GM確認)

 しっかり頂きました!

アシュレイ [2013/09/12 21:15]

土産物をあらかた片付け、ほっと一息をつく。
「ふぅ...自分が特別?こんな所で死ぬ筈は無い?
やれやれ...他人をモノとしか認識できない奴にそんなことを言われるとは心外だな...」

服についた埃や汚れを叩き落とし、欠伸をこぼす。

最後に、ある言葉をつぶやいて、廃屋から本当の意味で脱出した。

「殺してからほざけよ、俗物」

お前が他人を見下すことしかできないなら、私は喜んでお前の足をすくわせてもらう。
ただ、それだけ。

________________________________

結果だけを言うならば。
私たちは無事だし、リタは救助できた。
今はそれでいい、これが勝利なのだから。

ひし、と抱き合い生きる喜びを噛み締めるリタの姿を見て、心からそう感じた。

>「パック、ルルシア、アシュレイ。改めて礼を言わせて貰うよ。
>また何かあったら、宜しくお願いするわね」

静かに微笑んで、依頼の報告を終えた。

__________

その後、何度か学院を訪れることになる、例の魔術師の報告をするためだ。
本来なら、アイナティートとパックの二人が行くはずだったが、結局私も同行することとなった。
どうでもいいが、アイナティートの顔を見るたびに、あいつのことを思い出す。
すごく胃に悪い、今のところあいつは現れる気配がないが、きっと必ずまたやってくるだろう。

今の私じゃ、簡単に殺されるだろうが、仮に殺されるとしても一泡吹かせてから死にたい。
あの魔術師がどこの誰で、何を考えているかなんてどうでもいい。

あいつは確かにとても恐ろしいが、それ以上に
自分の欲望のために、他人を平気で犠牲にするあいつは許せない。

蛮勇でもなんでも、それだけは確かだ。


...とりあえず、帰りに紅茶の葉でも買いに行こう。

願わくば、ほんの少しでも平穏を享受できるよう祈りながら。

_________________________
PL・アシュレイ激おこぷんぷん丸
脅されてキレる程度に割と反抗的なアシュレイ!

それはともかく、皆様お疲れ様でした!

評価はとりあえず7とさせてください。
感想とかねて後日書く予定です

>GM@テッピンさん
なにはともあれお疲れ様です!
今セッションではなかなかほかでは味わえない空気感を存分に味あわせていただきました。
それにしても、7人ものPCを管理しようとするタフな姿勢に尊敬の念を表さずにはいられません。
大切なので二回言います、お疲れ様でした!

>ミル@いあさん
 ワイルド!とても楽しそうですごく羨ましいです!
 生き生きとしてるPCは見ててとても楽しくなります( ^ω^ )
 波乱万丈なAルートは見てて終始ドキドキでした、お疲れ様です!
>ヴェン@シモンさん
 拘束用鎖をギャロットとして扱うなどとやはりPLの地力を感じます!
 それにしても言葉の数々が豪快といいますか、まるで洋画のワンシーンのようでグッときます!
 何はともあれ、無事脱出成功お疲れ様でした!
>パック@パタパタさん
 いやー...!
 おんぶに抱っことはこのことかと思うくらい、お世話になってしましました。
 薬をかき集めたり、研究資料を持ち去ったり、下着ドロしたり()壁突き破ったり
 TRPGが以下に発想によって成り立つのか、勉強させていただきました!
>ルルシア@針葉樹さん
 癒し枠そして驚異のアイテムゲッター
 おしとやかな女の子ってのもいいですね!アシュレイはあんなんだから...(
 今度アシュレイに、すぐ邪悪にならずにおしとやかにする方法を教えてあげてください!
>アイナティート@配管さん
?怖 く な い よ ? か わ ゆ い び し ょ う じ ょ だ よ ? (フ○ミ通の攻略本的な
冗談はさておき、アイナティートもかわいいキャラしてますね!
デート楽しそう!殺伐とした気持ちが癒される!
>ブラン@あんみつさん
 スケコマシってやつですね!アリだと思います!
 なんとなく、ブランが女の子を口説きまくるところも見たかったような!
 見ててとても清々しい!ここだけの話、4Rに増援に来てくれるブランは救いの神に見えました!

パック [2013/09/13 11:11]

「十分ですよ、先生。

おおよそあの女の個人的情報が関係あるのはあの女を口説きたい人だけでしょう。」

?

 先生の話からだけでも、相当のことが分かった、気がする。

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 国に属している、それこそが俺が想定したもっとも恐ろしいシナリオなのだから、その部分の可能性が低いことが分かった。

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 この大陸でよからぬことを考える奴なんてごまんといる、ただそれだけのことだ。

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「あの女は組織に属しているが、その組織はあの女以上の力を持っている存在はいないか、とても少ない。

あの女は契約を守るもしくは守らざるえない。

あの女は組織の運営以外の何かに興味を持っている。

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極端な例えですけどね、自身の理にすら適えば善行すら同様に奮うことすら躊躇わんでしょうね。

自身の困った趣向以外に無差別に市民を襲ってたわけでもなさそうだしね。

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 実際さ、アイナが頼めば、ちょっとしたことぐらいなら力を貸しそうな気も俺はしてる。

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 アーシュについては・・・、例えば、アーシュがその身をささげてまで救いたい人がいるとしよう。自身を代償にすればあの女を動かせるかも、な。」

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 狙われているのだ、気分のいいものではないだろう。

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「ただ、しばらくは心配する必要はないだろう。

あの女は捕えた人をどこかでじっくりとはく製にしたがるのが趣向とすれば、

オランに特定の拠点を確保しなければならない。

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今回の件で、オランの政府、衛視、なによりもギルドに目をつけられている。

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自身の身一つならともかく、それなりの拠点となると難しかろうよ。」

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 だから、今のうちに力を蓄え、コネを広げ、手段を蓄えておけばいい。

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「・・・それにあの女自体、少々敵を作りすぎる性格をしている。

わざわざ、こちらにまで再度手を伸ばしに来る余裕があるかどうか、俺は疑問に思うね。」

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 軽く肩をすくめる。

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「女が地下組織の一員の可能性があるなら、衛視として警戒すべきはその地下組織であり、女ではない。そんなのはオラン政府がなんとかするだろ。そのほかの要因でも同様だ。

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まあ、つまり衛視側としては巡回を強化し、市民と交流を深める以上のことなんてまったく必要ないんじゃないかな。」

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 そうして、アーシュとアイナに安心するように、と笑った。

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 それらの話がひと段落し、導師からバスタードソードを受け取る。

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「・・・先生、ありがとうございます。」

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 考え込むように、そのバスタードソードを眺め、一時ののち顔をあげる。

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「・・・俺には、救いたい人がいます。

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その人を救うのに、俺は自分がどの道を行けばいいのか、まだ、分かりません。」

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 戦士としての力をこのまま伸ばすべきか、はたまた魔術師としての力か。

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「なんとなく・・・気づいたんです。

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俺は戦いになると自分を一つの駒のように考えてしまう、と。」

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 バスタードソードをぎゅっと握る。

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 今回の件もそうだ。

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 骨の化け物に対し、俺は積極的に前に出た。

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 まるで・・・、

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 首を振る。

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「命を安く見るつもりはありません。

叶えたいことがあるのです。死んではそれをなすことができなくなります。

・・・この力、ありがたく頂戴いたします。」

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 口には出さなかった。

 

 自らの命を代償に願いを叶えられるのなら、自分はどうするのだろう。

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 バスタードソードを直し、びしっと気を付けをする。

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「過去に死した人を生き返らせるすべを、いえ、噂や伝説でもご存知でしたら、ぜひお願いします。」

 

 笑顔で敬礼をし、その場を歩き出した。

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 ・・・そんな術などないことを知っているから。

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 そんな辛気臭いことはおいといて。

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 あの事件の後のこと・・・

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「よ!!ミル姉さんいい飲みっぷり!!

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でた!!姉さんの【いあ、はすたぁ】」

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 もう、誰が誰だか。

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「リタちゃーーーーーん!!美人!さいこー!!」

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 ことあるごとにリタちゃんも巻き込む。

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「アーーーーシュ!!

トップアイドルへの道はどうしたー!

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ルルシアちゃんも巻き込んで、二大ユニットになるのだ!

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クーデレアーシュに癒しのルルシア、略して、【くあいる?】だ、どうだ!」

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 そして、エール片手に、アイナに近寄り、

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「アイナ、イケメンは敵だ。

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よもやよもや、アイザックと御付き合いを始めたのではござらんだろうな!

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お父さんそんなの許しません!!!」

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 視界に女性を口説こうとしているらしきブラン発見!

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「そうだよな!ブランイケメンは敵だよな!」

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 今回、あの女すら口説こうとする、まさに傑物、いや、あえてはっきりと言おう!

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 この男こそ勇者であると!!!

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「ヴェン殿、見事な風格でござる。」

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 なんというかね、せっかく戦士としての技を磨くなら強くありたいじゃないか!

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 戦士でいくかきめてないけど。

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 ミル姉さんの音頭に合わせ、エールを高く掲げる。

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 誰かの掲げたエールにかつんと当たり、泡があふれる。

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「今日も今日とて冒険者の日常に乾杯!!」

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 事件があって、調査して、解決したら誰彼かまわず、大宴会。

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 それこそが冒険者ってものだから。

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PL:時系列がずれることも予期して!

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宴会1000ガメルすげぇ!!

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もう飲みまくり!

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絡みまくり!

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さてこれにて本当にパック締めとさせていただきます。

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ヴェン [2013/09/14 23:27]

> ヴェンは、たまたま通りがかった武具屋で、或る甲冑に目が止まる。

それは傷だらけではあるが、艶消しした黒を基調としたプレートアーマーであった。
しばらく、店頭でしばらく眺める。

駆け出しの冒険者だった頃の最初の目的が、鎧を身にまとうことであった。

もはや、俺を駆け出しの冒険者という奴はいないだろう。
こんな鎧を身につけることができればセクトールにだって遅れを取ることもないだろう。

> 「ああ、その鎧はですねえ、誰も着られないので処置に困ってたんですよ」
> 求めた訳でも無いのに店主が説明をしてくれた。

不意に声を掛けられる。
店主のようだ。

「主(あるじ)、これを試着できねぇか?」

〉 「え?まさか、旦那、着てみるんですか!?」
「そうだ。試着させてもらうぜ」

〉 店主の心配を他所に身に着けてみる。
〉 多少の調整と、革や布の部分の補修は必要だろうが、
〉 驚くべき事に、体格はほぼ合致していた。

(おいおい、この鎧が俺との出会いを求めていたと言わんばかりだろ!)

〉 「まさか、この鎧を着られる人物が居るなんて!」
〉 店主は驚きを隠さない。
〉 「曰くは有る品なんですよ。何でも、レイド帝国の騎士の物だったとか」
〉 店主の言を肯定するかの如く、鎧にはレイド騎士団の紋章が刻まれていた。

なるほど、市中に回っていても売れなかった理由はサイズだけじゃなかったようだ。
亡国レイドの騎士のモノを着込んで、ロマールへ行こうものなら、面倒なことになるからな。


(俺の家系を遡っても農夫でしかない。
 しかし、これを持つことで、却って箔が付くってもんだ。)
血筋への劣等感が購入へと誘う。

〉 「正直、縁起は余りよくないですねえ。
〉  それでも買って頂けるなら、有り難い事この上無いのですが!」
〉 この店主、商売は余り上手くは無さそうだ。

「おい、主。その物言いで高いってことはねぇーよな?」と大声で店主を背を叩きながら値踏みを始める。
 
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PL:シモンより

素晴らしい鎧、ありがとうございます。
おお、やっと鎧を入手することができました。 
最初の布の鎧から皮の鎧と来て、一気に最高品質の鉄の鎧。
これでどんな攻撃も打ち消せそうです。

3700ガメルを支払って購入させて頂きます。